【屋根の板金浮いていますよ!】訪問業者への対策と注意点!
突然自宅に業者が来て「屋根の板金が浮いている」と指摘をされたと、ご相談のお問い合わせをいただくことが少なくありません。大切なお住まいに問題があると言われると、多くの方が心配になってしまうでしょう。しかしながら、慌ててその場で工事の契約をしてはいけません。なぜなら、こういった業者の中には、実際には問題のない屋根を指摘したり、適切ではない対処を行う施工業者であるケースがあるからです。
昨今、このように突然チャイムを鳴らし、屋根や建物に不具合があると怖がらせる業者が増えていると言われています。不要な工事をすすめ、高額費用を請求するところもあるようです。多くの方を不安にさせるこの行為は、許されるものではありません。
今回は、「屋根の板金が浮いている」などの話をされた場合、どのように対応すれば良いのかご紹介します。また、屋根の状態に何か気になることがある方は、街の屋根やさんで点検を無料でおこなっていますので、是非ご相談いただければと思います。
みなさんも、ニュースなどで屋根工事に関する悪徳業者の話を耳にしたことがあるかと思います。「屋根の板金が浮いていて危険です」、「屋根が壊れていて落下しそうです」といった具合で、悪徳業者は不安を煽ります。
依頼していないのに押しかけてきて、無理やり点検しようとすることもあります。この時、絶対にしてはいけないのが点検の依頼です。点検するふりをして、本来何ら問題がなかった屋根の板金を、道具を使って浮かせることもあるからです。
次に、悪徳業者に多いやり方についてご紹介します。
悪徳業者の手口
①:近所で屋根工事をしていると話し突然やってくる業者
危険な業者は、上手な嘘を並べて近づいてきます。近所で屋根工事をしていて、たまたま屋根の不具合を見つけたと言ってくることもあれば、せっかくなので点検しますと話してくることもあります。
依頼していないのに、突然やってきて点検や契約を進めてきた場合は、工事現場について聞いてみてください。きちんと答えられなかったり、近所でなかったりする場合は引き取ってもらうことをおすすめします。
②:板金が浮いているのが見えた
屋根に何らかの問題を発見したから、屋根を見させてくれといった意味合いの言葉を口にする悪徳業者もいます。ここでよく考えていただきたいのは、たまたま見て問題に気づけるくらいなら、そこで暮らす方やお隣さんなどが、もっと早くに気づけているはずだということです。
なかには、屋根に上って細工をするような残念な業者もいます。こういったことを避けるためにも、屋根に上らせてはいけません。名刺をもらい、国民生活センターに被害が出ていないか、一度聞いてみることをおすすめします。
③:このままでは雨漏りが起きると不安にさせる
屋根が雨漏りが起きかねない危険な状態にあるため、すぐに工事をしなければならないと不安を煽るところもあります。こういった状況になっても、すぐに点検や契約をしてはいけません。現在雨漏りなどが起こっていないのであれば、慌てる必要はありません。
悪徳業者は、相手にじっくりと考える時間を与えず、すぐに依頼や契約をさせるという特徴があります。そのため、散々心配にさせてその場で依頼させようとするのです。
④:その場で無料点検を提案
一見お得に見せかけて、結果的に大損をしてしまうということもあります。依頼していないのに、無料を謳いながら近づいてくる業者には、慎重になることをおすすめします。
自身で屋根に上がることは危険かつ困難なため、悪徳業者にそれを許してしまうとお手上げです。問題をつくって迫ってこられたり、それが本当なのか嘘なのかわからないまま、業者の誘導に乗せられやすくなったりするからです。
⑤:キャンペーン開催中です
通常よりだいぶ安い費用で依頼できるなど、キャンペーンという言葉には大きな魅力があるかもしれません。しかしながら、屋根修理費用については、分かりにくいこともあるため、お得になっているのか判断するのが難しいのが事実です。また、大幅な値引きをしてくるところも、慎重になったほうが良いでしょう。突然やってきて、キャンペーンをアピールするなど魅力的な料金を提示する業者は、注意が必要だと言えます。
悪徳業者の手口は、どんどん巧妙化しており、今現在もあらたな方法を考えている可能性さえあります。どんな話をされても、その場で決断しないことが必要です。
悪徳業者の手口は、どんどん巧妙化しており、今現在もあらたな方法を考えている可能性さえあります。どんな話をされても、その場で決断しないことが必要です。
悪徳業者の被害事例を紹介しましょう。
近場で工事をしていると話す業者から屋根修理が必要だと指摘され、その場ですぐに契約した。あとから、工事費用が相場とかけ離れた金額であることがわかった。
屋根の板金が浮いていると言われ点検してもらった。その後別の専門業者に調査してもらうと、棟板金に無理やりこじ開けられたような形跡のあることが発覚した。
屋根点検の結果、控除の契約をした。後で解約しようと思ったが、連絡が取れず、クーリングオフできる期間が過ぎてしまいそうになっている。
国民生活センターに寄せられた訪問販売によるリフォーム工事・点検商法の相談件数を見てみましょう。
PIO-NETに登録された相談件数の推移
(PIO-NET…我が国最大の消費者生活相談情報を収集・蓄積したシステム)
一年に、5,000件を超える相談がされています。
屋根の上には上らせない、即決しないことを心掛け、十分注意しましょう。
