屋根カバー工法　横葺きと縦葺き(立平葺き)の違い

こんにちは！街の屋根やさん山梨店です！

今回は、甲府市で屋根カバー工事(横葺き)が竣工しました。工事前に、縦葺き(立平葺き)は出来ないの？という素朴なご質問を頂きました。屋根カバー工事・葺き替え工事の際にもよく頂戴するご質問です。ブログでご質問の答えをお答えしていきます。

まず、横葺きと縦葺き屋根の写真を比べてみましょう。

左の写真は、竣工した横葺き屋根です。地面に対して平行に、ボーダーでガルバリウム鋼板が葺かれている様子がお分かりになると思います。

対して、右のシルバーの屋根は縦葺き(立平葺き)で葺かれています。地面に対して、垂直の方向に鋼板が伸びている様子がお分かりになるかと思います。

見た目に関しては、人それぞれの感性の違いがあるかと思います。温かみという点では、横葺きに分がありますでしょうか。反対に縦葺きはシャープな印象がありますね。

・排水能力の違い

・施工できる屋根の条件

・それぞれのメリット

それぞれ分かり易く解説して参ります。

排水能力はどちらが上？

答えから先に申しますと、雨水の排水能力は縦葺き(立平葺き)に軍配があがります。

理由としては、立平葺きがわずかな勾配を持っていることが挙げられます。立平葺きはわずかな勾配を持っているため、雨水がスムーズに排水溝へと流れやすくなります。

一方、横葺きは平らな面が多いため、雨水が溜まりやすく、排水が十分に行われない場合があります。そのため、立平葺きの方が雨水の排水能力が高くなる傾向があります。

又、雨水は上方向から下(地上方向)に流れます。写真のように、横葺き屋根の場合、雨水は屋根表面の段差をいくつも越えて下に流れます。反対に、縦葺きは雨水が流れる面に、凹凸が一切ありません。雨水が転がる抵抗が一切なく、スムーズに地上に排水します。

縦葺きが施工出来る屋根の条件

縦葺きは、屋根材を縦方向に重ねて施工する方法です。一般的に、縦葺きを行うためには屋根の勾配が３寸以上必用です。また、屋根の形状によっても縦葺きが適している場合とそうでない場合があります。

屋根カバー工法において縦葺きが適しているかどうかは、屋根の形状や使用材料によって異なるため、専門家に相談することが重要です。

今回の邸宅は、破風板(はふ)の「へ」の字の部分が２つ存在し、大きな屋根に小さな屋根が合体している形状をしています。基本的には、写真１枚目のような細かい部分の防水板金処理が必用な場合は、横葺きでの施工をお勧めしております。

３枚目の写真が、立平葺きで屋根カバー工法を用いた屋根です。簡単に言うと、複雑な形状の屋根は、どんなに高度な板金加工技術を用いても、縦葺き出来ないのが現状です。

※破風は、屋根の勾配に合わせて斜めになっている部分の、端につけられた山形の板のことです。開いた本を逆さまにした形状で、三角の形をしています。

それぞれのメリット

横葺きと縦葺き（立平葺き）のそれぞれのメリットについて詳しく解説します。

横葺きのメリットとしては、金属の冷たい雰囲気がなく、温かみを感じる方が多いとされています。また、縦葺きは、どうしても一昔前に多かった、錆びたトタン屋根を連想させてしまう方もいらっしゃるようで、好みでない方もいらっしゃいます。

一方、縦葺き（立平葺き）のメリットとしては、雨漏りのリスクが減少するため、雨漏りを心配する方にはお勧めされることがあります。また、縦葺きのスマート・スタイリッシュな印象が好まれることもあります。

機能面で考えると縦葺き(立平葺き)の方が雨漏りや地震に強い屋根とされています。ただし、雨音が響き易いというデメリットもあります。雨音でいうと、横葺きの方が板金の重なる面が多いため、室内に響き難いです。

弊社では、それぞれの邸宅に合わせた、最も適した屋根修理を行うことをお約束いたします。お客様のご希望を汲み取り、丁寧に施工いたします。梅雨に備えて、屋根の無料点検を行いませんか？お気軽にご相談ください。

弊社は甲府市の屋根・外壁修理塗装工事を得意としております！