明石市で大屋根の雨漏り点検｜いぶし瓦と隅棟の不具合を徹底診断した結果とは
更新日：2025年12月13日
まずは屋根全体を目視点検し、瓦のズレや割れ、瓦同士の隙間を細かくチェックしていきます。
特に隅棟には、熨斗（のし）瓦と呼ばれる薄い瓦が数段積み重なっており、この部分に不具合が生じると、雨水が内部へ入り込む仕組みになっています。
瓦の浮き・ズレ・劣化は、風雨による負荷が蓄積したサイン。
見た目には小さな隙間でも、内部に染み込んだ水は屋根裏へまわり、天井のシミとなって現れます。
雨漏りが発生している可能性が高い棟部分は、表面を見ただけでは原因を特定できません。
そのため、熨斗瓦を一段ずつ慎重に外し、内部の下地や葺き土（ふきつち）を確認します。
葺き土とは、瓦の固定や調整を担う昔ながらの工法で使われる材料。
この土に湿気が溜まっていると、雨水が入り込んでいる確かな証拠になります。
今回の点検でも、葺き土の一部に濡れた形跡があり、隅棟の内部に水が回っている可能性が高いと判断しました。
防水シートは、瓦の下で屋根を守る“最後の砦”のような存在。
しかし、経年劣化で破れたり縮んだりすると、水が屋内へ侵入してしまいます。
点検した結果、防水層の劣化と瓦の接合部にわずかな不具合があり、雨水が棟内部へ侵入した可能性が高いことが分かりました。
まずは劣化した葺き土を丁寧に除去し、棟内部をきれいな状態へ整えます。
その後、ゴムアスルーフィング(防水紙)を新しく敷くための下地調整を行います。
ゴムアスとは、耐水性・耐久性に優れた防水シートで、和瓦の補修に適した素材です。
こうした工程をしっかり行うことで、棟部分からの再発を防ぐことができます。
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