更新日:2021年05月15日
川崎市川崎区で瓦屋根の点検にお伺いいたしました。台風の際に何かが飛んできて当たったような音がしたという事で、雨漏りはないもののやはり不安を感じてしまいますよね。
屋根の状態にあわせてどのような補修が可能か、補修内容についてご説明していきたいと思います。
まず屋根全体の状態です。築30年近くという事で棟瓦のずれと陶器瓦に欠けが見られます。
瓦の欠けは差し替えを行う事で簡単に補修が可能です。しかし棟瓦のずれは漆喰の劣化・内部土の流出、銅線の緩みが考えられます。
この状態で瓦を戻す頃が出来ませんので、一度棟を解体し積み直し工事をする必要があります。
では漆喰はどのような状態かを確認していきます。全体的には著しく劣化している、というような状態ではありませんが、部分的に漆喰の剥がれがあり屋根に破片が乗っかっていました。
漆喰は頑丈な素材でおよそ20年程の寿命と言われています。瓦屋根が50年は保つと言われていますので、おそらく2~3回のメンテナンスは必要になるかと思われます。
漆喰が剥がれることで、内部の土は流れ瓦は崩れ、後に雨漏りを起こしてしまう原因となります。
左写真では剥がれはありませんが、漆喰が雨水を含みカビや苔を付着させています。日当たりの悪い面では多く見られますが、この状態は漆喰の劣化を進行させてしまいます。
また右写真は日当たりの良い南面ですので漆喰の状態は良好ですが、棟を支える銅線が切れてしまっています。棟の変形やずれが見られるのも銅線が切れ固定が出来ない為です。
長く住むつもりはないのだけれど補修は必要ですか?
棟のずれや歪みがある以上、雨漏り防止と屋根の維持には棟の取り直しが最善です。棟の積み直しと銅線締め直しができる上に漆喰の補修工事が出来るためです。
住宅の築年数や今後のお客様の方向性によっては補修内容を吟味する必要があります。
例えば築年数を考えると今後防水紙の劣化が挙げられます。棟の補修を行っても防水紙に破れが見られれば雨漏りの可能性もあるので、瓦の葺き直し工事も視野に入ります。
しかしお客様自身に「瓦の落下が怖いため屋根を軽量化したい」「長く住むつもりはない」という未来設計がある場合、大きな費用を掛けたくない希望もあるかと思います。
補修工事の際にはまず今後どのようにしていく予定なのかをお聞かせくださいませ。今回は数年後には引っ越しを検討中という事であくまで最低限、周りの住宅には迷惑を掛けない程度に補修をしておきたいと伺いました。
そこで、棟の取り直しを行わずに直近で雨漏りの原因となりうる漆喰の詰め増し・詰め直し工事を施工させて頂きました。
銅線は締め直しが出来ない為、必要個所でシーリングによる固定を行い、瓦のずれを起こさせないようにしていきます。
もちろん屋根にとって最適な工事というのはあります。しかし、そこにお客様のご希望が加わると必ずしも最適になりえないケースもございます。
こうしていきたい!どうすればいい?と屋根に関してのお悩み・ご相談がありましたらまずは街の屋根やさんへご相談ください。ケースバイケースにはなりますがしっかりとご提案させて頂きます。
記事内に記載されている金額は2021年05月15日時点での費用となります。
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