棟板金などは、確かに劣化しやすい部材です。また、実際に屋根が破損していたり、危険な状態にあったりすることもあるでしょう。しかしながら、不要な屋根工事をさせられたり、高額費用を請求されたりするなど、屋根工事に関する被害は少なくありません。また、不確かな施工をされたことで、屋根にダメージを与えてしまう可能性すらあります。
こういった被害に合わないために、注意しておきたいことがいくつかあります。特に、はっきり断るのが難しい方や、押しに弱いという方はより注意することをおすすめします。
ここからは、訪問業者に、屋根板金が浮いていると言われた場合の対応をご説明します。
すぐに屋根に上らせない
先にご紹介しているように、信頼できない業者を屋根に上らせてはいけません。雨漏り、破損、劣化など、いろいろなリスクを口にしながら屋根に上ろうとするかもしれませんが、断ってください。見えない場所で、何をされるか分からないからです。
屋根材を傷つけ、その写真を見せながら工事をすすめてくることもあります。こうなると、何も問題なかった屋根を、ただ傷つけられてしまったということにもなりかねません。しつこく、なかなか帰ってもらえない場合には、警察をお呼びください。
その場で契約しない
あの手この手で不安にさせ、その場で契約へと進めていくのも悪徳業者の特徴です。なぜなら、即決まで進められなければ、気が変わってしまうことを知っているからです。屋根工事は、どこの業者に依頼しても、それなりにまとまったお金が必要になるものです。不要な工事を依頼したり、高額請求されたりすれば大きなデメリットになるはずです。慎重に検討して、後悔しない答えを出すことが大切なのです。
その場で契約書にサインは絶対にしてはいけません。なかなか引き下がらない場合は、「いつも任せている業者がいるので不要です」などと伝えて帰ってもらいましょう。
複数の業者に点検を依頼する
何か不安に思うことがあったら、是非複数の業者に点検してもらいましょう。こうすることで、より確実に現状を把握することができます。もちろん、信頼できる実績がある所に依頼することがポイントです。
慌てて契約した後、後悔する方も少なくありません。しかし、まだ解約できる可能性がありますので、解約したい方はクーリングオフをご検討ください。
クーリングオフとは、契約後一定期間であれば、契約を撤回できるというものです。今回のケースのような訪問販売の場合は、8日間の期間内であれば法律的に解約が可能です。ただし、8日間は想像以上に短いので、速やかに進めることが必要です。
悪徳業者と契約してしまった時はもちろん、納得できない内容で契約した場合も、クーリングオフの手続きをしましょう。
クーリングオフの手順
契約書を受け取った日を含め8日以内に、次のことをおこなってください。
はがきなどの書面に、クーリングオフの通知日、契約日、契約者名、契約内容などを記載して、簡易書留などで相手に送ります。また、クレジット契約の場合は、クレジット会社にも通知してください。書面以外に、電磁的記録での手続きもあります。
とはいえ、初めてクーリングオフをおこなう場合、手続きについて不安を感じる方も多いと思います。まずは、消費生活センターに相談することをおすすめします。
屋根の板金には、棟板金、谷板金、ケラバ板金、水切り板金などいろいろあります。悪徳業者による訪問セールスは避けたいところですが、実際に問題が発生している場合は修理が必要になります。
屋根の板金が浮いているケースで多いのが「棟板金」
屋根の頂上部、棟に設置されている板金が「棟板金」です。雨が入り込まないように守るために設けられているもので、基本的に金属屋根やスレート屋根に設置されています。
釘を使って固定するため、長い年月が経つと緩んだり外れやすくなってきたりします。その状態に、台風など強い風が吹くと、状態が悪化したり吹き飛んでしまったりするため修理が必要になります。
自分の目で見ても歪みが分かるほど異変が起こっている
風によって浮いたり飛ばされそうになったりしている
いつもと明らかに違う状態にある場合は、修理が必要になります。しかしながら、高い場所にあるため気付かないこともあります。定期点検をはじめ屋根の状態を確認したい時は、
街の屋根やさんの無料点検をご活用ください。
その他の「屋根の板金」
谷板金
屋根の谷部分に、谷板金が設置されています。これは、金属屋根や瓦屋根などほとんどの屋根に取り付けられており、雨や雪が中に染み込むのを防ぐために設けられています。
現在は銅製のものはあまり見られず、多くのものが錆びに強いステンレス製です。
谷板金が劣化すると、雨漏りが起こりやすくなるため注意が必要です。
ケラバ板金
妻側の屋根の傾斜部分に設置されており、雨水が軒天へと侵入することを防いでいます。軒天の腐食を防いだり外壁の劣化を抑えたりするためにも必要なものであるため、問題がないように注意しておく必要があります。
特に雨漏りにつながりやすい場所でもあるため、劣化に気づいたら早めに対応しましょう。
水切り板金
棟板金やケラバ板金も「水切り板金」の一つですが、ここでは主に2階の外壁と1階の屋根(下屋)との取り合いや軒先などに設置する板金についてご説明します。
水切り板金は、雨が部材同士の隙間への侵入するのをを防ぐために設けられるものです。
屋根の板金は、雨仕舞のために設置されているものです。屋根や建物を守るために重要な意味を持つ部材なので、歪みや浮きなどの問題が見られるようになったら、早めに対応することをおすすめします。症状が進んでしまうと、雨漏りが発生しやすくなるからです。
棟板金が本当に浮いていたら?
