和泉市の雨漏りのご相談でベランダ・陸屋根の防水が傷んでいました！
更新日：2025年9月19日
和泉市K様邸の基本情報
■ 築年数・・約50年
■ 鉄筋コンクリート造・2階建て
■ 屋根・・陸屋根（りくやね）
☆ 現在お住いされていないそうですが、心配なので雨漏りを止めてほしいというご相談をいただきました。
写真は1階の廊下で、天井に雨漏りの形跡がありました。
雨漏りの状況を見ると、雨水がどれくらい入っているか分かりますし、雨漏りの位置を確認してから調査を行うと原因を見つけやすいからです。
雨漏りについて詳しくはこちら
ここの天井と壁は漆喰仕上で、雨漏りの影響で漆喰が剥がれてきていました。
この天井も雨水が浸入して漆喰が剥がれています。
漆喰とは・・消石灰（水酸化カルシウム）を主な原料とした塗り壁材のこと
雨漏りは1階だけでなく2階でも発生していました。
2階の和室の天井に雨染みがついています。
板張りの天井に雨漏りすると、写真のように水が廻った跡が残ることが多いので、雨が降った時に確認しておくと、雨漏りが進行する前に対処できます。
押入れの中など、普段はあまり見ない部分でも雨漏りしますので、チェックしてみてください。
2階には和室が並んで二間あり、もうひとつの和室でも雨漏りしていました。
この和室の雨漏りは壁で発生していました。
聚楽壁（じゅらくかべ・塗り壁のこと）に水が廻って、崩れてきている状態です！また、カビも発生していました。
室内の雨漏り箇所を確認してから外部での雨漏り調査を行いました。
まずは、1階で発生した雨漏りについての調査です。
雨漏り箇所の上にはベランダがあり、そのベランダにはサンルームを設置していました。
今までの経験から1階で発生した雨漏りの原因はベランダにある可能性が高いので、まずはベランダを調査しました。
ベランダは外部に設置されているので、雨水の浸入を防止するために防水が施されています。
K様邸のベランダは防水層の上に保護モルタルを敷いた形状で、以前、防水のメンテナンス（塗膜防水）をされたそうですが、その時の塗膜防水は傷んでほとんど剥がれている状態でした。
ベランダの床には写真のようなひび割れが多数発生していました。
ベランダの床の下には防水層（雨水の浸入を防ぐ部分）が控えていますが、建ててから約50年が経過していますので、防水層も劣化している可能性が高い状況です。そのため、表面の保護モルタルがひび割れると雨漏りするリスクが高くなってしまいます。
ベランダと外壁の取り合い（壁の立ち上がり）も劣化が進んでいる状態です。
取り合い部分は継ぎ目になるので、普段から雨漏りの弱点になりやすい部分です。
また、K様邸の掃き出し窓には木製の雨戸の敷居が取り付けられていますので、そこからも雨水が入ってしまいます。
（木部は雨水を吸い込みますし、固定している釘やビスからも雨水が浸入します）
ベランダ・バルコニーの雨漏りについての記事です
K様邸のベランダは、他にも雨水が浸入している可能性がある箇所があります。
それは、パラペットです。
パラペットとは、陸屋根やベランダ・バルコニーなどの周囲に設けられる低い立ち上がり壁のことです。
パラペットには以前、鉄製の手すりが取り付けられていたそうですが、アルミ製の手すりへ交換されたそうです。
ベランダのドレン（排水溝）も詰まっていました。
ドレンが詰まるとベランダに落ちてきた雨水が排出されにくくなり、長い時間滞在することになりますので、その分雨漏りのリスクが高くなってしまいます。
また、ドレン自体が劣化しても、雨水が排出される時に雨漏りしてしまいます。
防水のご提案をさせていただくことになりました。
ベランダを防水するにあたり、一つ問題があります！
K様邸のベランダにはサンルームが設置されているので、そのままだとベランダ全体を防水することができません。
雨漏りを止めるために責任を持てるご提案をさせていただかないといけないので、サンルームを撤去する旨をご説明すると、「サンルームは使っていないので撤去してもらって構いません」とのお返事をいただいたので、防水工事の前に撤去する内容となりました。
※サンルームは仮撤去して工事後に復旧することも可能です
続いて2階で発生した雨漏りの調査を行いました。
K様邸の屋根は陸屋根（りくやね）で、上がってすぐに「かなり傷んでいるな」と思いました。
陸屋根とは勾配がほとんどない平らな屋根のことです。
陸屋根は勾配がほとんどないので、ベランダやバルコニーのように防水処置しないといけません。
K様邸の陸屋根はベランダと同じで防水層の上に保護モルタルを敷いた形状でした。
陸屋根についての記事はこちら
この陸屋根はベランダと同様に、鉄製の手すりの撤去跡がそのまま残されていました。
上記でお伝えしたように、手すりの柱はパラペットの内部に達していますので、カットした柱の撤去跡がむき出しのままだと雨水が内部に浸入してしまいます。
パラペットの天端に笠木（かさぎ）を取付けて保護してあげると雨水の浸入を防ぐことができますが、ここにはお住いされていないので、出来るだけ費用を掛けずにメンテナンスする方法（パラペット部分まで防水する方法）でご提案させていただくことになりました。
陸屋根内部に雨水が入ったことが分かる箇所があります。
それは軒天です。
軒天とは外壁よりも突きでた屋根の裏面のことです。
陸屋根から浸入した雨水の影響で、軒天の塗膜が押されて剥がれてきていました。
塗膜が剥がれている部分の近くにはドレンがあるのですが、ドレン部分は雨水が集まるので劣化しやすい箇所になります。
和泉市K様邸の雨漏り修理のご提案内容
■ 1階の雨漏り修理
ベランダに設置されているサンルームを撤去して、ベランダ全体を防水します。
■ 2階の雨漏り修理
陸屋根を防水します。
☆防水の工法は、ウレタン塗膜防水でのご提案をさせていただきました。
ウレタン防水は液体状のウレタン樹脂を防水面に塗布して防水層を形成する防水の工法です。
液体状なので、立ち上がりから床にかけて継ぎ目なく防水することができ、あらゆる下地に施工できるのでお勧めです。
ウレタン防水についての記事はこちら
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