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平群町|廃盤モニエル瓦センチュリオンを陶器平板瓦へ葺き替え
更新日:2026年6月21日
「屋根の色がすっかり抜けてきて、表面もザラザラしてきた気がする」ーー奈良県平群町にお住まいのお客様から、そんなご相談をいただきました。築年数が経ち、ご自宅の屋根が今どんな状態になっているのか気になられたとのことです。屋根に使われていたのは、ひと昔前によく見かけた「モニエル瓦」。すでに製造が終わった瓦ですが、今も多くのお宅で頑張っています。今回は屋根の葺き替え工事を前提に、屋根の状態をすみずみまで点検させていただきました。その様子をレポートいたします。
ひと昔前に一世を風靡した「モニエル瓦センチュリオン」
今回点検したお宅の屋根に使われていたのは、「モニエル瓦」というセメント瓦の一種で、その中の「センチュリオン」という商品でした。
セメント瓦とは、セメントと砂を混ぜて形をつくり、表面を塗料で仕上げた瓦のことです。モニエル瓦はその代表格として、昭和の終わりから平成のはじめにかけて大人気となり、まさに一世を風靡しました。洋風の住宅デザインによく似合い、当時はとてもおしゃれな屋根材だったのです。
ただ、このモニエル瓦は現在すでに廃盤(製造終了)となっています。そのため、瓦が割れても同じものが手に入りません。この「替えがきかない」という点が、のちほどお話しする葺き替え工事を考える大きな理由のひとつになります。
屋根に上がって瓦を確かめると、表面の色が完全に抜けてしまっていました。塗膜(瓦の表面を守っている塗料の膜)がほとんど剥がれ落ち、もともと何色だったのかさえわからない状態です。
セメント瓦は、この塗膜が「雨水をはじく役割」を担っています。塗膜が剥がれると、瓦の中身であるセメントの基材(土台となる素材)がむき出しになります。むき出しのセメントは、スポンジのように雨水を吸い込みやすく、瓦そのものの傷みが一気に進んでしまうのです。
塗膜が剥がれてセメントがむき出しになると、表面はザラザラとした手触りに変わります。ツルッとした表面なら雨水はすっと流れますが、ザラザラした表面では水の流れが悪くなり、埃やゴミも引っかかって溜まりやすくなります。
今回の屋根でも、一部にはすでに苔(こけ)が生えていました。苔は湿気を抱え込むため、瓦が常に濡れた状態になりやすく、傷みをいっそう早めてしまいます。見た目の問題だけでなく、屋根の寿命に関わる大切なサインなのです。
屋根は、表面の瓦だけで雨を防いでいるわけではありません。瓦の下には、雨を最終的に食い止める大切な層が隠れています。今回はその状態を確かめるため、瓦を一枚そっと外して中を確認しました。
ひとつめのチェックは「下葺き(したぶき)」。瓦のすぐ下に敷かれた防水シートのことで、瓦のすき間から入り込んだ雨水を受け止め、雨漏りを防ぐ最後の砦です。年月とともに少しずつ劣化していきます。
ふたつめのチェックは「野地板(のじいた)」。下葺きシートのさらに下にある、屋根の土台となる板のことです。ここで注目したいのが、その板の種類です。最近の住宅ではコンパネ(合板。木を薄くスライスして接着し、一枚の大きな板にしたもの)が使われますが、昔のお宅では、細長い木の板を一枚ずつ間隔をあけて並べた「バラ板野地(ばらいたのじ)」になっていることが少なくありません。
バラ板野地は、板と板のあいだにすき間があるため通気性に優れる一方、葺き替え工事の際には、この野地板の状態に合わせた下地づくりが必要になります。瓦を外して中を見ておくことで、工事の段取りや費用を正確にお見積りできるのです。
屋根の点検は瓦だけでは終わりません。今回は「谷板金(たにばんきん)」にもサビが出ていました。谷板金とは、屋根と屋根がV字に合わさった谷の部分に取り付けられた金属の板のことで、集まった雨水を樋へ流す大切な部分です。ここがサビて穴があくと、雨漏りに直結してしまいます。
さらに、樋(とい=屋根の雨水を集めて地面へ流す筒状の部材)もかなり詰まっていました。先ほどお話ししたとおり、瓦の塗膜が褪せると雨水が流れにくくなり、瓦に汚れが附着しやすくなります。その汚れが雨で少しずつ流され、樋に溜まっていくのです。もちろん、近隣の樹木から飛んでくる枯れ葉なども詰まりの原因になります。樋が詰まると雨水があふれ、外壁や軒先を傷める原因にもなります。
今回は葺き替えを前提とした点検でしたので、新しい屋根材として「2山系の陶器平板瓦(とうきへいばんがわら)」をご提案しています。
陶器瓦は、土を高温で焼き上げて色をガラス質で固めた瓦のため、再塗装が一切いりません。塗り替えのメンテナンス費用がかからず、長い目で見てとても経済的です。耐候性(風雨や紫外線に耐える力)も高く、色褪せにも強いのが特長です。
さらに、2山系の平板瓦は、これまでのモニエル瓦に近いすっきりとした意匠(デザイン)を保ちながら、今のモニエル瓦より軽量です。屋根が軽くなることで建物にかかる負担が減り、地震に対しても安心感が高まります。見た目の雰囲気はそのままに、もっと丈夫で安全な屋根へと生まれ変わるのです。
塗膜が完全に剥がれた瓦、サビた谷板金、詰まった樋。これらはどれも、屋根が「そろそろ手入れの時期ですよ」と教えてくれているサインです。瓦自体が廃盤で手に入らない場合は、屋根全体を新しくつくり替える「葺き替え工事」が安心の選択肢になります。
「うちの屋根もモニエル瓦かもしれない」「色が抜けてザラザラしてきた」と気になられた方は、まず一度、屋根の点検をおすすめします。街の屋根やさん奈良店では、屋根に上がっての点検と、写真を使ったわかりやすいご報告を承っております。点検のご相談は無料です。平群町をはじめ奈良県内、どうぞお気軽にお問い合わせください。
この記事を書いた加盟店
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