屋根から草木が生えている？

西条市にお住いのお客様より「屋根の上に草が生えてるみたいで不安だから点検してほしい」とのご相談をいただきました。
屋根に草？と不思議におもう方は多いと思いますが、意外と多いご相談です。
今回は屋根に草が生える原因調査と防止対策をご紹介します。

瓦の隙間から生えている草

こちらは和形陶器瓦いわゆる日本瓦の屋根で築30年のお住いです。
問題の箇所は二階屋根の棟でした。

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棟の端部にあたる「鬼瓦（おにがわら）」と「雁振瓦（がんぶりがわら）」の隙間から大きな草が生えています。
屋根に草が生える事例には共通点があります。

• 日本瓦の屋根
• 屋根の棟付近から草が生えている

この２点の条件が共通していることがほとんどです。

屋根に生えた草の原因は雨水

雁振瓦を一枚剥がしてみると瓦下の土が確認できます。
棟は瓦と土を交互に積み重ねてできています。
ここで気になるのが「土の状態」固いはずの土がサラサラに脆くなって、一部は湿って茶色くなっています。

これは鬼瓦と雁振瓦の隙間から侵入した雨水により、土が濡れて数日して乾いて、雨が降ると濡れてを繰り返すことで
土が風化する現象です。
つまり屋根に草が生えるのは「雨水の侵入」が原因となります。

他にも家の近くに林など木々の多い立地条件や日当たりの悪いなどの諸条件も関係ありますが、
雨水の侵入が根本的な原因です。

対策として重要なのは、雨水を侵入させないことで防止できます！

屋根に生えた草を放置してはいけません。

次に草を抜きますが、この時も優しく注意して抜くことが不可欠です。
草周りの棟瓦が崩れないように慎重に抜きます。

草木は大きく成長すると根を広範囲に広げ棟の中の土を侵食します。
屋根の草を放置していると、棟の強度が弱くなり地震などの災害時に崩れる被害にあいます。

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草を抜いたあとは、元通り雁振瓦を被せて銅線でしっかり固定します。
瓦の固定が不十分だと台風などの強風で飛ばされる危険があります。

瓦の隙間はコーキングで防水処理

鬼瓦と雁振瓦の隙間をコーキングで塞いで防水処理します。
まずはコーキングで余計なところを汚さないようにマスキングテープで養生します。

あとはコーキングを塗ってヘラを使って表面をならします。
コーキングの表面が荒く汚いと水はけが悪く耐候性が弱くなるので、ヘラで表面を綺麗に仕上げます。

あとはマスキングテープを剥がして見た目もキレイに仕上がりました。
これで瓦の隙間から雨水が入ることはありません！
雨水が棟の中に入らなければ草が生えることはありません。

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