屋根リフォームで重要な「垂木欠き」の役割と寸法設計の基本
更新日：2025年07月19日
屋根の構造材である「垂木（たるき）」は、野地板を支える重要な部材です。
この垂木を桁や母屋（もや）に取り付ける際に行う加工が「垂木欠き」です。
木材を部分的にカットして、他の構造材としっかり組み合わせることで屋根全体の安定性を高めます。
垂木欠きの寸法が不適切だと、強度の低下やたわみ、雨漏りの原因にもなるため、寸法の選定は非常に重要です。
例えば、ベランダ屋根など小規模な屋根では幅・厚みともに4.5cmの角材が使われることが一般的です。
一方、軒の出が長い屋根では、高さ（厚み）を6cm〜10cmに増やすことで、荷重に耐える構造となります。
使用する垂木の寸法によって欠き込み寸法も変わるため、現場の条件に応じた判断が求められます。
瓦屋根は重量があるため、垂木の高さが7.5cm〜10cm程度必要になることが多く、欠き込みも深くなります。
スレート屋根やガルバリウム鋼板屋根など軽量屋根材の場合は、高さ6cm前後の垂木で十分な場合もあります。
つまり、屋根材の重さと垂木寸法のバランスがとても重要であり、構造設計上の基本でもあります。
こうした場合には、「添木（そえぎ）」などの補強工事で強度を回復させることが可能です。
実際の補修では、劣化した部分に新しい木材を接合して補強する方法が多く使われます。
リフォームの現場では、垂木欠き部分の再加工が必要になることもあり、施工技術が求められます。
たとえば、45mm角の垂木に対して20mm以上の欠きを行えば、垂木全体の強度が大きく低下する恐れがあります。
そのため、垂木欠きの寸法設計は経験と構造理解の両方が必要です。
また、欠き加工は機械だけでなく大工の手仕事による微調整も仕上がりに大きく影響します。
屋根リフォームの際には、垂木のサイズや欠き寸法も含めた総合的な点検と判断が重要になります。
私たち街の屋根やさんでは、垂木など屋根の構造部分にも精通したスタッフが点検・補修を承っております。
少しでもご不安があれば、ぜひお気軽にご相談ください。
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