Y様の物置は、ガレージの上にある陸屋根に設置されていました。

これまでも軽微な雨漏りはあったそうですが、先日の大雨で中が水浸しになるほどの雨漏りが起きたそうです。
物置の天井は大きなシミができており、中にある物もかなり被害を受けてお困りの様子でした。
▶雨漏りでお困りの方へ

錆びが進行して穴が開いている所もあり、この穴から天井全体に雨水が廻ったようです。
これだけ大きな穴があれば、大雨でなくても雨漏りは起きてしまいます。

金属製の屋根にとって錆びは大敵ですので、錆びが進行する前に塗装メンテナンスを行って表面を保護する必要があります。
▶ガルバリウム鋼板屋根は塗装可能？塗装時期と知っておくべきポイント

Y様はできるだけ費用を抑えた修理方法をご希望されていた為、屋根カバー工法をご提案しました。
屋根カバー工事とは、既存の屋根の上から新しい屋根下地や屋根材を重ねる重ね葺きとも呼ばれる工法です。
屋根の強度が上がり、既存の屋根を剥がす必要がない為、解体撤去費用を抑えられるメリットがあります。
▶現在の屋根を新しい屋根で覆う、二重屋根になるのが屋根カバー工法

構造用合板などの木下地を屋根に取り付けました。
こちらは新しい屋根を取り付ける際の下地となります。
構造用合板はその名の通り、住宅の構造部に使用される合板で、住宅の屋根下地である「野地板（のじいた）」にも使われています。
▶野地板は屋根材と防水紙の下の超重要部分、張り替えと増し張りでより強く

木下地の上からルーフィング（防水紙）を敷きました。
こちらは「改質アスファルトルーフィング」と言うルーフィングです。
表面にアスファルトを加工し、高性能で防水性が高い商品です。
ルーフィングにも種類が様々ありますが、屋根の防水で最も大切な所ですので、できるだけ高性能・高品質な商品を使う事をおススメします！
▶防水紙の重要性

ルーフィングの上から、ガルバリウム鋼板を取り付けていきます。

今回は「立平葺き（たてひらぶき）」と呼ばれる施工方法で板金を取り付けていきました。
立平葺きとは、棟から軒先まで長尺の板金を一枚ずつ取り付け、ジョイントは曲げ板金を折り曲げて重ね合わせている屋根です。
雨漏りに強く、軽量に仕上げられるメリットがあります。
▶立平葺きで雨漏りや地震に強い屋根へ！

屋根板金を全て施工したら、棟包み板金も取り付けます。

棟包み板金は屋根の一番高い部分である棟に取り付ける板金で、「棟板金」とも呼ばれます。
棟板金は経年劣化していると、強風で飛散する事もある為、台風シーズンの前には点検を行っておきましょう。
▶棟板金の交換・修理ガイド【事例・費用】も豊富にご紹介