既存瓦の撤去

撤去作業は、まず既存の瓦を一枚一枚慎重に外すところから始まります。

写真のように、瓦の下には屋根土（葺き土）が敷かれており、土と瓦を分別しながら作業を進めます。
瓦屋根の多くは「土葺き」という構造で、防水の役割を果たす土が大量に使われているのが特徴です。

ブルーシートを敷いて土の飛散を防ぎながら、丁寧に回収していきます。

下地の確認

既存の瓦と屋根土を撤去したあと、屋根の下地（ルーフィングと野地板）の状態を点検しました。

その結果、古いルーフィングに大きな破れが発生している箇所が見られました。

このまま放置していた場合･･･
強い雨が降るたびに雨水が内部に浸入し、雨漏りや木部の腐食を引き起こす可能性があります😱

今回は雨漏りが発生する前に発見できたため、お客様にも現状を丁寧にご報告し、破損部の補修を行ったうえで、構造用合板（野地板）の増し張り工事をさせていただくことになりましたm(__)m

野地板の増し張り

瓦と下地の撤去が終わると、野地板の補強作業になります。

今回のお住まいでは、もともとバラ板（隙間のある木板）が使われており、
その上から構造用合板（コンパネ）を増し張りして、屋根全体の強度と耐久性を高めています。

▼野地板の補強の目的

・新しい屋根材をしっかり固定できるようにする
・経年劣化した下地の耐久性を補う
・施工後の屋根材の浮きや歪みを防止する

ルーフィング施工

野地板の上にルーフィングを施工していきます。
👉屋根材の下に敷く防水シート

▼ルーフィングの役割

・屋根材の隙間からの雨水浸入を防ぐ
・結露や湿気から木部を守る
・屋根材が破損しても雨漏りを防ぐ

屋根材だけでは防ぎきれない雨や湿気をブロックし、住宅を長持ちさせるために欠かせない下地防水材です。

今回使用したのは、田島ルーフィング「PカラーEX＋（プラス）プラチナスタイル」です。

高い防水性・耐久性に加え、職人の足元にも配慮した滑りにくい表面で、安全かつ長寿命な屋根を支える高機能ルーフィング材です。
金属屋根（ガルバリウム鋼板など）と組み合わせることで、さらに信頼性の高い屋根構成となります！

【参考】雨漏りを防止する屋根の防水紙の重要性と お薦めの「アスファルトルーフィング」をご紹介

屋根材の施工

新しい屋根材を張り付けていきます。
重なりや直線を丁寧に調整しながら、施工していきます。

今回新しい屋根材として使用したのは、福泉工業の金属屋根材「シルキーG2」です。
👉軽量かつ高耐久なガルバリウム鋼板製で、人気の高い屋根材です。

⭐施工ポイント⭐
・屋根の下から上へ、横方向に張り上げることで、雨が流れる構造を確保する
・板金の重なりを精密に調整し、雨水の浸入を防ぐ
・ビスや釘の固定箇所にもシーリング処理を施し、長期的な雨仕舞い対策

瓦に比べて大幅に軽量で、建物への負担が少ないため、「地震対策」や「築年数の経った住宅の屋根リフォーム」に適しています😊

葺き替え工事完了

葺き替え工事が完了しました(*’ω’*)

今回のように、既存の瓦屋根を撤去して新たにガルバリウム鋼板屋根へと葺き替える工事は、
塗装や屋根カバー工法と比べると費用は高めになります。

しかし、屋根の下地からしっかりと点検・補修を行えるため、根本的な不安を解消できる安心の工法です！

「今後のメンテナンスをなるべく減らしたい」「長く安心して住み続けたい」
という方にとって、葺き替え工事は最も信頼性の高い選択肢ですよ😊