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熊取町の屋根調査で降り棟の瓦が飛び雨樋も破損していました
更新日:2025年9月24日
熊取町にお住いのO様より「台風で屋根に被害が遭ったので他の業者に依頼して応急処置してもらったんですが、工事がなかなか進まないので一度修理の見積もりをもらえませんか?」とのご相談をいただき現地調査にお伺いしました。O様邸は木造2階建て、土葺きの瓦屋根です。火災保険にはご加入されておらず、修理費用のすべてをご負担することになりますので、最小限の修理をご希望でした。現地を確認すると、大屋根(一番高い屋根)の降り棟(軒先方向に向かう斜めの棟)の瓦が端から端まで飛散している状態でした。また、飛散した大屋根の瓦が下屋に落下し、下屋の瓦が大量に割れる二次被害がありました。雨樋も一部破損しており、被害箇所の修復のお見積書をお預けさせていただきました。
O様邸の外観です。ここからはあまり見えませんが大屋根、下屋ともにブルーシートを張って応急処置している状態です。
ブルーシートが風を受けてバタつかないように木材で押さえてきちんと固定されていたので、その後も飛散せず長持ちしていましたが、屋根の上に上がって確認すると、一部破れている箇所がありました。
屋根の応急処置で使用するシートは、耐久性が様々です。丈夫なシートもありますが、屋根の上は紫外線や雨風などの影響を日々受け続けおり過酷な環境下にありますのでいつかは必ず破損します。応急処置で屋根を保護している状態でも、将来的には修理が必要です。
屋根の応急処置状況です。
大屋根の降り棟が2カ所で飛散しており、大きなブルーシートで応急処置されていました。
現地調査の時に、このように屋根にブルーシートがかかっている際はシートをめくらずできるだけそのままの状態で調査させていただきます。シートの隙間からのぞいたり、上から手で触って割れや飛散状況を確認します。
シートをめくるとなると、復旧作業が付いてきますし、復旧した後に万が一雨漏りすると大変ですので、このままの状態で調査することがほとんどです。また、傷んだ土のうを動かそうとすると、袋が破れる危険性があるからです。
屋根の降り棟の軒先付近のブルーシートが破損して被害箇所が露になっていました。
棟とは屋根の頂点部のことで、横方向の棟を「水平棟」軒先方向に向かって降りる棟を「降り棟」と言います。
屋根面同士の取り合いになりますので、土葺きの瓦屋根の場合、四角いのし瓦と一番上にのせる冠瓦を積み上げて葺き、雨水が入らない形状になっています。
O様邸の降り棟の見えている部分は、のし瓦と冠瓦ともにすべて飛散している状態でした。手で触って確認すると、端から端まで瓦が飛散していることが分かりました。
写真は、工事のご依頼があった後、工事で使用する足場を設置し、ブルーシートをめくった時の様子です。
上の方のは、のし瓦が数枚残っていましたが、一番上に葺く冠瓦はすべて飛散している状態です。
軒先に向かうにつれて、のし瓦も飛散しています。
重量がある鬼瓦は幸い落下せず固定されていました。
「できるだけ費用を抑えて修理したい」とのご希望でしたので、降り棟の残っている瓦はそのままに、飛散した部分のみを修復するご提案をさせていただきました。
他の棟を確認すると瓦は飛散しておらず、被害に遭ったのは降り棟2箇所でした。
瓦の飛散やズレは見受けられませんでしたが、棟を固定している銅線が切れている箇所がいくつかありました。
棟は屋根面よりも高く突き出る形状で施工されており、風や地震時などの揺れを受けやすいので、瓦を葺く際に銅線を仕込み、最後に回して固定・補強されています。この銅線は、永久的ではなく、月日とともに緩んだり切れることがあります。銅線が切れると台風時などに棟の瓦がバラバラに飛散してしまう可能性が高くなってしまいますので、銅線の締め直しをお勧めしました。
大屋根の地瓦も写真のように割れている箇所がいくつかありました。
