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塩尻市|築30年の窯業系サイディングは塗装できる?クラックと膨れを現地調査
更新日:2026年7月11日
築30年の窯業系サイディングは塗装できる?今回はカバー工法をご提案しました
「外壁やシーリング部分にクラックが増えてきた」
「築30年になるので、塗装で直せるか点検してほしい」
と、塩尻市のお客様からご相談をいただきました。
調査した外壁は、窯業系サイディングの上から現場でリシン吹付塗装が施された仕様です。
確認の結果、今回は塗装ではなく、既存外壁の上から金属サイディングを張るカバー工法をご提案しました。
その理由は、表面の色あせだけでなく、旧塗膜のクラックや膨れ、外壁材の含水、凍害による崩れが複数箇所で進んでいたためです。
窓周りのシーリング部分に、縦方向のクラックが確認できました。
この外壁は、シーリングを施工した上から厚みのあるリシン吹付塗装で仕上げられています。
シーリングは気温の変化や建物の動きに合わせて伸縮しますが、上に塗られた硬い塗膜は同じように動けません。
その結果、シーリング自体ではなく、表面の塗膜が割れていました。
現時点ではシーリングが塗膜に守られている部分もありますが、割れが広がれば雨水の浸入口になる可能性があります。
クラック部分を近くで確認すると、シーリングそのものが完全に破断しているのではなく、その上を覆う厚い塗膜が割れている状態だと分かりました。
外壁表面だけを見ると大きな亀裂に見えますが、原因を正しく判断するには、塗膜・シーリング・外壁材を分けて確認する必要があります。
上から新しい塗料を重ねても、既存の塗膜が伸縮についていけなければ、同じ場所で再び割れる可能性があります。
今回、単純な塗り替えでは不十分と考えた根拠の一つです。
大きなクラックだけでなく、シーリングに沿って細かな塗膜割れも複数確認しました。
一つひとつは軽微に見えますが、同じ症状が各所に発生している場合、部分的な施工不良ではなく、外壁全体の塗膜が経年劣化している可能性が高くなります。
細かな割れから水分が入り、凍結と融解を繰り返すと、塗膜の剥がれや外壁材の傷みへ進行します。
塩尻市のように冬の冷え込みが厳しい地域では、小さなクラックも軽視できません。
シーリング部分には、周囲よりも黒く汚れている箇所が見られました。
これはシーリング材に含まれる可塑剤という柔軟性を保つ成分が表面へ移行し、空気中のほこりや汚れが付着したものと考えられます。
黒ずみだけで直ちに雨漏りするわけではありませんが、シーリングや表面塗膜が長期間経過しているサインの一つです。
見た目だけを洗浄しても原因は解消されないため、ひび割れや硬化、接着状態とあわせて診断することが重要です。
窓枠の下には白い析出物と黒い筋状の汚れが確認できました。
白いものは「エフロレッセンス」と呼ばれ、外壁材やモルタルなどに含まれる水分が表面へ移動する際、水に溶けた成分が乾燥して白く残る現象です。白華現象とも呼ばれます。
今回は窓周辺の結露水や雨水が繰り返し流れたことで、水分と汚れが同じ経路に集中したと考えられます。
エフロレッセンス自体よりも、なぜその場所へ水分が集まっているのかを確認することが大切です。
窯業系サイディング本体にも、ひと目では大きなひび割れに見える症状がありました。
ただし調査時点では、サイディングボードそのものが完全に割れているのか、厚い塗膜だけが割れているのかを慎重に見極める必要があります。
表面だけを補修して塗装した場合、下にある旧塗膜の付着力が弱ければ、補修箇所の周囲から再び剥がれる可能性があります。
今回は一部分だけでなく外壁全体に複数の劣化があったため、局所補修よりも外壁全体を守る方法を検討しました。
浴室換気扇の周辺では、外壁表面の塗膜が膨れている状態を確認しました。
換気扇から排出される湿気を含んだ空気が接続部などから漏れ、サイディングボードと塗膜の間に入り込んだ可能性があります。
内部に水分や湿気がたまると、外側の塗膜を押し上げて膨れや剥離を起こします。
膨れた部分だけを削って塗装する方法もありますが、今回は旧塗膜が厚く、部分的に剥がそうとすると周囲まで広く剥離する可能性がありました。
