瓦屋根の状態

裏側下屋根

今年の大雪後、雨漏りがあり、裏側の下屋根をシートで養生されたそうです。

裏側の下屋根のほうの室内を確認させていただくと、天井や壁に雨漏りでできたシミ跡がありました。

裏側の下屋根に登らせていただくと、瓦屋根のてっぺんの棟瓦は
漆喰が剝がれ落ち、鬼瓦もズレて隙間ができています。

また、瓦の割れやズレている箇所が多くあります。

表側下屋根

棟瓦が歪んでいます。

大屋根

大屋根も棟側が大きくズレていました。

瓦屋根工事スタート！

雨漏りしていた下屋根から葺き直し工事（締め替え）を行います！

瓦屋根の瓦を一旦取り外していきます。

既存の屋根下地の上に重ねて、新しい木下地を固定していきます。

木下地の上に瓦用の防水シートを張りました。

防水シートの上に、瓦桟（細い材木）を水平に並べて設置します。
防水シートに縦の線と点々が見えるかと思います。
防水シートの上に瓦桟を設置しても、防水シートと瓦桟の間にすき間が出来るようになります。
横一列に設置させた瓦桟に流れてきた雨水が溜まり、瓦桟や防水シートを腐食するのを防ぐため、防水シートと瓦桟の間にすき間を作ることで、雨水を流してくれます。

取り外していた瓦を、１枚１枚瓦桟に固定していきます。

屋根の下地部分に強化棟金具を固定していきます。

この強化棟金具でを使用して棟瓦を形成することで、棟瓦の強度がUPします！！

棟の端に鬼瓦をステンレス線で固定していきます。
南蛮漆喰で面戸瓦を固定します。

南蛮漆喰とは
瓦のすき間部分に白くなっている部分があるのをご存じでしょうか？その部分が漆喰になるのですが、
南蛮漆喰は通常の漆喰とは違い、シリコンや防水剤が入っているため防水性に優れています。
葺き土の代わりとして使用することができます。

南蛮漆喰を詰めて面戸瓦の上に角材を乗せます。
面戸瓦の部分には白い漆喰を綺麗に整えながら塗っていきます。棟瓦が仕上がったときに外に見える部分になります。

「のし瓦」を設置していきます。向かい合っているのし瓦は、銅線で固定されています。
のし瓦のすき間にも南蛮漆喰を詰めていきます。

最初に取り付けた強化棟金具の上に芯木を設置します。
芯木が埋まるような形でシルガードを詰めていき、のし瓦の３段目も設置していきます。

冠瓦を一番上に被せ、強化棟金具の上に固定した芯木に、ビスでしっかりと固定し棟瓦の設置しました。

屋根下地に強化棟金具を固定し、強化棟金具に芯木を固定し、一番上に被せた冠瓦のビスは芯木に固定することで、棟瓦の強度を高めています💪

下地部分を補強し、割れていた瓦は新しいものと取り換え、ズレのないように瓦を１枚１枚しっかりと固定しました！

雨漏りはしていなかった、大屋根も表側の下屋根も同じ手順で葺き直し工事を行いました！

雨どい修理

大屋根に沿って設置されている雨どい（軒に設置されている軒樋）が雪の重みで割れて落ちていました。
雨どいが割れている箇所から、雨水が流れ落ちてしまいます。

コチラの面の軒樋・軒樋の吊り金具も取り外しました。
黄色で囲んである軒樋の吊り金具を屋根下地に設置し、新しい軒樋を挟んで固定しました！
新しい軒樋と既存の集水器をつなぎました。

新しい雨どいへの交換工事　施工完了です✨

テラスの屋根張り替え

屋根から落ちていた雪の重みでテラスの屋根が割れて落ちています。

新しいポリカ波板（強度の高い樹脂のポリカーボネート板を波の形状に加工そのもの）を専用のビスで、屋根の骨組みに固定しました！

施工完了

雨漏りしていた屋根だけではなく、すべての葺き直し工事を行うことで瓦屋根全体のメンテナンスが完了しました✨
瓦屋根（和瓦）は瓦自体の耐用年数が長いため、メンテナンスを行うことで何十年も同じ瓦を使うことができます！！

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