小山市 横風が伴う降雨時に雨漏り！調査で瓦ズレと防水紙劣化を確認
更新日：2025年12月12日
横雨の時だけとはいえ、雨漏りには必ず原因があります。
もちろん雨漏りを直すには、原因を正しく追究することが先決です。
安価だからといって、原因も追究せずに当てずっぽで修理するのはやめましょうね^^
屋根は、いぶし瓦を使用した瓦屋根です。
いぶし瓦は、粘土瓦の一つで、釉薬でコーティングした釉薬瓦と異なり、文字通り『燻して（いぶして）』つくります。
年数が経つと、写真のように変色して独特の風合いが出てくるんです。決して傷んでいるわけではありませんよ^^
雨漏りしている方向に歩いていくと・・・瓦がズレているのが見つかりました(>_<)
今は粘土瓦を焼く技術が向上しサイズが均一化されていますが、40年前の瓦は少し焼きが荒く若干サイズにばらつきがあり、ピッタリはまっていないこともあります。
屋根のプロの間では、『置きが悪い』と呼んでいるんですよ〜
瓦ズレのすき間を測ると・・・約10㎜でした。
すき間が10㎜あれば、横風が伴う降雨時には間違いなく雨水が入り、瓦の裏を流れます(//∇//)
しかし、雨水が瓦の裏を流れただけで雨漏りするのでしょうか？
いいえ違うんです。『雨水が瓦の裏に入ってきても、雨漏りしないようにしてくれているのが防水紙（ルーフィング）』なんです。
そこで、瓦を一枚めくってみると・・・ちょっと破れ気味でした(^_^;)
他も箇所も瓦をめくってみると、穴がポッカリあいていました(^_^;)
防水紙が破れて下に折れているので、これではハイどうぞと雨水が室内天井にまっしぐらです。
雨漏りの原因は 『瓦ズレ+防水紙の破損』でした。
ここで、防水紙の劣化と雨漏りの関係について解説しましょう。
そしてもう一つ気になったのが、屋根の頭頂部にある棟瓦の漆喰不良です。
よーく見ると、半端瓦と熨斗瓦（のしがわら）の間にある漆喰の『チリ』がない！これでは毛細管現象で雨水を内部に引き込んでしまいます。
ちなみに『チリ』とは、散り際（ちりぎわ）ともいい、漆喰と屋根瓦の接触する部分をいいます。
正しく施工された棟の漆喰は、熨斗瓦の境目部分に影が見えますよね。これは、漆喰が少し奥まっていて『チリがある（すき間がある）』からです。
『チリがある』と、雨水は熨斗瓦で切れて屋根に流れていきます(๑>◡<๑)
おそらく漆喰修理の際に古い漆喰を撤去せずに増塗りしたため、チリが無くなったと思われます。
同じ屋根業者でも、『屋根や漆喰のことをよく理解しているかどうか』の差が出てくるんですよ！
『葺き直し』は、屋根瓦を再利用して防水紙など屋根下地を新しくする方法です。材料費を節約できるうえ、いぶし瓦の風合いを残せます。一方『葺き替え』は、屋根材と防水紙を新しくする方法です。屋根材が新しくなり、金属屋根にすると地震対策にもなります。
関連記事▶屋根葺き替え工事の初心者ガイド！おすすめの屋根材や費用・後悔しないためのポイント
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ただ、こちらのお住まいは屋根がかなり大きく、棟瓦にも手をいれて漆喰不良を解消する必要があります。
『葺き直し』、『葺き替え』のどちらを選択しても工事費もそれなりに・・・お客様とご相談となります（╹◡╹）
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