塗装を勧めにくい重要な症状です。
幕板の上部では防水性が失われ、入り込んだ水分によって窯業系の幕板や周辺外壁が崩れていました。
窯業系材料は水を含んだ状態で凍結すると、水分が膨張して内部から材料を壊すことがあります。
これが凍害です。凍結と融解を繰り返すことで、表面の剥離や欠損が徐々に広がります。
この部分の傷みが建物全体の外観を大きく損ねていました。
塗料を塗っても失われた材料の強度は戻らないため、表面塗装だけで長期的に改善することは難しい状態でした。
なぜ外壁塗装ではなく金属サイディングのカバー工法なのか
今回の調査で最も重要だったのは、**「塗装できるか」ではなく、「塗装して長持ちする状態か」**を見極めることでした。
塗装には、外壁の色や防水性を回復し、劣化の進行を抑える役割があります。
しかし、どのような外壁でも塗装だけで直せるわけではありません。
今回の外壁では、次の症状が重なっていました。
- シーリングの伸縮に追従できず、厚い旧塗膜が割れている
- 外壁各所に大小のクラックがある
- 浴室換気扇周辺で塗膜が膨れている
- 窓周辺に水分が集中した痕跡がある
- 幕板や外壁材が凍害によって崩れている
- 旧塗膜そのものの付着力に不安がある
この状態で上から新しい塗料を塗っても、新しい塗膜は既存塗膜の上に密着します。
下にある古い塗膜が剥がれれば、新しく塗った塗膜も一緒に剥がれる可能性があります。
特に換気扇周辺の膨れは、表面だけの問題ではありません。
膨れた塗膜を撤去する必要がありますが、厚いリシン吹付塗膜を一部だけきれいに剥がすことは難しく、作業を始めると周囲まで連続して剥がれる可能性があります。
また、凍害で崩れた幕板や外壁材は、塗料を塗っても元の強度には戻りません。
そのため今回は、劣化した外壁を部分補修して塗り直すのではなく、既存外壁の上に新しい下地と金属サイディングを施工する外壁カバー工法をご提案しました。
カバー工法であれば、既存外壁を撤去せずに新しい外壁面をつくり、現在のクラックや凍害部分を覆いながら、建物全体の防水性と外観を改善できます。
これは「塗装ができないから高額な工事を勧めた」のではありません。
現在の外壁が抱える複数の問題を、一度の工事で長期的に解決するにはカバー工法が適している
と判断した結果です。
| 比較項目 | 外壁塗装 | サイディングカバー工法 |
| 色あせ・防水性の改善 | ◎ | ◎ |
| 軽微なクラックへの対応 | 〇 | ◎ |
| 脆弱な旧塗膜への対応 | △ | ◎ |
| 塗膜の膨れ・広範囲の剥離 | △ | ◎ |
| 外壁の大幅な変更 | △ | ◎ |
| 初期費用 | 比較的抑えやすい | 塗装より高くなる |
| 将来的メンテナンス負担 | 定期的な再塗装が必要 | 長期間メンテナンスフリー |
外壁の状態が健全で、塗膜の色あせや軽微なシーリング劣化が中心であれば、塗装が適していることもあります。
一方、今回のように旧塗膜の膨れや凍害、外壁材の崩れが複数箇所にある場合は、塗装だけでは十分な耐久性を確保できない可能性があります。
塗装を検討しやすい状態
- 外壁材に大きな反りや崩れがない
- 旧塗膜が下地にしっかり密着している
- クラックが表面的で補修可能
- シーリングの打ち替えで防水性を回復できる
- チョーキングや色あせが主な症状
カバー工法を検討したい状態
- 外壁材の凍害や爆裂が広範囲にある
- 塗膜の膨れや剥離が複数箇所にある
- 旧塗膜の付着力が弱い
- 外壁材の反りや崩れが進んでいる
- 補修しても別の場所から再発する可能性が高い
工法は築年数だけで決めるものではありません。
外壁材、既存塗膜、シーリング、下地、水分の影響を総合的に確認して判断します。
次のような症状はありませんか。
- 築20年以上、外壁の本格的なメンテナンスをしていない
- 窓周りや外壁の継ぎ目にクラックがある
- 外壁表面が膨れている
- 塗膜がパリパリと剥がれている
- 幕板や外壁の角が崩れている
- 外壁を触ると白い粉が付く
- 北面や窓の下に白い汚れ、黒い筋がある
- シーリング部分だけ黒く汚れている
一つ当てはまるだけで、すぐにカバー工法が必要ということではありません。
