1.現地調査

築17年のお宅。

築年数が経ち一度、建物診断で状態を確認して必要なメンテナンスをおこないたいとのご相談をいただきました。
屋根カバー工事を検討したい。

高所カメラを使い屋根から点検していきます。

スレートの屋根の色あせが進み、苔の付着が広がっているのがわかります。

割れている部分も確認しました。

続いて外壁です。

チョーキングが確認できました。
これは塗料に含まれる顔料が粉状になって表面に浮き出てきている劣化を教えるサインです。

窓枠の下には、雨が伝った跡がと汚れてできる黒い雨染みがあります。

いずれも塗膜は薄れ、防水性が低下している状態です。

クラックが入っています。

このまま放置期間が延びると、雨の侵入を許してしまうことになります。

ベランダ床部分です。

こちらも防水性がなくなっているため、汚れが目立ってきています。

2.高圧洗浄

建物全体の汚れを高圧洗浄で洗い流していきます。

しつこい雨染みやかび、苔も根こそぎ剥がし取っていきます。

脆くなっている場所は、水圧調整をこまめにおこないます。
割れてしまったり、隙間から大量の水が侵入してしまうこともあるので細心の注意をしながら進めていきます。

高圧洗浄の段階で、どれだけの汚れや剥がれている古い塗膜を除去していけるかで、塗装の仕上がりが決まります。

ベランダ床の汚れも下地を傷めないように汚れを取り除き、この後の防水工事塗料の密着度をあげていきます。

3.屋根カバー工事

屋根カバー工事です。

まずは棟板金を撤去していきます。

屋根をフラットな状態にしたら、ルーフィングと呼ばれる防水シートを軒先から頭頂に向かって敷いていきます。

使用しているのは、寒さや暑さに強い耐久性の高いゴムアスファルトルーフィングです。

屋根の下になる防水シートは、屋根から回ってしまった雨水を受け止める大事な役割を果たしています。
耐用年数の長い防水シートを選び、屋根より先に劣化してしまわないようにすることが大事です。

屋根カバーに使用していくのは、超軽量のFSストーンです。

軽さは粘土瓦の1/8、建物への負担も少なく地震の揺れも軽減でき耐震性に優れた屋根材です。
オンターロック方式で専用のビスで固定していくので、屋根の弱点である下から吹き上げるような風でも屋根が飛んでしまうことはありません。

FSストーンは、材料品質保証30年、美観保証10年の長期保証がついた耐久性の高い屋根材です。

天然チップを焼きつけてある素材のため、落ち着いた色合いで和洋のどんなお住まいにも合います。

天然チップが雨音を吸収する働きもあるので、雨の日でも雨を気にせず快適に過ごすことができるというメリットもあります。

完成です。

屋根カバー工事のメリットは
・既存の屋根をそのまま使用するので、撤去が不要
・廃材が出ないので、廃材処理費が不要
・屋根撤去がないので、工期が短い
・費用が抑えられる

屋根カバー工法を詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
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屋根カバー工法とは

4.外壁塗装

外壁塗装です。

下塗りで下地を調整して、上塗りの密着度を高めます。

今回は戸建住宅の多くが採用しているシリコン塗料を使用していきます。
シリコン塗料は、機能性に優れていながら価格も安く費用対効果が良いことで人気です。

シリコン塗料のメリットは
・紫外線での劣化がしにくい
・汚れが付着しにくい
・水を弾く撥水性が高い
・光沢が続く
・かびや苔を寄せ付けない

シリコン塗料の耐用年数は、10〜15年。
一般の塗料より長持ちするので、次の塗り替えまでの期間が長く経済的です。

厚い塗膜でキレイな光沢が長く続くので、美観を保ちます。

人気のシリコン塗料ですが、種類も豊富で中には質の悪いシリコン塗料も存在します。
品質の良いシリコン塗料を使用できるように、信頼できる業者を選ぶことが大事です。

屋根と外壁の色のバランスもよく、目を引くような明るい雰囲気になりました。

5.付帯部塗装

付帯部の塗装です。

水切りは跳ね上がった雨が当たったり、外壁から雨が伝ってくる湿気が溜まりやすいところです。
基礎を腐食から守るために、塗装で防水を徹底しなければいけない大事な場所です。

軒天も雨が当たるところではありませんが、屋根からの雨が回ってきたり、吹き上がる雨にさらされることもあるのでやはり湿気が溜まります。

徐々に傷みが進み、かびが広がることも多いので屋根や外壁塗装の際には、一緒に塗装することをおすすめする場所です。

破風の塗装です。

屋根とともに高い位置で、紫外線や雨風をまともに受け続ける環境は過酷なため傷みが進む場所です。
雨漏り防止のため塗装で強化していくことと、美観の向上という目的もあります。

シャッターの塗装です。

金属製のシャッターは、わずかにできた傷からさびが発生して時間とともに広がっていきます。
さびが進むと穴が開くこともあるので、早めに塗装で塗膜を回復しておくことが大事です。

雨樋の塗装です。

塩化ビニール製の雨樋は、素材の特徴から劣化が進むと柔軟性が失われ固くなっていきます。
割れやすく欠けやすくなるので、塗装で強化していく付帯部塗装の中で常に上位に上がる場所です。

縦樋も塗装していきます。

6.ベランダ防水工事

ベランダ防水工事です。

高圧洗浄できれいになった床部分に、防水工事専用の下塗り材プライマーを全体に均一に塗っていきます。

しっかり乾燥するのを待ち、中塗り、上塗りをおこなっていきます。
使用していく防水塗料は、短時間で強靭な塗膜が出来上がることで好評のオートンウレアックスHGです。

完成した塗膜は、耐摩擦性で歩くことの多い場所でも下地を守ります。

ベランダ周りは、雨風を受け紫外線にさらされ続ける過酷な環境にあります。

オートンウレアックスHGでの防水なら、一般のウレタン防水の耐用年数が10年に対して2倍の20年という高耐久が好評の理由です。
耐候性にも優れ、撥水性が高いのでかびや苔も付着しにくいため、美観を損なうことなく長く保ちます。

居室につながるベランダは、雨漏りを発生させることが非常に多い場所です。

台風や大雨が続く季節でも、しっかり防水ができていれば安心して過ごせます。

ベランダ床の汚れやひび割れなどが気になったら、オートンウレアックスHGでの防水工事をぜひご検討ください。

7.施工完了

これですべての施工が終わりました。

建物の耐久性を向上し、安心して過ごせるお住まいになりました。

今回は、FSストーンでの屋根カバー工事、シリコン塗料での外壁塗装、付帯部塗装、オートンウレアックスHGでのベランダ防水工事を施工しました。
総工費は約175万円、施工期間は約3週間でした。

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