岐阜市で、アスファルトシングルで葺かれた屋根を調査致しました。アスファルトシングルはアメリカではシェア率80％以上を誇るスタンダードな屋根材ですが、日本ではまだあまり普及しておらず見かける機会が少ない屋根材です。価格も比較的安く、重量が軽いことから、新築やカバー工法の際によく使われるようになってきました。昔のアスファルトシングルは劣化が早いという欠点がございましたが、最近のものは30年ほど持つ耐久性が出てきたので、これからまだまだ人気が出てくるであろう屋根材です。見た目もとてもおしゃれなので、西洋風の家にはとてもよく合います。

　アスファルトシングルはアスファルトでできたシートに石粉を吹き付けることで仕上げられています。この石粉のおかげで色褪せが起こりにくかったり、雪が降った際の雪止めの効果を得ることができたりとメリットが多いのですが、一方で苔などが発生しやすいと言ったデメリットもございます。今回調査したものに関しても、苔の発生が見受けられました。コケが生えたからと言って大きな問題には繋がりませんが、単純に見た目の汚れが気になってしまうと言った所です。

　何枚かで剥がれてしまっている部分もございました。アスファルトシングルはシート状のお屋根材なので、施工の際に釘での固定に加えて専用の接着剤で貼り合わせるという工程で葺かれています。経年と共に接着剤が剥がれてしまうと、一枚だけ剥がれかけてしまうといった症状が出てきます。

重なりの内側の方で釘などで固定されているので、そう簡単に飛んでいってしまったりするものでもありませんが、風の影響を受けやすくなっているので再度貼り合わせると言ったメンテナンスを行うことが望ましいと言えます。