現地調査

外壁の状態を確認するため、現地調査を行いました。

パラボラアンテナが取り付けられている箇所の住宅外壁が剥がれている様子が見られました。金属トタン板がめくれて下地が見えるような状態でした。また、変色も進行しており、目視で劣化している事がわかりました。

今回紹介した現場では、石ブロック壁がそのまま外壁として使用されている箇所がありました。ブロックを繋ぐために使用するモルタル部分は、経年劣化すると、ひび割れて雨水が浸み込みやすくなります。さらに、石ブロックのみで壁が形成されると、断熱性が低くなります。夏場は熱がこもりやすく、冬は冷えやすいというように室内温度にまで影響があります。

さらに、小さい倉庫のトタン外壁も劣化、変色が進んでいました。特に端部や屋根取り合い部分で雨水の浸入が懸念されました。

調査の結果、アンテナ周辺はトタンの補修、石ブロック壁は木下地設置後トタン外壁を施工、小さい倉庫外壁は下地補強とトタン張り替えを行う提案をお客様にご説明しました。

アンテナ周辺外壁のトタン剥がれを補修

アンテナ周辺の剥がれたトタン外壁を撤去し、新しいトタン板へと交換する準備を行いました。まず露出していた木下地の状態を確認しました。

既存の木の下地材は、水分を含み劣化している状態でした。土壁に取り付けられた木の下地を補強するため、新しい木下地(胴縁)を取り付けていきました。その上で防水シートを土壁を覆うように取り付けました。

防水シートの上から、新しいトタン板を被せて固定しました。屋根と壁の間から雨水が入り込まないようにしっかり板金でカバーしました。

施工後は、風による剥がれや雨漏りの心配がなくなり、アンテナ周辺の美観も向上しました。

石ブロック壁に目下地を施工し、トタン外壁を設置

次に、経年劣化していた石ブロック壁の補修を行いました。石ブロック壁の上に胴縁を取り付け、トタン外壁を設置するための平らで安定した面を作りました。胴縁の上に新しいトタン板を取り付け、雨がきちんと流れる仕組み(雨仕舞)を意識して固定しました。通気層(石ブロックと外壁材の間の空間)を確保したことで、室内の湿気を逃がすことが可能になります。よって、室内外の温度差が小さくなり結露が発生しにくくなります。トタン板周囲には見切り板金を取り付け、風雨による被害リスクを低下させました。

この施工では、結露防止と耐久性向上も同時に実現しています。

施工後は、雨水の浸入リスクが解消され、見た目もスッキリと整いました。

小倉庫外壁の下地補強とトタン張り替え

小倉庫の外壁も、トタンの劣化が進んでいました。新しいトタン外壁を設置し、外壁を補強しました。胴縁を設置し、ケラバ板金を取り付けて防水性能を確保しました。

防水シートを壁全面に張り込み、雨水が倉庫内に入り込まないようにしました。

さらに、防水シートを施工した上で新しいトタン外壁を取り付けました。雨押え板金も設置し、屋根との取り合い部分も雨水が入りにくい構造にしました。この施工により、雨漏りリスクを大幅に軽減することができました。

工事後の様子

アンテナを取り付けた部分の外壁は、新しい金属トタン外壁に交換したことで、外壁材と下地の劣化を防ぐことができました。

石ブロック壁部分は木の下地を取り付けてから、トタン板を設置し、断熱性が強化され、雨水の浸入も防ぐようになりました。

小倉庫の壁部分は壁面の補強と端部の板金設置により、雨水による倉庫内への被害リスクを軽減することができました。

今回の施工により、アンテナ周辺・石ブロック壁・小さい倉庫外壁すべてで、雨漏りリスクや下地腐食の不安が解消されました。外観も整い、建物全体の美観が向上しました。

最後にひとこと

外壁の剥がれや下地露出は、雨漏りや腐食につながる危険なサインです。今回の施工では、木下地補強、コーキング、トタン板設置まで丁寧に行い、建物の耐久性と美観を大幅に向上させることができました。

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