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岸和田市の棟の積み直し工事/のし瓦の下に地瓦を一枚追加しました!
更新日:2025年11月6日
岸和田市のお客様より、一階和室の天井に雨漏りが発生したとのご連絡をいただき、現地へ調査に伺いました。
雨漏りの被害に遭った和室の天井の一階建ての屋根の下のお部屋で、お部屋には、雨染みがくっきりと残っており、突然の雨漏りにお客様も大変驚かれたご様子でした。
雨漏りしているお部屋の上の屋根を確認すると、瓦のズレや漆喰の剥がれなどもなくきれいに見えましたが、雨水が浸入しやすくなっている箇所がひとつありました。それが、屋根の「棟」です。
棟は屋根の一番高い位置にある水平部分のことで、実は雨漏りトラブルの発生源となるケースが非常に多い箇所なのです。
お客様とのご相談で、棟の瓦を積み直すことになりました。
棟の構造は、漆喰や葺き土を基礎として、のし瓦という四角くて平たい瓦を数段積み上げて、最後に雨仕舞の冠瓦を載せています。
棟のすぐ下の地瓦(屋根面に葺く瓦)が、棟に少ししかのみ込んでいなくて、雨水が棟の中に浸入しやすい状態になっていました。
(漆喰の下の地瓦が幅が広くて雨水が切れずに滞在してしまう傾向にあるため)
のし瓦の積み方によって、棟の耐久性や防水性能が大きく変わってきます。
棟に瓦があまりのみ込んでいないと、吹上げの雨や大雨の時に、棟付近に打ち付けた雨水が棟の中に浸入した時にすぐに下地の土にぶつかり、瓦の裏に廻ってしまいます。
また、漆喰の下の瓦が幅広いので水が滞在しやすく、漆喰が水を吸い込む量が増えます。
そうなると、下地の傷んだ部分から雨水が染み込んで雨漏りに発展する可能性があります。
瓦の入り込み(のみ込み代)が不足していると、強風を伴う雨や豪雨の際に問題が生じます。
棟付近に叩きつけられた雨水が棟内部に入り込むと、すぐに下地の土に当たり、瓦の裏側へと回り込んでしまうのです。
ですので、瓦ののみ込み代を確保するために、カットした地瓦をもう一枚追加してから棟を積み上げることになりました。
さらに、漆喰下の瓦は幅が広いため、雨水が留まりやすく、漆喰が吸水する量も増加します。
その結果、下地の劣化箇所から雨水が染み込み、室内への雨漏りへと発展するリスクが高まります。
これを防ぐには、正しいのし瓦の施工方法で棟を仕上げることが不可欠です。
このような理由から、瓦の入り込み代を十分に確保するため、カット加工した地瓦を一枚追加してから棟を積み直すことにしました。
地瓦を追加するには、現在の棟を一度完全に解体する必要があります。
地瓦を追加するには既存の棟を一旦解体しないといけません。
T様邸の瓦は、ズレ防止で要所要所にコーキングを充填しているので瓦同士がくっついています。
ですので、カッターでコーキングを切らないと瓦がバラバラになりません。
瓦をばらした後、瓦に付いたコーキングをカッターでそぎ落とします。
一枚一枚作業するので、これが結構多変なのです。
瓦を外した後は、付着したコーキングをカッターで丁寧に削り取ります。一枚ずつ手作業で行うため、かなり手間のかかる工程です。
既存の瓦を再利用するので、コーキングが裏面に残っていたりすると、バランスが悪くなりますし、仕上がりの見た目にも影響がでますので、この作業は必須です。
既存の瓦を再使用するため、裏面にコーキングが残っていると積み上げ時のバランスが崩れたり、仕上がりの美観が損なわれたりするため、この清掃作業は欠かせません。
特にのし瓦の積み方では、瓦一枚一枚の状態が仕上がりに直結します。
冠瓦を取り外すと、内部の土が露出してきました。続いて土やのし瓦も順次撤去していきます。
取り外した瓦は再利用するため、コーキングをきれいに除去し、整然と並べて保管しておきます。
棟の解体が終わりました。
向かって左側が雨漏りしている屋根です。
黄色い点線部分が、棟の漆喰があったラインで、だいたいその上あたりに棟ののし瓦があります。
雨漏りしていない屋根の方は、幅広く棟に飲み込まれていますが、雨漏りしている屋根は棟ののみ込み代が少ないのがよく分かります。
写真を見ると、棟の幅が広く、その分下地の土が露になっていることが確認できます。
ここにそのままの地瓦は葺けないので、短くカットした瓦を葺くスペースは充分あります。
そうすると、棟の幅が今よりも少なくなると同時に、地瓦が棟の中まで入ることになります。
事前に用意していた瓦を、短くカットしておきました。
既存の瓦と同じ瓦はもう製造されていなかったので、似た瓦を代用します。
下地の葺き土を敷き、その上に短くカットした地瓦を並べました。
これにより、棟下地の露出面積が減少し、漆喰付近での滞水も抑制されます(瓦が短いため雨水の排水性が向上します)。
この工程が、のし瓦の積み方の土台となる重要なステップです。
続いて、水糸を張ってなんばん漆喰をのせていきます。
水糸とは、ブロック積みや建築のライン出しに使用する、水平基準を示すための糸です。
この水糸を基準として、のし瓦を積み上げていきます。
のし瓦施工方法において、水糸による水平の確保は最も基本的で重要な工程です。
保管しておいたのし瓦を、水糸を基準に水平に並べて葺いていきます。
漆喰は、瓦と瓦をくっつける役割と、中の土に水が浸入するのを抑える役割があります。
屋根面の両側に棟ののし瓦を葺いていきます。
のし瓦の積み方のポイントは、一段ごとに水平を確認しながら、漆喰でしっかりと固定していくことです。
棟瓦を固定するためのステンレス線を配置し、葺き土を盛ってのし瓦の二段目を積み上げます。T様邸の棟はのし瓦が3段構成でしたので(建物によって段数は変わります)、元の状態に復元します。
のし瓦施工方法では、段数に応じて漆喰の量や葺き土の厚さを調整することが重要です。
のし瓦を3段積み重ね、最上部に冠瓦を載せてステンレス線でしっかりと固定しました。
表面に見える漆喰は、コテで押さえて滑らかに仕上げます。
鬼瓦の取り合いにも漆喰を多めに塗って仕上げます。
これで、鬼瓦もしっかりと固定でき、この部分からの雨水の浸入を抑えることができます。
のし瓦の積み方において、端部の処理は雨漏り防止の要となります。
棟の取り直しが完了しました。
漆喰は、のし瓦より3㎝ほど奥で施工しています。
のし瓦に近いところに漆喰があると、のし瓦から伝ってきた雨水を吸収してしまうので、奥で仕上げました。
屋根は年中、雨風や紫外線に晒されて過酷な状況にあります。
屋根材の改良などで、性能は上がってきていますが、繊細な部分でもあります。ちょっとしたことで雨漏りに繋がってしまうことがありますので、一度も点検されていない方は、この機会に業者に見てもらうといいでしょう。
街の屋根やさん岸和田店でも、屋根の点検を行っておりますので、気になることがございましたらお気軽にご相談くださいね。
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