現場調査で確認した劣化症状

現場調査は屋根に上がって行いました！

天窓は採光や換気に便利です。しかし屋根と接する部分のパッキンや板金が劣化すると隙間から雨水が入り込みやすくなる設備でもあります。

今回も、パッキンは弾力を失って硬化し、止水機能が低下していました。周囲の板金にもサビや腐食が見られ、穴あきにつながる危険性も…。

また、屋根全体を覆うカラーベスト（スレート屋根の一種）も劣化が進んでいるようです。

カラーベストは表面塗装が防水の役割を果たしていますが、色あせや塗膜の剥がれが進むと水を吸い込んでしまい、苔やひび割れの原因になります。

今回の屋根でも表面の防水性が落ち、所々に苔が生えていました。

棟板金やケラバ板金にも色あせや浮きが見られ、雨仕舞（雨水の流れを制御する工夫）が機能しにくい状態でした。

足場設置と天窓撤去

工事を始めるにあたって、まず足場を設置します。その後、雨漏りの原因となっていた天窓を撤去！

木枠や板金も含めてすべて取り外すと、下地は水の影響で傷みが広がっていることがわかりました。

撤去後は合板で開口部を塞ぎ、断熱材を充填します。

室内側はパテ処理をしてクロスで仕上げ、見た目もきれいに整えました。これで天窓からの雨漏りリスクを根本からなくすことができました！

防水シートの敷設

天窓を撤去して塞いだ後は、既存のカラーベスト屋根の上に防水シートを全面に敷設します。

今回使用したのは日新工業の「カッパ23」という改質アスファルトルーフィングです。アスファルトに合成繊維不織布を組み合わせたシートで、高い耐久性を持っています。

この上に、新しく屋根を設置します。これを「カバー工法」と呼びます。カバー工法は屋根が重くなってしまうデメリットがありますが、費用と工期を抑えられる点が大きな魅力です。

ガルバリウム鋼板による立平葺き

防水シートの上に敷く新しい屋根材は、ガルバリウム鋼板を採用しました。

ガルバリウム鋼板とは、アルミと亜鉛を主成分にしたメッキ鋼板で、サビに強く耐久性の高い金属屋根材です。また、非常に軽く扱いやすいため、施工のしやすさにも優れています。

さらに、軽量であるがゆえに、カバー工法にもぴったり！約5kg前後／㎡ほどしか重さがないため、屋根が二重になっても家にそれほど大きな負担をかけることはありません。

このガルバリウム鋼板を、「立平葺き（たてひらぶき）」という施工方法で設置していきます。

これは長尺の金属板を、棟から軒先まで縦方向に一枚で葺く工法のこと。雨水を効率よく流せるため、雨漏りに強い構造になります。

軒先やケラバには水切り板金を先行して取り付け、雨仕舞を徹底してから本体を葺き上げました。

シンプルで直線的なデザインのため、見た目も現代的でスタイリッシュな仕上がりとなりました！

棟板金・雨押え板金の取り付け

屋根の本体を葺き終えた後は、棟部分や外壁との取り合い部分に専用の板金を取り付けます。

棟板金の下地には樹脂製の貫板を使用しています。従来の木製の貫板は雨で腐食し、釘が浮いて棟板金が飛ばされるトラブルにつながることがありますが、樹脂製は腐らないため屋根の長寿命化を実現できる点が魅力です！

棟板金はステンレスビスでしっかり固定し、強風や地震にも耐えられる構造にしました。

また外壁から雨水が流れ落ちる下屋根部分には、雨押え板金を施工し、雨水の侵入を防ぐ雨仕舞を整えました。

完成後の仕上がり

すべての工程が終わり、屋根は新しく生まれ変わりました！

雨漏りの原因だった天窓は撤去され、合板と断熱材でしっかり塞がれています。

その上にガルバリウム鋼板を立平葺きで施工したことで、排水性と耐久性が大幅に向上しました！

見た目もシンプルでシャープな印象に変わり、建物全体の外観を引き締めています。完成後は雨漏りが完全に止まり、お客様にもご安心いただけました。

天窓の撤去も街の屋根やさんにおまかせください！

天窓は便利な設備ですが、経年劣化によって雨漏りの原因になるケースが多くあります。

今回の工事では、天窓を撤去して塞いだ上からカバー工法で金属屋根を施工することで、雨漏りのリスクを解消し、屋根全体の耐久性を高めることができました。

さらに、ガルバリウム鋼板を立平葺きで仕上げた屋根は、雨水を効率よく流し、長期的に安心できる住まいを支えてくれます。

屋根の雨漏りでお困りの方は、早めに点検をご依頼ください。「ちょっと気になるな…」くらいの不安でも大丈夫です。お見積もり・ご相談は無料ですので、お気軽にどうぞ！

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