【現地調査】ケラバと軒先の瓦が2枚落下

現地調査の結果、ケラバ付近と軒先の2枚の瓦が落下していました。
ケラバ部分は風の影響を受けやすく、また軒先は雪の重みや凍結・融解の繰り返しによって負担がかかりやすい箇所です。

落下していた瓦は「安田瓦」で、見た目にはやや劣化が見られるものの、今すぐ全面葺き替えが必要な状態ではないと判断しました。

ただし、瓦の下にある屋根下地（木材部分）は腐食している可能性が高く、このまま放置すると今後の台風や積雪時に再び瓦がずれる恐れがあります。

【安田瓦とは？】新潟の風土に合わせた伝統的な瓦

安田瓦についてご紹介します。
安田瓦は阿賀野市安田地区で生産されている瓦で、雪や寒暖差に強いのが特徴で、重厚な黒光りと、雪の重みにも耐える強度を持つことから、古くから新潟の住宅に多く使われてきた伝統的な瓦です。

しかしどんなに丈夫な瓦でも、下地部分が劣化してしまうと性能を発揮できないため、今回のお宅も、瓦自体よりも下地の老朽化が問題となっていました。

【ご提案】瓦を再利用し、下地補強＋ルーフィング施工へ

今回の工事では、落下した部分を中心に下地を補強してルーフィング（防水シート）を新設する方法と落下した瓦の交換工事をご提案しました。

また築年数の長い住宅では、瓦そのものよりも下地の劣化が進んでいることが多くあります。
見た目がきれいでも内部が傷んでいるケースは少なくありません。

特に安田瓦のような伝統瓦は重量があるため、下地の傷みを放置するとズレや落下の危険性が高まりますので、定期的に屋根上の点検は必要です。