ただし、複数の症状が同時に出ている場合は、塗装だけで十分なのかを施工前に確認することが重要です。
今回は既存の窯業系サイディングを撤去せず、その上から下地を組み、金属サイディングを施工するカバー工法をご提案しました。
この工法には、次のようなメリットがあります。
- 既存外壁のクラックや凍害部分を新しい外壁で覆える
- 脆弱な旧塗膜の上へ直接塗装する必要がない
- 建物の外観を大きく改善できる
- 撤去範囲を抑えやすい
- 新しい外壁面をつくることで防水性を高められる
ただし、カバー工法であっても、換気扇周辺の気流漏れや雨水の浸入原因を放置してよいわけではありません。
新しい外壁を張る前に、湿気や水分が入り込んだ原因を確認し、必要な処置を行うことが大切です。
塩尻市は昼夜や季節の寒暖差が大きく、冬は氷点下まで厳しく冷え込む地域です。
外壁のクラックや幕板上部から入り込んだ水分が夜間に凍結すると、体積が膨張して外壁材を内部から押し広げます。
日中に溶け、夜に再び凍るという動きを繰り返すことで、表面の剥離や崩れが進みます。
さらに、塩尻峠や善知鳥峠周辺の影響で強風を受けることもあります。
外壁工事では、塗装面だけでなく、シーリング、換気口、幕板、窓周りなど、水や風の影響を受けやすい部分まで確認することが重要です。
イトウ住建は塩尻市を地元とする会社として、寒冷地特有の凍害や強風を考慮した診断・施工を行っています。
築年数だけで塗装の可否は決まりません。外壁材の強度、反り、凍害、旧塗膜の付着状態、シーリングの劣化などを確認します。状態が良ければ塗装できる場合もありますが、今回のように複数の劣化が重なると、カバー工法が適していることがあります。
表面的な細いクラックであれば、補修と塗装で対応できる場合があります。ただし、旧塗膜の膨れや外壁材の崩れ、気流漏れなどが原因の場合、表面補修だけでは再発する可能性があります。
完全に不要になるわけではありません。金属サイディング本体は長期間使用できますが、シーリング、窓周り、役物、換気口などは定期的な点検が必要です。ただし、外壁塗装と比べて再塗装までの期間を長くしやすく、将来の負担を抑えられる場合があります。
今回の外壁は、窯業系サイディングの上に厚いリシン吹付塗装が施された、現在ではあまり多く見かけない仕様でした。
厚い塗膜は外壁を守る一方、シーリングの伸縮についていけず割れたり、内部へ湿気が入ると大きく膨れたりすることがあります。今回も、厚い塗膜だからこそ起きたと考えられる劣化が複数確認できました。
窯業系サイディングは、適切な時期にシーリングの打ち替えや塗装を行えば長く使える外壁材です。しかし、クラックや含水、凍害を長期間放置すると、塗装だけでは対応できず、カバー工法や張り替えが必要になることがあります。
大切なのは、最初から工法を決めることではありません。
現在の外壁が、
- 塗装で十分なのか
- 部分補修が必要なのか
- カバー工法を検討すべきなのか
- まだ経過観察できるのか
を正しく確認することです。
イトウ住建の現地調査では、外壁の色あせだけを見て工事を判断することはありません。
- 外壁材のクラック・反り・崩れ
- 既存塗膜の密着状態
- シーリングの割れや硬化
- 窓周りや換気口からの水分・湿気の影響
- 幕板や付帯部の凍害
- 塗装、カバー工法、張り替えのどれが適しているか
を確認し、写真をお見せしながら状態をご説明します。
「塗装で済むか知りたい」「カバー工法が必要かだけ確認したい」という段階でも問題ありません。
点検したからといって、すぐに工事を決める必要はありません。
まずは現在の外壁の状態と、今後考えられる選択肢を知ることから始めていただけます。
地域密着27年。
外装劣化診断士・2級建築士・施工管理技士が在籍する
**「街の屋根やさん松本諏訪平店(イトウ住建)」**にお任せください。
「屋根の不安」を「安心」に変えるお手伝いをいたします
この記事を書いた加盟店
電話 0120-989-742
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株式会社イトウ住建
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