はじめに：フルベスト24の屋根で雨漏り発生

世田谷区砧のお住まいにて、フルベスト24というアスベスト含有スレートが使用されている屋根で雨漏りのご相談をいただきました。
フルベスト24は耐久性に優れた屋根材ですが、経年劣化や施工箇所の不備があると雨漏りのリスクが高まることがあります。

本記事では、現場で確認できた状態をもとに、雨漏りの原因や注意すべきポイント、そして適切な対策をわかりやすく解説いたします。

フルベスト24とは？アスベスト含有スレートの特徴

フルベスト24は、かつて広く使用されていたスレート屋根材で、一定量のアスベストを含んでいます。
現在でもメンテナンス対象として多く残っていますが、以下のような特徴があります。

・耐久性は比較的高い

・しかし劣化するとひび割れ・反り・色褪せが発生する

・塗装メンテナンスが必要

・アスベスト含有のため、撤去工事は専門的な対応が必須

今回の現場でも、一度塗装が行われている形跡が確認されました。

屋根全体の状態を確認｜劣化が進むと雨漏りの危険性が上昇

このような症状が進行すると、スレート自体の吸水が進むことで防水性能が著しく低下します。
吸水したスレートは冬季に凍結と膨張を繰り返し、ひび割れを引き起こすなど、さらに劣化を進めてしまいます。

特に、雨水の通り道となる谷板金まわりは雨漏りリスクが非常に高い部分です。

雨漏りの原因になりやすい谷板金｜最も注意すべきポイント

今回の調査では、谷板金まわりに劣化の兆候があり、雨漏りリスクが大幅に高い状態となっていました。

谷板金とは、屋根の面と面が合わさり雨水が集中して流れ込む場所です。
そのため、

・ゴミ詰まり

・板金の浮き・錆

・施工不良

・コーキング破断

などがあると雨漏りに直結します。

今回の現場でも谷板金の周囲に傷みが見られ、「雨漏りが起きてもおかしくない状態」でした。

棟板金の固定不良も発見｜こちらも雨漏りの原因に

さらに、棟板金端部の脳天打ちが確認されました。

脳天打ちとは、板金の表面に直接釘を打ち込む方法ですが、経年で釘が緩み、

・板金が浮く

・強風で外れる

・釘穴から雨水が浸入する

といった問題につながります。

棟板金の浮きはそのまま雨漏りに直結する非常に危険な状態です。

【重要】アスベスト含有スレートのメンテナンスはどうする？

フルベスト24はアスベストを含むため、正しい方法でのメンテナンスがとても重要です。

▼おすすめのメンテナンス方法

1：屋根カバー工法（最も多い選択）
アスベスト含有スレートは撤去すると費用が高額になるため、既存屋根の上に新しい金属屋根を重ねるカバー工法が最適です。
軽量で耐久性も高く、雨漏りリスクも大幅に低減します。

2：屋根葺き替え工事（しっかり直したい方向け）
アスベスト含有屋根材は特別管理産業廃棄物として扱われるため、撤去費用が高くなりますが、構造からしっかり直したい場合には有効な選択肢です。

3：応急処置としての部分補修
谷板金交換や棟板金補修など、雨漏りの原因箇所にピンポイントで対応することも可能です。
ただし根本改善にはなりづらいため、早めの大規模修繕を検討することをおすすめします。

まとめ｜フルベスト24の屋根は早めの点検が重要です

今回の世田谷区砧のお住まいでは、フルベスト24（アスベスト含有スレート）が使用された屋根で、谷板金・棟板金が主な雨漏りリスクとなっている状態でした。

アスベスト含有スレートは扱いに専門性が求められるため、一般のリフォーム業者ではなく、屋根工事に精通した業者へ依頼することを強くおすすめします。

街の屋根やさんでは、

・無料点検

・写真付きの丁寧な調査報告

・最適な工事提案

を行っております。

屋根雨漏りでお困りの際は、お早めにご相談ください。