雨漏りでお困りのお客様

　安房郡鋸南町にお住いのお客様は、最近になり雨漏りが止まらなくなったそうです。

　元々中古物件で購入したそうですが、購入後大きな台風があり住み初めに屋根が破損してしまったそうです。

　一時期雨漏りが止まったそうですが、最近になり雨漏りが再開してしまい押し入れの天井が落下してしまってそうです。

瓦棒屋根

　まずは現地調査をして状況を確認いたしました、屋根は銅製の瓦棒屋根になっておりました。築年数が50年近いことから、銅版の劣化が進んでいる状態でした。

　銅版になりますので、簡易的な補修ですと雨漏りは止めることができません。

屋根材の劣化状況

　屋根はいろいろな場所に不具合が多くありました、屋根にはパラペットがありましたが、屋根の排水をする為の大谷板金が設置してありましたが銅版には所々穴が開きそうな場所もあったり、お客様の補修跡があったりと、雨漏りが止まらないはずでした。

カバー工事開始

　今回銅製ということもあり、簡易工事は雨漏りを止めることができないことから、カバー工事になりました。

　工事は解体することから始まりますが、屋根の状態が悪いことから同伴は一部分のみ瓦棒を剥がしました。無理にはがすと野地板を痛めてしまう事になりましたので、今回は開いた部分は残すことにいたしました。

　現場での判断になることは、リフォーム工事にはまれにあることがあります。

　コロニアル瓦や立平屋根建材は屋根の野地板に固定いたします、屋根躯体の垂木に釘打ちできれば一番良いのですが、屋根の状況で芯に収まらないことが多く、基本的に野地板に打ち付けます。

　今回屋根の状態があまりよくないことから、新規にて野地板をまずは張り付けてゆきます。

防水紙の重要性

　野地板を貼り付け屋根の下地工事が終了いたしました。

　次の工程は防水紙を貼り防水をいたします、屋根は基本的に1次防水の化粧屋根建材と2次防水の防水紙で構成されています。

　屋根防水紙は、屋根の構造において非常に重要な役割を果たしています。防水紙は屋根材の下に敷かれる防水シートであり、雨水の浸入を防ぐ役割を担っています。
　屋根材が割れたり損傷を受けた場合でも、防水紙がしっかりと施工されていれば雨漏りを防ぐことができます。

　大谷板金は、屋根の谷部分に設置される板金の一種です。

雨漏りに強い立平屋根

　立平葺きはその名の通り、縦に板金を敷き、屋根を葺いていく方法です。

　既存の屋根と類似している屋根ですが、瓦棒のような桟を使用しなく金物同士で勘合してゆきとめることができる、瓦棒屋根の進化版になります。

　板金にはガルバリウム鋼板が使われて屋根の頂点から軒まで何も遮るものがありません。

　屋根建材同士の継ぎ目などがなく、屋根勾配が少ない屋根でも雨漏りの発生が少ない、きわめてすぐれている屋根建材になります。

　デメリットとしては板金が平らなことから、雨音が響きやすくなってしまう事があります、近年では小屋裏に敷き詰める断熱材などが吸音してくれることから欠点を補ってくれることがあり、モダン住宅にも採用されることが多くなってきております。

　工事が完成いたしました、今回雨漏り屋根のカバー工事として税込み86万円で工事を完成することができました。

　押し入れ天井が落下してしまうほど雨漏りが発生してしまって、これ以上の雨漏りがどうすることもできなくなってしまったお客様でしたが、今後長い間雨漏りの心配をしなくてもよい生活を送ることができます。

　最初は小量の雨漏り簡易的に解決しようと考えてしまう事が多くありますが、雨漏りが発生してしまったことは本来最終的なこととなっているため、少量だからよいという事の危険性を考えましょう。