街の屋根やさん岐阜店の天野です！

いつもブログをお読みいただき、ありがとうございます。

今回は、岐阜市で実施しました瓦の棟取り直し工事の様子をご紹介します。

お住まいを長く、快適に保つためには屋根修理はとても大切です。 屋根の棟の漆喰（しっくい）や瓦が傷むと、そこから雨水が侵入しやすくなります。

雨漏りが始まると、お住まいの木材を腐食させ、建物の耐久性を大きく低下させてしまいます。

また、棟の瓦のズレは、強風や地震で瓦が落下するリスクを高め、非常に危険です。

大きな被害になる前に、早期の点検と適切な修理で安心できる暮らしを守りましょう。

まずは現調時の様子から

ある日の強い雨が降った翌朝、天井を見上げると一部が薄茶色に変色しているのを発見されました。

「最初は電気の影かと思ったのですが、よく見ると直径３０cmほどのシミになっていて…。まさか自分の家で雨漏りが起きているなんて、ショックで心臓が止まるかと思いました」と、大変驚き、ご不安になられた様子でご連絡をいただきました。 すぐに屋根を点検させていただいたところ、天井のシミの位置の真上に当たる棟瓦（むねがわら）の漆喰が広範囲で剥がれ、そこから雨水が棟の内部に浸入し、屋根裏の木材を通して天井に染みを作っている状態でした。 「このまま雨漏りがひどくなると、家全体が傷んでしまう」と強い危機感を持たれ、今回棟取り直し工事を緊急でご依頼いただきました。 

屋根に上がると丁度真上には棟がありました
そしてその棟に積んである瓦には歪みが生じていました

歪みがあると正常な勾配が取れず雨水が棟内部へと浸水しやすくなり
雨漏りのリスクが高まります

すぐ隣にも棟違いの部分がありました
ここも以前雨漏りした際に修理されたであろう修理箇所がありました

棟瓦の重なり部分をコーキングで埋めてありました
補修方法としては正直な所、あまりいいとはいえません

というのも一旦入った水が抜ける道を塞いでしまう事にも繋がるのでお勧めは出来ません。

今回はこの劣化したコーキングの隙間や瓦の歪みからの浸水によるものだと判明しました。

🛠️ 既設の棟瓦と葺き土の撤去

まず、既存の傷んだ棟瓦を慎重に取り外し、瓦を固定していた漆喰（しっくい）と葺き土（ふきつち）をすべて丁寧に撤去・処分しました。 

写真では少しわかりにくいですが内部の土がとても乾燥している事がわかります。
これは一度中に雨が入って乾燥するとこの様にさらっとした乾燥した状態になります。

こんな感じで手ですくうと指の隙間からサラサラと流れ落ちていく程の乾燥具合でした。
間違いなく棟からの浸水が確認されました

🔨 新しい棟の土台作り（強力棟と棟木の取付）

次に、新しい棟の土台として、強力棟という構造材と棟木（むなぎ）を取り付けていきます。 強力棟は、棟瓦をより強固に固定するための下地となる部材です。

この作業では、水平器を使って棟木をまっすぐ、正確に取り付けることが私のこだわりです。 棟木が少しでも曲がっていると、その上に乗せる瓦が綺麗に、均等に並びません。 このひと手間かけることで、見た目の美しさだけでなく、瓦一本一本がしっかり固定され、長期間の安心に繋がるんですよ！ M様も「瓦が乗っていない屋根の骨組みを見るのは初めてだ」と興味深そうにご覧になっていました。

この黒色の物が棟木です。
街の屋根やさん岐阜店では木材ではなく腐食しない人工木を標準で使用しております。
通常の木材よりも長持ちするのでお勧めです。

🧱 湿式工法　南蛮漆喰で仕上げ

今回の工事では、瓦を漆喰で固定する伝統的な工法である湿式工法を採用し、南蛮漆喰（なんばんしっくい）を使用して棟を仕上げていきます。 南蛮漆喰は通常の漆喰よりも防水性と耐久性に優れており、特に瓦の隙間を埋めるのに最適です。

この南蛮漆喰を棟木の両側にたっぷりと、かつ均一に塗り付けていく作業が、私の腕の見せ所です。 お客様からは「素早く、そしてすごくきれいに漆喰が塗られていくね」とお褒めの言葉をいただきました！ この作業が不十分だと、わずかな隙間から雨水が浸入し、再び棟を傷めてしまう原因になります。 雨漏りのリスクを最小限に抑えるため、細部にまで注意を払い、丁寧に作業を進めました。

✨ 棟瓦の復旧と完了

最後に、新しい南蛮漆喰の上に棟瓦を積み重ねていきます。 その際、パッキン付きのステンレスビスを使用して、棟瓦をしっかりと棟木に固定しました。

このステンレスビスによる固定は、従来の土や漆喰だけの固定よりも格段に強度が増し、強風や地震に強い棟が完成します。 M様は「これで強い風が吹いても安心だ」と、大変満足されたご様子でした。 特に、既存の棟の状態を見た後でしたので、新しい、がっちり固定された棟を見て、とても喜んでいただけたのが、私としても本当に嬉しかったです！

こまかな部分ですが瓦の取合い部分は従来は漆喰で納めていましたが
今回は板金による処理を行いました。

板金で処理する事により漆喰よりも長持ちしますので安心です
こういった細かな雨仕舞いも屋根工事店だからこそ出来る事です

今回のM様邸のように、築年数の経過した屋根の棟の傷みは、雨漏りや瓦の落下という大きなトラブルに繋がる前に修理が必要です。

特に棟取り直し工事で湿式工法　南蛮漆喰を採用することで、建物の耐久性を高め、安心を長く保つことができます。

「うちの屋根もそろそろ気になるな」「風で瓦の音がする」など、
少しでもご心配な点があれば、すぐに街の屋根やさん岐阜店にご連絡ください。
経験豊富な私、天野が、お客様のお家を長く守るための最適なご提案をさせていただきます。

無料点検・無料相談はフリーダイヤル0120-773-811までお気軽にお電話ください！