君津市｜築100年の蔵で筋違いの入れ替えによる耐震補強
更新日：2017年05月10日
君津市で100年経つ蔵の改修工事をしています。いろいろな場所の耐震補強をしていき、この先も地震にこ耐えられるようにしていきます。
地震に耐える補強には耐震と免震があります。今回は耐震補強をしていきます。いろいろある中で言葉通りの耐震補強というのは壁などの構造体を強化して地震の揺れに耐えるようにすることです。昔の蔵は分厚い土壁も耐震補強をを担っていました。柱は全て通し柱で屋根まで伸びています。柱と柱の間に大きな貫板を横に貫き連結させてありました。100年も経つと歪みや劣化により強度が低下してきます。傷みが激しい箇所は柱の入れ替えなどの補強も大切です。
今回の補強方法は筋違いを柱との間に入れ込みます。筋違いの役割は横方向の揺れに対して効力を発揮します。昔からある技法で在来建築にも適用されています。柱は上からの荷重に耐え、筋交いは横からの力に耐えるのです。建物の構造を見ると筋違いは必ず縦方向と横方向それぞれに入っています。どの方向の力からも耐えられるようにです。現在では筋違いボックスと筋違いプレートなどの金物があります。今回の工事では写真のように筋違いボックスを採用いたしました。決められたビスの本数は一枚のプレートで15本です。土台部分と柱部分と筋違いを一枚のプレートで止める事ができます。
今回、筋違いの補強ともう一つの補強は構造用合板により内部壁面を全て補強しました。ツーバイフォー方式です。壁面をベニヤ補強をする事により、既存の土壁同様に一枚の壁にしてしまいます。今回の工事では構造体から壁面の補強と二重の耐震補強をしました。建て替えるのではなく、補強する事により昔の建物もこの先残して行くことが可能です。
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