平板がなくなった箇所からは雨が入り放題の状態です。
被害がなかった2階ベランダでも洗濯物を干す事ができるそうですが、やはり洗濯物が多い日などはご不便を感じていらっしゃるそうです。
ベランダ屋根の破損によりベランダ床面が雨水や紫外線にさらされるとベランダ床の劣化が早まり、雨漏りに繋がる場合もあります。
▶防水工事は陸屋根・ベランダ・バルコニーに必須のメンテナンスです

平板はポリカーボネート製で、かなり劣化が進行していました。おそらく新築時から設置されているものと思われます。
ポリカーボネートは耐久性・耐候性・耐衝撃性に優れた資材ですが、常に紫外線や風雨の影響を受けているため経年による劣化は避けられません。
一般的なポリカ平板の耐用年数は10年程度となっています。
劣化が進行すると変質して固くなり、少しの衝撃でも割れやすくなってしまいます。

屋根のフレーム（枠組み）もしっかりと点検を行いました。
経年による色褪せは発生していますが、大きな不具合はなくこのまま継続して使用できる状態でした。

3階ベランダまで届く3連梯子をかけて作業を行います。
3階建て住宅だと高所のため危険が伴い、仮設足場や高所作業車が必要になる場合が多いです。
こちらの住宅は2階の屋根が隣接しており、今回はそこから作業を行う事が可能でした。
とは言え高所である事に変わりはないので、梯子を固定して2人１組でしっかり安全を確保して作業を行います。

フレーム（骨組み）を清掃します。
フレームの清掃は平板を張り替えるタイミングでしかできないため、張り替えの際には必ず清掃を行います。
フレームは雨樋の役割も持っているため、ゴミや埃が溜まると詰まりを起こして排水不良の原因になってしまいます。

既存平板を再度取り付けます。
右端の既存平板と並べて端に寄せ、再設置しました。

左端に新しいポリカ平板を取り付けます。
平板の寸法を正確に測り、切り出してはめ込みます。
平板の寸法が数ミリ合わないだけでも外れやすくなったり浮きが生じてしまったりするため、正確な寸法でぴったりと納めます。

屋根押さえ材で平板を押さえ、ビスでしっかりと固定します。
取り外していない箇所のビスも緩みや外れがないか確認を行い、緩みがあれば締め直しを行います。

新しいポリカ平板のカラーはブロンズクリアを使用しました。
平板は紫外線の影響や劣化などで色褪せてどうしても新旧の色の差が出てしまいますが、既存平板と近い色を選び、遠目に見て違和感のない様に仕上げます。