更新日：2017年02月09日

江戸川区のお客様から漆喰補修に関する相談をお受けいたしました。漆喰が剥がれていることは前から気が付いていたそうですが、特にいまのところ問題を感じていないことから放置していたそうです。それが、先日、近所で外装リフォームを行っていた業者の方から漆喰が傷んでいるのですぐにでも直した方が良いと指摘されたそうです。
それでは、実際に漆喰が傷んでしまっているとどういうことになるのでしょうか？

まずはご相談をお受けした屋根の状態から見て みましょう。左写真を見ると漆喰すら残っておらず、中の土が完全露出していることがお分かりいただけるでしょう。その近くの棟に関しては土がひび割れをおこしており、すぐにでも中身がでてしまいそうな状態でした（右写真）。
ご覧のような状態はかなり悪いと言えます。漆喰は10年程度で交換時期を迎えます。どうしても屋外にさらされるため、水分や紫外線の影響を受けます。また、経年変化もありますので必ず交換時期はやってきます。
まず漆喰の剥がれや変色、苔の発生などが見られたらメンテナンス時期と判断してよいでしょう。

さらに症状が進み、今回のような中の土が露出している場合は早急に対応しなければなりません。
それでは漆喰の状態が悪くなるとどのような弊害がでてくるのでしょうか。まずは中の土が出土すると棟を支えられなくなります。すると棟の形を保っていることができず左写真のように棟が曲がってしまうなんてことにもなります。
また、剥がれた漆喰から水分の侵入が始まります。右写真は漆喰が剥がれた箇所からの雨漏りですが、棟の歪みなどはでていないのでそれほど悪い状態ではなかったようです。それでも雨漏りするというケースもあるので油断はできないといえるでしょう。

ご依頼に関して、点検では雨漏りはしておりませんが、棟の歪みもでていましたので棟を作り直す棟取り直し工事をご提案させていただきました。お住まいにとってどの部位も意味があり、機能を果たせなくなるとどこかに問題が発生します。壊れた箇所は放置せず、専門業者による点検を受けるようにしましょう。