お家の正面からはしごを掛けて、切妻の屋根に上がらせて頂きました。真ん中に棟があって、両サイドに勾配を付けているシンプルな屋根の造りです。若干棟の瓦が歪んで見えます。

屋根に上がって気になるのは屋根に転がっている欠片です。どこからともなく転がっていました。下に落ちても危ないので拾い集めました。

切妻の屋根で漆喰が塗られている部分は、棟瓦の下の面戸と呼ばれる部分と鬼瓦だけです。こちらの面戸と呼ばれる部分の漆喰が剥がれると、ここから瓦の下に雨が侵入して雨漏りの原因になります。

漆喰とは白い物というイメージがありますが、こちらの漆喰は白くない。白くない漆喰の部分はカビや苔で黒くなっているか、漆喰が取れて下地の土がむき出しになっているかです。

という事で、棟瓦の歪みが少し気にはなりますが、現状雨漏れも無く葺き替えまでは…という事で、剥がれ落ちた棟の漆喰塗替えをさせていただく事になりました。まずはめくれそうな所も張り付いている部分も取り除きました。めくった感じ３層ぐらい厚みが付いていたので、２度ほど上から詰め直したと思われます。

弓なりになった瓦の隙間をていねいに漆喰を詰めさせていただきました。コテで詰め込み表面を何度か押さえて仕上げました。漆喰も隙間なく詰めれば雨の侵入を防いでくれます。