更新日：2018年05月16日

横浜市金沢区で行った屋根点検の様子をご紹介いたします。かなり築年数が経っているそうで、これまでに何度かお住まいの塗装などは行っているとのことです。今回のご依頼は屋根の調査ということで、漆喰の剥がれや棟瓦の外れた箇所があるなど、すでに分かっているものも含めて状況を見て必要な工事をご提案させていただきます。

屋根に上ってまず目についたのは瓦のラバーロック工法です。ラバーロックとは瓦がずれないようにコーキングで固定することですが、間違った施工をしてしまうと雨漏りしてしまうことがあります。左写真の矢印の箇所をご覧ください。瓦の重なり部に隙間なくコーキングが施されています。確かにここまですれば瓦はずれにくくなるでしょうが、瓦にはある程度隙間がないと、毛細管現象によって内部に雨水を引き込んでしまいます。これは早めに正しい施工をしておく必要があります。ちなみに正しい方法とは、瓦の桟山（さんやま）の部分だけをコーキングで固定することです。
瓦自体もだいぶ傷みが進んでいるようで、表面が剥がれてしまっている箇所が見られました。そして、瓦が白っぽい塗料が付いているのですが、これは以前のリフォーム時に瓦の上から塗装を行ったようです。恐らく瓦の表面が傷んできたのでそれを塗装で対応しようと思ったのでしょう。

左写真は棟の様子です。漆喰が剥がれて下地が露出しています。漆喰が剥がれると、その中にある粘土が流出し、最終的には棟が崩れてしまいます。他には、鬼瓦が外れてしまっている箇所も見られました（右写真）。外れてからだいぶ年数が経っているようで、鬼瓦も見当たりませんでした。漆喰補修に関しては専用ページがございますので、こちらも合わせてご覧ください。

一階の波板部も年期を感じさせるほどに傷みがあります。変色や穴あきがありますので、できればこちらも新しく交換した方が良いでしょう。
二階部分の外壁にはクラックも発生しています。外壁の塗膜も以前塗り直してから年数が経っているようで、チョーキング（白亜化）といった塗料の劣化した状態が確認できました。

今回の点検から屋根は瓦の劣化具合から屋根葺き替え工事をご提案いたしました。また、外壁も塗装時期に来ていましたので、外壁塗装も合わせて行いたいと思います。他にも雨樋や雨戸も塗り直しを行えば、今のお住まいも綺麗な状態に戻るでしょう！