地瓦とは、屋根面に葺いている瓦で、雨水を軒先に流す役割があります。地瓦が割れて隙間があくとそこに雨水が流れ込んで雨漏りする危険性があります。
写真は、屋根の山状の部分ですので、雨水が入る量は少ないですが、瓦用のシーリングを充填して処置させていただきます。瓦を差替えることも可能ですが、ひび割れだけで破損していない場合、シーリングで処置する方が費用が抑えられます。ただし、シーリングは永久的ではなく、いつかは傷んできますので、その時にまたメンテナンスしないといけません。
同じく大屋根の軒先瓦が割れている箇所がありました。
軒先瓦は屋根の流れの先端に葺く瓦のことで、屋根面から流れてきた雨水を軒樋(横方向の雨樋)に送る役割があります。軒先瓦が割れると、屋根と軒樋の隙間から雨水が直接流れ落ちますし、軒先から雨水が染み込んで屋根の下地を腐食させる可能性があります。「部屋内に雨漏りしていないから」といって放置すると、後で修理費用がかさんでしまいますので、必ず新しい瓦に差し替えましょう。
鬼瓦の取り合いに詰めている漆喰も傷んできていました。
漆喰は瓦屋根の雨仕舞(雨水が内部に浸入しないようにすること)が必要な箇所に詰め、防水したり下地の葺き土が流出するのを防いでいます。漆喰は外気の影響で密着力が低下し、風や雨でポロポロと剥がれてきます。O様邸の漆喰は瓦から剥離して隙間があいている状態でした。このまま放置すると、やがてすべて剥がれ落ちてしまいます。鬼瓦の取り合いの漆喰が剥がれると、そこから雨水が浸入して内部に雨漏りすることがありますので、一部詰め直しのご提案をさせていただきました。
下屋も大屋根と同じようにブルーシートを張って応急処置されていました。
上から触って確認すると、屋根面の地瓦が飛散したり、割れている状態でした。
工事に入り、シートを撤去した時の様子です。
瓦が大量に飛散し、大屋根から落ちてきた瓦の衝撃で何枚か割れていました。被害に遭ってからすぐにきちんと応急処置されていたので、雨漏りの被害がなく、下地の葺き土も残っています。
応急処置されていない部分で、瓦が割れている箇所もありました。
大きく口を開けていますが、欠損していないのでシーリングを充填して処置させていただきます。
他にもシーリングで処置されている箇所がありました。屋根の応急処置の時に、部分的に割れたところにはシーリングで対応されたのでしょう。
本工事では、瓦用のシーリングを用いて処置させていただきますので、補修箇所があまり目立たず、紫外線にも強いので長持ちします。
雨樋にも被害がありました。
写真は1階の屋根(下屋)に取付けている軒樋です。
軒樋のコーナー部分が破損しています。
軒樋は屋根に落ちてきた雨水が直接流れ出ないように雨水を受けて竪樋(縦方向の雨樋)に送るためのものですので、このように破損してしまうと雨水が漏れてしまいます。
1階の屋根に取り付けられている集水器(雨水を集める桝)が強風に押されて横方向にズレていました。
集水器がズレたことで、上から差し込んでいる這樋のエルボが抜けそうになっています。
這樋とは、屋根面に這うようにして取付けられた長い雨樋のことで、主に2階の軒先から1階の軒先に距離がある場合に1階の屋根の上に樋を渡して雨水を送ります。
この部分は樋のズレを元の位置にきちんと戻させていただきます。
O様邸の工事は、足場を設置して降り棟の修復や瓦の復旧、雨樋の部分交換とズレ直しなどです。
屋根の工事は応急処置からちょっとした補修、修理、屋根の葺き替えまで幅があります。今後の自然災害や予算を踏まえてしっかりと検討し、プランを立てましょう。街の屋根やさん岸和田店は、ご要望に応じてお見積りを作成し、プロの目から見たご提案もさせていただいておりますので、気になることがございましたらお気軽にご相談ください。
次は屋根工事の様子をご紹介します。
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