ドローンで屋根全体を安全にチェック

まずはドローンを用いて屋根の状態を確認しました。最近はさまざまなシーンでドローンが使われており、屋根工事の現場でも見かけることが増えてきました。

ドローン調査は、屋根に直接上らずに全体を撮影できるため、安全かつ効率的に劣化箇所を特定できるというメリットがあります。

調査の結果、板金部分の劣化を発見！

ドローン撮影の結果、平板瓦の仕上げ自体はしっかりしていましたが、棟板金と隅棟板金の色あせ・塗膜剥がれ・サビなどが発生していることが確認できました。

平板瓦は粘土製で非常に長持ちする一方、それと一緒に用いることの多い板金部分は金属製のため、紫外線や雨風で早く傷みます。

とくに屋根の頂上にあたる棟部分は風雨を直接受ける場所。劣化が進むと釘やビスが緩み、板金の飛散や雨漏りを招くリスクがあります。

そこで、今回の工事では劣化が目立つ板金部分の交換のみを行うこととなりました！

工事開始！まずは既存の棟板金を撤去

工事当日、さっそく屋根に上がり施工を開始！

まずは既存の棟板金から撤去していきます。撤去後の棟部分を確認すると、内部の木下地には劣化や汚れも見られました。

このままでは再度釘が効かなくなるため、次の工程で補強を行います。

補強金物と樹脂製垂木を取り付けて強い土台づくり

ここからは、新しい棟瓦を設置するための基礎となる部分を構築していきます。

まず、屋根の野地板（のじいた）に補強金物を取り付けました。この金物は、棟部全体の強度を支える大切な役割を果たします。

次に、その補強金物へ樹脂製の垂木を固定します。

垂木とは、瓦を取り付けるための下地材のこと。従来は木製が一般的でしたが、水分を含むと腐食しやすく、固定力の低下や釘の緩みにつながるという弱点がありました。

今回は、水に強く腐らない樹脂製を使用しています！これで、長期間にわたって強度を維持できる構造に仕上げていきます。

モルロック（高耐久漆喰）で土台を補強

垂木の取り付けが終わったら、周囲を漆喰で塗り固め、瓦を支えるための土台をつくります。

使用したのは「モルロック」。モルロックは一般的な漆喰よりも強度が高く、ひび割れが起こりにくい特長があります。施工後も長期間、雨水の侵入や瓦のズレを防ぐ効果が期待できる漆喰です。

こうした上質な素材とていねいな技術により、台風や地震が起こっても崩れにくく、頑丈な棟構造に仕上げていきます。

新しい三角冠瓦を設置して仕上げ

続いて、棟の頂上部分にあたる三角冠瓦を設置します。

三角冠瓦は、樹脂製垂木に向かってパッキン付きステンレスビスでしっかりと固定しました。通常のビスとは違い、パッキンが付いていることでビス穴からの雨水侵入も防ぐ仕様です。

耐久性の高い素材同士の組み合わせにより、長期間安定した固定力を保つことができます。

新しい瓦役物は屋根全体と調和し、見た目にも高級感のある仕上がりとなりました。

隅棟にも差し棟瓦を被せるカバー工事を実施

今回は大棟だけでなく、屋根の隅棟（すみむね）にも劣化が見られたため、差し棟瓦によるカバー工事を行いました。

まず、既存の差し棟板金に防水テープを貼り付け、雨水の侵入を防止。その上から、差し棟仕様の瓦役物を被せてステンレスビスで固定しました。

この方法なら、既存の板金を撤去せずに耐久性を高めることができ、工期やコストも抑えられます。

見た目も自然で、屋根全体が統一された美しい印象になりました。

これで今回の屋根工事は終了です！劣化が深刻化する前に補修のご相談をいただいたことで、屋根の寿命を延ばすだけでなく、コストの削減にもつながりました。

お客様からも「ありがとう」の言葉をいただき、私たちもほっと一安心です。

今後も、この家に住まう方たちが安心して過ごせるように、ていねいに真摯に工事を行いました。お客様の満足いただけた表情を見ると、屋根職人冥利につきる…と毎度思います。

屋根の棟メンテナンスは早めに行うことが大切です

瓦屋根は耐久性が高い反面、「棟板金」などの金属部材は劣化が早い傾向にあります。とくにサビや釘の浮きなどは、建物全体の耐久性の向上・瓦の飛散などの事故防止を実現するためにも、無視できないポイントです。

街の屋根やさん名古屋南店では、点検・お見積もりをすべて無料で承っています。ドローンを使用し、お客さまの目でも確認できる屋根点検も可能です！

「うちの屋根もそろそろ点検したほうがいいかも…」そう思われた方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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