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自然災害に強い『瓦屋根のガイドライン工法』についてご紹介します!熊本でガイドライン工法はお任せください
更新日:2022年11月25日
『瓦』は日本らしい趣や情緒があって古くから使用されており、現在でも多くの住宅で採用されていますよね。
瓦屋根は昔の家と大きく変わらないように見えますが、瓦を屋根に取り付ける工法については日々進化しており、その一つに『ガイドライン工法』という工法があります。
建築基準法は大震災などで大きな建物被害を受ける度に少しずつ見直し・改正がされており、その中でも建物の耐震基準が大幅に見直されたのが、阪神淡路大震災を受けた2000年の建築基準法改正です。
それを受けて2001年に全国瓦工事業連盟により設定されたのが『瓦屋根標準設計・施工ガイドライン』です。
ガイドラインでは瓦の形状や屋根の各部位ごとに施工方法が細かく定められており、震度7の大震災や各地域の基準となる強風にも耐えられる施工方法を実現しました。
ガイドラインに沿った瓦屋根の工法を『ガイドライン工法』と呼ぶのですが、今回は瓦屋根の『棟』部分のガイドライン工法についてお伝えいたします。
皆様は『地震の力が集中するのは棟(屋根の頂上)である』という事をご存じでしょうか?
瓦屋根は重量がある分地震に弱く、その中でも特に崩れやすいのが『旧工法で積み上げられた棟』なのです。
まずは旧工法とガイドライン工法の棟の断面図を見比べてみましょう。
旧工法(大回し工法)での棟部は、葺き土や漆喰で瓦を固定し、緊結線によってのし瓦と冠瓦をくくりつけていました。
平常時やある程度の強風には耐えられるのですが、大地震では棟部の瓦が落下してしまう可能性が高いです。
また、年数が経つと瓦を固定している葺き土・漆喰・緊結線が劣化し、瓦が外れたり、棟に歪みができやすくなる不安もあります。
ガイドライン工法による棟部は、冠瓦が芯材と補強金物を通して屋根の下地と固定されており、のし瓦同士も緊結線で繋がって固定されています。
いわば棟部と躯体がすべて一体になっており、震災や台風が来ても瓦が脱落することはなく安心安全です。
現在ほとんどの瓦屋根で平瓦部分は乾式(葺き土を使わない工法)なのですが、棟瓦はまだ旧工法で積み上げられているお家も多く、震災時に棟瓦が崩壊・落下する可能性があります。
実際にガイドライン工法による棟の積み直し工事を行った際の様子をご紹介します。
こちらの棟は旧工法で棟瓦が固定されていました。
緊結線でのし瓦と冠瓦がくくりつけられているものの、家の躯体とは繋がっていません。
もちろん平常時には特に問題はありませんが、地震や超大型台風で棟部分が落下してしまう可能性があり、経年劣化で棟の強度も下がっていきます。
棟の積み直しには、まず既存の棟瓦(冠瓦とのし瓦)を一旦撤去します。
瓦に割れやヒビがなかったので、撤去した瓦を再利用して積み直します。
冠瓦を外した状態です。
中の葺き土の保湿性が下ってカラカラに乾燥しています。
旧工法では葺き土によって瓦を固定していましたが、劣化で漆喰との間に隙間ができ、固定力が落ちてしまいます。
また、葺き土を使うと屋根の重量も増す為、建物への負担も大きくなります。
のし瓦も外しました。
中にも乾燥した土が見えます。
瓦を外す際に葺き土がたくさん出て周りが汚れてしまうので、清掃も行いました。
棟の下地に『棟補強金物』を取り付けます。
旧工法では棟瓦は家の躯体と繋がっておらず強度が心配でしたが、ガイドライン工法で作る強化棟は棟補強金物を下地に取り付け、瓦と家が一体になる事で震災に強い屋根になるのです。
棟補強金物に芯材を取付けてビスで補強金物に固定させ、その周りに南蛮漆喰を詰めていきます。
葺き土を使わず、葺き土+漆喰の性能を持つ『南蛮漆喰』を使用することで、葺き土が乾燥して固定力が下る事もなく、耐用年数も長くなります。
のし瓦を重ね、緊結線でのし瓦同士を結束します。
今回はのし瓦を3段に重ねていますが、1段目ののし瓦は芯材の下で結び、2・3段目ののし瓦は芯材の上で結んでいます。
旧工法では緊結線が外に出てしまう為、紫外線や風雨が直接当たって劣化してしまいますが、ガイドライン工法では緊結線を中で結んでいる為、紫外線や雨風に直接さらされることもありません。
冠瓦を乗せ、パッキン付きのステンレスビスで固定させました。
これでガイドライン工法での強化棟が完成です。
ビスは芯材に打ち付けられており、これで棟が全て一体となり、地震や強風にも耐えられる強い棟になりました。
いつ来るか分からない震災に向けて棟の補強をしてはいかがでしょうか?
今回は自然災害に強い『ガイドライン工法』についてご紹介させていただきました。
ご紹介した『ガイドライン工法』は新築の瓦屋根には義務付けられていますが、既に建っている住宅に対しては積み直さないといけないなどの義務はありません。(2022年12月時点)
しかし、毎年のように記録的自然災害が日本を襲い、多くの住宅が被害を受けています。
瓦屋根のメンテナンスを検討されている方は、崩れやすい棟部分を震災に強いガイドライン工法の強化棟にしてみてはいかがでしょうか?
『長年屋根のメンテナンスを行っていない』 『うちの屋根の強度は大丈夫?』
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