先にご紹介しているように、屋根の棟板金に劣化などの問題があると、屋根だけでなく躯体にまで影響が出ます。そのため、気になる症状が見られる時や、長く点検やメンテナンスをおこなっていない場合は、実績があり信頼できる専門業者に相談することが大切です。
信頼できる業者であれば、分かりやすい丁寧な説明をおこなったうえで、お客様の判断を尊重するはずです。決して判断を急がせたり、曖昧な説明をしたりしません。見積書が分かりやすいのも特徴です。
棟板金の浮きは、劣化が軽度である場合は釘やビスの打ち直し、劣化が進行している場合は交換することで対応します。隙間を塞ぐためのコーキング材の打ち直しが必要になる場合もあるでしょう。板金に錆が見られる場合は、錆止め塗装もご検討ください。劣化がひどく錆びも進んでいる場合は、修理ができないため交換をおすすめしています。
修理事例
剥がれかけた棟板金を樹脂製貫板を使用して補修
棟板金が浮き上がっていたため、点検してほしいとのご依頼がありました。
点検の結果、棟板金の下地になっている貫板が腐食し釘が抜けている状態にあり、棟板金が剥がれかけていることが分かりました。まだ剥がれてはいない箇所でも釘が緩み、抜けかけている部分もあります。
折れた棟板金は撤去し、まだ使用できるものは一度取り外して再利用することにしました。
腐食していた木製の貫板は撤去し、新しいものと取り換える必要があります。
新たに設置したのは、樹脂製の貫板です。木製のものとは異なり、腐食しにくいといったメリットがあります。さらに耐久性を高めるため、釘ではなくビスで取り付けました。
先ほど取り外した棟板金をビスで取り付け、撤去した部分には新しいものを設置します。丁寧にコーキング材を打ち込み、隙間からの雨の侵入を防止しました。
悪徳業者の狙いは、その場ですぐに契約をさせることです。そのために、緊急性を伝えてきたり、ご近所への迷惑などを持ち出して罪悪感を刺激してきたりします。また、根拠のないお得感をアピールしてくることもあります。
「屋根の板金が浮いている、このままだと大変なことになりますよ」と言われても、その場では依頼しないようにしましょう。もちろん、本当に問題が起こっている場合もあるかもしれません。しかし、本当に緊急性があるのか、本当に妥当な費用になっているのか、本当に確かな工事をしてくれるのか分からないのです。
訪問業者にどんなに不安になることを言われたとしても、
鵜呑みにしない
屋根に上がらせない
すぐに契約しない
一人で決断しない
これらが鉄則です。
屋根の状態を指摘されたら、専門業者に一度こちらから依頼して点検してもらいましょう。複数の業者に依頼して見てもらえば、より安心です。費用の相場も把握できることでしょう。
街の屋根やさんでは、点検からお見積もりまで無料にて承っております。
訪問業者に「屋根の板金が浮いている」と言われた場合はもちろん、屋根の状態が心配という方も、慌てずに街の屋根やさんへご相談ください。
まとめ
- 屋根工事や点検商法に関する被害が多数報告されています。次のようなことを言われたときは注意しましょう
- ①近くで屋根工事をしていた
- ②板金が浮いているのが見えた
- ③すぐ修理しないと雨漏りする
- ④無料で点検いたします
- ⑤キャンペーン開催中です
- 訪問販売によるリフォーム工事に関する相談は年間5,000件以上寄せられています
- 訪問する業者の全てが悪ではありませんが、トラブルは事前に回避しましょう
- ・すぐに屋根に上らせない
- ・その場で契約しない
- ・複数の業者に点検を依頼する
- もし契約してしまったときはクーリングオフが適用になります
- 「屋根の板金」と言われたときはほとんどの場合「棟板金」を指します
- その他にも谷板金、ケラバ板金、その他水切り板金等があります
- 複数業者に点検を依頼し、本当に修理するべきか判断しましょう