安曇野市で行った屋根塗装、軒天塗装、破風塗装、玄関柱など一部外壁塗装の様子をご紹介します。
外壁は窯業系サイディングでデザイン性が高く、塗装してしまってはその意匠性がなくなってしまうため、また将来を考えて長持ちするリフォームをしたいということから、金属サイディングの重ね張りをしました。サイディングを重ねられない軒天や破風、玄関柱などの一部とガルバリウム鋼板の屋根は塗装しました。その工事の様子です。

街の屋根やさん松本諏訪平店では有資格の経験豊富なプロのスタッフが屋根や外壁の問題を解決します。
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屋根はガルバリウム鋼板の一文字葺き、6寸勾配です。屋根のある一点から地面に水平に１０いって、そこから垂直に降ろして屋根にあたるまでの距離で勾配寸法を測る方法です。この屋根は１０いって６下がるので６寸勾配となります。鋼板屋根は表面に塗装しているのがほとんどで、塗膜が劣化するとチョーキングという粉状の汚れが付き、滑りやすくなります。さらに６寸勾配は何もないと歩くのに危険な勾配なので、直接屋根に上って状況確認できませんでしたが、見える範囲では深刻な損傷などは見られずきれいな状態でした。
長持ちさせたいということでAGCコーテックのフッ素樹脂塗料を塗ることになります。

屋根表面についているチョーキングの汚れや砂ぼこり、鳥の落し物などを高圧洗浄で洗い流します。洗浄機は市販の電動の洗浄機ではなく、業務用のガソリンエンジンの強力な高圧洗浄機を使います。屋根材の重なりの部分は１本１本洗浄機を当てて中に入っている汚れを洗います。
勾配がきつい屋根なので屋根足場を架けています。

２回目の塗装、中塗りの工程です。
左の写真は刷毛で細かいところを塗ったところです。ダメ込みといいます。ダメ・・塗り残し、塗りムラ、透けなど仕事のやり残し「ダメ」を出さないように塗りこむという意味で「ダメ込み」というようです。この屋根の場合はローラーでは届かない屋根材の重なりの部分を刷毛でダメ込みしました。先に細かいところをダメ込みするのがコツです。そのあと平らで大きな面をローラーで塗ります。
※もちろん下塗りの時もダメ込みしています

最後の上塗りの工程です。中塗り、上塗りは同じトップ塗料を塗ります。
トップはAGCコーテックのルミステージ弱溶剤GT、フッ素樹脂塗料です。AGCは塗料メーカーであるとともに、材料供給会社でもあります。塗料メーカー各社フッ素樹脂塗料を出していますが、原料のフッ素はAGCが供給しています。従ってフッ素含有量が他社のフッ素樹脂塗料よりも高く、有名建造物や橋梁、航空機など簡単には塗り替えできないところにも使われている、他社ではまねのできない耐候性を持った塗料です。
３工程のうち、下塗りは塗装面と塗料の密着性を高め、中塗りでは塗料の性能を塗りこみ、上塗りは塗料の性能+色やつやを塗る工程です。

メインの屋根塗装は終わりましたが、細かい部位の塗装が残っていますのでご紹介します。
その前に屋根周辺の細かい部位についてご説明します。
ケラバからです。屋根面から少し下に下がったところを言います。雨が直接外壁や破風に当たらないために設置します。
次に破風です。外壁や屋根への雨の侵入を防ぐ役割、強風から外壁を守る役割があります。
最後軒天です。軒裏天井、上裏（あげうら）などとも言います。外壁よりも外に出た屋根の出の裏側です。屋根裏換気として有孔（穴がいくつもあいている）ボードを数枚入れることができます。

最近では軒ゼロ住宅というものが出てきました。シンプルなデザインが好まれているようで軒がありません。軒がないので軒天、破風もありません。屋根からケラバが直接外壁についている状態です。これでは雨が外壁に直接当たってしまい、外壁の劣化、雨漏りの原因にもなります。軒天がないので屋根裏換気もできません。軒ゼロ住宅のデメリットです。

使った塗料は、屋根と同じくAGCコーテックのルミステージ弱溶剤GTです。通常は破風などの付帯物は高級塗料を使うことはほとんどないのですが、今回は耐久性にとことんこだわり、各部位に最適な高耐久塗料を使用しています。屋根と同じように下、中、上塗りの３工程、細かいところはダメ込みです。
ケラバは屋根と同じ塗料なので一緒に塗装済みです。

軒天の塗装です。職人のスケジュールの都合で外壁を先に金属サイディングの重ね張りをしてしまったので、汚さないようにマスカー（ガムテープが付いたビニールシート）で養生しています。
外壁と軒天の入隅（いりずみ）はローラーではきれいに塗ることができないので、刷毛でダメ込みします。

広い面はローラーで塗ります。
使用した塗料は透湿性のある関西ペイントのワイドグリップ、漆喰にも塗れる水性塗料です。軒天は屋根裏からの湿気が通る場所で、透湿性がない塗料を塗ると湿気が塗料を押し出して膨れや剥がれの不具合が発生してしまいます。フッ素樹脂塗料ほどの耐久性はありませんが、直接太陽光が当たるところではないので機能重視の塗料を使いました。

玄関屋根と玄関柱、外壁の塗装です。
小さな屋根とそれを支える柱や外壁ですが、一軒の家のように屋根、ケラバ、破風、軒天、外壁があり、其々同じように塗装しています。
屋根と破風の金属部分は大屋根と同じようにフッ素樹脂塗料、AGCコーテックのルミステージ弱溶剤GTです。工程も全く同じです。

外壁の一部に塗膜の剥がれが見られました。出隅の部分なので密着が他より弱かったかもしれません。みうなどは影響していないようです。パテで埋めて補修して塗装します

下がり壁と柱の一部の塗装です。柱はほとんどがレンガ調のタイルが貼られていたので、今回は手を付けません。
外壁用のフッ素樹脂塗料、ルミステージ水性エナメルを塗ります。これも高耐久塗料です。入隅など細かい部分はダメ込み、平滑面はローラーで塗ります。

下がり壁と柱の一部の塗装です。柱はほとんどがレンガ調のタイルが貼られていたので、今回は手を付けません。
外壁用のフッ素樹脂塗料、ルミステージ水性エナメルを塗ります。これも高耐久塗料です。入隅など細かい部分はダメ込み、平滑面はローラーで塗ります。

最後にバルコニーの床面防水塗装です。ＦＲＰのバルコニーで、多少トップコートが剥がれていたので、トップコートの塗り替えを行いました。他と同じようにダメ込み、ローラーで仕上げます。
バルコニーの防水塗装はウレタン系の塗料を使うのですが、どのメーカーを使っても５年～７年位が寿命です。ここは定期的な塗り替えが必要になってしまいます。防水塗料なので、防水性がなくなるとお守りの原因にもなってしまうので、見落としがちな部分ですが注意が必要です。

塗装する部分はすべて終わりました。完璧な出来だとお施主様からお褒めの言葉をいただき、職人ともどもうれしく思っています。

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