更新日：2021年05月12日

君津市のお客様は台風21号の影響で、朝起きたら庭の植え込みに棟板金が刺さっていたそうです。台風が明け方に通過したこともあり、人災や近隣の物損などのにならなくて、不幸中の幸いではありました。

いくら薄い鉄板とはいえ、屋根の上からの落下では、ただごとではすみません。風の力が加わると、壁などに突き刺さってしまうこともあります。

棟板金の落下

台風被害で上位ランクになるのが棟板金の飛散です。お客様にお聞きすると「近年、屋根塗装をしたので安心していた」などと言われます。

板金保護には塗装が必要です。板金は金属ですので、錆から保護しなければなりません。下地になる部材に貫板という木材が使われていることが多く、経年で劣化していることがあります。板金の止めてある釘の欠落や下地の劣化が原因で、棟板金が飛散してしまいます。塗装は下地の中までは塗ることが出来ませんので、貫板をメンテナンスしたことにはなりません。

棟の貫板の劣化が飛散の要因

そもそも屋根の形状にもよりますが、屋根は勾配をつけ雨水を排泄いたします。資材にもいろいろあり、ほとんどが陶器かセメント系の硬い資材になります。

一番頂上は山形になり、雨にも強い鉄板により保護いたします。釘などで止めることが多いため、下地には木を使うことが多かったのです。本来は棟板金の交換を屋根塗装とともに行い、下地の貫板も取り替えることが理想です。そのことを知らないことも多く、表面の保護のみでメンテナンスを完了したと思っている方も多数います。施工会社の説明も不十分で、このように大風が吹くと結果的に飛散してしまいます。

現在ではそのような事態でも飛散しにくくなるように、樹脂製の貫板があります。劣化しにくく、耐用年数を大きく上げることが出来るので、交換してしまえば数回の塗り替え時期まで問題なく過ごせます。

棟板金は取り替えること前提に作られているものです。ですので、板金で低コストな資材で作られていることが多いのです。

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