塩尻市屋根無料点検｜築25年総2階パナホームのお家｜スレート屋根の劣化
更新日：2023年2月23日
築25年、総2階のパナホームさん建築のお家でスレート屋根です。パナホームさんの屋根はこのブログや施工事例でも多数ご紹介しているおなじみの屋根です。スレート屋根の特徴的な劣化症状、パナホームさんの建築のうちの屋根の特徴的な劣化症状が見られる屋根でした。その様子をご紹介します。
これはどこのスレート屋根でも見られる特徴的な劣化症状で。もともとは黒系の色だったと思いますが、全体的に白っぽく変色、褪色しています。スレートはセメントを主原料に繊維質を混ぜて板状に成型した屋根材です。セメントが主な材料なのでそれ自体に防水性がなく、表面を塗装することで防水しています。
塗料は顔料という色を出す薬剤を何色も混ぜて着色しています。塗膜が劣化してくるとこの顔料が分離してきます。顔料は濃い色は重く、薄い色は軽いという特徴があり、分離すると薄い色が上、濃い色がしたになります。上に来た薄い色が抜けて元の黒系の色から白っぽく変色してしまうのです。
また、白あるいは黒く線のように変色しているところ、ここは屋根材の断面で、塗料が乗っていないためここから水を吸って変色しています。
これはパナホームさんの屋根に多く見られる症状で、棟板金のジョイント部分が塗膜が剥がれてサビが出ています。ジョイント部分はそのままだと水が入ってしまうので、コーキングを打って水の侵入を防ぎます。パナホームさんの屋根の棟板金は往々にしてコーキングが打たれておらず、そのまま重ね合わせているだけということがあります。棟板金の下地にはヌキという木材が入っていますが、こういうところから入った水が抜きを腐食させます。棟板金を剥がしてヌキの状態を見ると、パナホームさんの屋根のヌキの腐食の頻度や度合いが高いような気がします。
スレートは金属は使っていないのでスレート自体がサビることはありません。雪止めのＬアングルがサビてそこから出たサビ水がスレートをサビ色に着色してしまっています。これはサビたものが屋根の上にあればどのスレート屋根でも考えられる劣化症状です。
スレートの弱点の一つに割れやすいというものがあります。経年、温度差、水、何かが落ちた、原因はいろいろ考えられます。これはスレートの弱点ということでどのスレート屋根にも見られる症状です。
クラックを縁取るように変色していますが、これはクラックから入った水が原因の変色です。
この煙突は煙が出るわけではなく、パナホームさんオリジナルの換気システムの煙突です。その換気システムの技術は素晴らしいと思いますが、この煙突がいけません。この煙突が付いているほとんどのお家がこのような症状になっています。煙突の外壁には屋根と同様、セメントを主原料としている窯業系サイディングが使われています。この壁材をただ張っただけで、防水処理をしていません。角の部分が断面が露出していてそこから水を吸って、新築から早い段階でこのように崩れてしまっていると思います。この症状はもちろんパナホームさんの特徴的なものです。
これはどのスレート屋根にも見られる症状で、断面から水を吸いやすいので、コケが発生します。特に軒先はかなりの確率でコケが発生します。このコケから軒先がボロボロになっているスレート屋根を何件も見ています。
点検結果、築年数から判断して、早急に屋根のメンテナンスが必要、塗装できないことはありませんがスレートの寿命が20年～30年といわれているので、築25年だともう寿命に来ています。塗装しても次のメンテナンスがすぐに来てしまうので、新しい屋根をかぶせるカバー工法によるメンテナンスをお勧めします。数種類屋根材別でお見積もりしますので、ご自身のライフサイクルなどを考慮して屋根材を選んでいただけばいいと思います。というアドバイスをしました。
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