カバー工法の前に絶対やること｜諏訪地区別荘屋根の苔・落葉清掃
更新日：2025年12月5日
清掃だけで寿命が変わる
「清掃って必要なの？」「張り替えるのに掃除する意味ある？」
実はここ、屋根の寿命を左右する“隠れたポイント”なんです。
今回伺ったのは諏訪地区の別荘地。針葉樹の落葉が毎年多く、屋根面へ蓄積しやすい環境にあります。
湿気を含んだ落葉は、時間が経つと苔（コケ）が発生し、さらに水を溜め込む「スポンジ状態」になってしまうんです。
そのままカバー工法を行うと、下地が湿ったまま覆われてしまい、施工後に腐食が進行するリスクが高まります。
「実はここ、雨漏りの“隠れやすい場所”なんです」。
だからこそ、カバー工法前の清掃は“下地を守る大切な工程”。
諏訪別荘屋根工事の最初のステップとして、丁寧に清掃していきます。
屋根の谷部分や凹凸に、針葉樹の細かい葉が大量に溜まっていました。
この落葉は“雨水が流れるラインを塞ぐ”ため、排水が悪くなり、屋根面に水が長く留まってしまいます。
「落ち葉だけなら大丈夫」と思われがちな場所ですが、湿気を含むと苔やカビが発生し、アスファルトシングルの表面を劣化させ、下地まで腐食させてしまうこともあります。
諏訪別荘屋根メンテナンスでは、この“放置期間の長さ”が劣化を進めやすいポイントです。
まずはブロアが入るスペースを確保し、手作業で溜まりやすい部分を除去していきました。
細かく軽い針葉樹の落葉は、手作業では取り切れないことが多いため、ブロア（送風機）を使って強制的に吹き飛ばします。
特に諏訪地区は松やヒバなどの針葉樹が多く、屋根の凹凸に葉が挟まりやすい地域性があります。
落ち葉を飛ばすことで、苔や湿気が付着している部分が浮き出て見えてきます。
この作業で「苔の発生範囲」と「下地の状態」をより正確に判断できるようになるんです。
落ち葉の下から、びっしりと苔が出てきました。
苔は根が浅いのに水を溜め込み、屋根面が“常に湿った状態”になってしまう厄介者。
スクレーバー（削り工具）で、表面を傷つけない程度に薄く削り落とします。
このとき力を入れすぎると、アスファルトシングルの石粒（ざらざらした防水層）が削れてしまい、防水力が低下してしまうため、角度をつけて優しく削ります。
「苔は取ればいい」ではなく、「防水層を守りながら取る」のが専門作業です。
清掃後の屋根は濡れたままでは施工できません。
湿った状態でカバー工法を行ってしまうと、湿気が閉じ込められ下地が腐りやすくなります。
諏訪地区は森林に囲まれ、日当たりが悪い別荘も多いため、乾燥に時間がかかる場合があります。
今回も2〜3日ほど乾燥期間を設け、「触るとカラッとしている状態」まで待ちました。
焦って施工してしまうと数年後に雨漏りにつながります。
見えない工程こそ、丁寧に時間をかけて進めることが大切です。
外装劣化診断士・2級建築士・施工管理技士が在籍する
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