更新日：2016年10月01日

台風が連続して接近した関東地方ですが、やはり今でも台風による雨漏りとお問い合わせが絶ちません。小平市のこちらの住宅では棟板金が飛散した等の見て分かる被害が無いようですが、最近雨漏りがしているような気がすると不安に思いながらも屋根には上がれないとご相談をしていただきました。ご自分で屋根に上がるのは大変危険ですのでこんな場合は迷わず専門業者に任せてください！

実際屋根を見てみると、なにも問題があるようには見えないです。屋根材の大きな破損も無く、むしろ苔が発生してなく綺麗だなと感じる程です。雨漏りは何が原因で起きているのかわかりませんのでしっかり見ていくと色々な要因が浮き上がってきます。

板金は飛散していないものの、簡単に雨水が侵入出来るように隙間が空いています。この隙間、台風ではなく施工による隙間だと思います。

また屋根材が重なっている部分、綺麗にくっついています。隙間が無くなれば雨漏りしない。事はありません、むしろ逆効果です！屋根材で雨水を止めているわけではなく防水紙ですので、当然屋根材の内部に雨水は流れます。通常であれば、屋根材の隙間から雨水がそのまま流れていきますが、屋根材に隙間がなかったら雨水は溜まり続けてしまいます。すると防水紙の少しの隙間から毛細管現象で内部に水が入ってしまい雨漏りを起こします。というわけで、隣の屋根材同士をコーキングでくっ付けてしまうのもアウトです。雨漏りを起こす原因は前回の塗装工事によるものだと判断できます。

屋根の被害がどれだけの物か剥がすわけにはいきませんので屋根裏からの確認です。湿気でじめじめとし、野地板には多数箇所に雨染みが残っていました。屋根材を固定している釘は野地板と大きく外れて突き刺さっています。屋根材を止めるわけでもなく、防水紙に穴を開けただけの釘になってしまっています。

台風の影響かと思いましたが、かなり前の施工ミスからの雨漏りでした。そして台風があったからこそ早めに発見できたようなものです。お客様とご相談し、費用は高くなりますが大きく外れている釘による屋根材の耐久性がが気になるという事で葺き替え工事で金属屋根に取り替える工事を行います。