「木部・鉄部」の状態を点検調査

外壁の木部の色褪せに関するお問い合わせを受け、現地で点検を行いました。

木材は「幕板・軒天・破風板」に使用されており、広い範囲で塗装が必要な状態でした。

また、ベランダの手すりには錆が見られ、補修が求められる状況です。

今回は木部塗装のために足場を設置することから、併せて鉄部も塗装することにしました。

玄関前の吹き抜けに設けられた窓枠はデザイン性が高く印象的です。

しかし、木部に変色が見られ、やや古びた印象を受けました。

庇（ひさし）や幕板も同じ材料・仕上げで作られていますが、表面の劣化により色の差が生じています。

軒天は色褪せが目立ち、わずかに腐食し始めている状態です。

早めの手入れが望まれます。

また、3階のベランダでは、風の影響を受けやすいためか、塗膜の剥がれが特に目立っていました。

鉄製の手すりは錆が進行しており、塗膜もすでに剥がれています。

しっかりとケレンを行ったうえで、塗り直しが必要です。

こちらは3階ベランダの手すり腰壁部分の錆で、パンチングメタルから流れた雨水が溜まりやすく、その部分だけに錆が生じています。

木部の塗装工事

今回は塗料材「大阪塗料工業のニューボンデンDX」を採用しました。
防蟻性能と防藻性能を併せ持つ、業界でも唯一の塗料です。

余分な塗膜を作らないため、旧塗膜を完全に除去せずに塗ることも可能ですが、安全のためケレンは行います。
木材の場合、削りすぎると素材自体が減ってしまうため、塗膜だけを的確に削るよう注意が必要です。

全体にムラが出ないよう、丁寧に、柔らかくケレンします。

ニューボンデンDXは、2回塗りが基本です。
まず1回目は、木目に沿うようハケを使って塗り込みます。

塗膜が本来の効果を発揮するためには、この1回目の塗装が非常に重要です。
2回目は仕上がりの見栄えを意識して塗ります。

同じ色を塗っても単調になりがちですが、木部塗装では完成時の木目の美しさを考慮する必要があります。
そのため、2回塗りを基本としつつも、箇所によっては3～4回塗ることもあります。

常に仕上がりを意識して作業することが大切です。

点検時の状態では、全体的に表面の劣化により黒ずんでいました。

なので、既存の塗膜は剥がしつつ、木目の質感を損なわないよう丁寧にケレンを行いました。

適切にケレンを行うことで、塗装後に明るい仕上がりとなります。

塗料自体に強い艶はありませんが、自然な輝きを得られました。

こちらの吹き抜け窓は、正面玄関の真上に位置しており、外から見ると一番のビューポイントです。

塗装前はレトロというより、古びた印象でしたが、塗り替えることで周囲のレンガにも自然に馴染む仕上がりになりました。

鉄部の塗装工事

パンチングメタルから流れた雨水が溜まり、経年により錆びて変色しているため、塗り替えを行います。
作業はまずケレンから始めます。

木部と同様で、鉄部のケレンも入念に行います。
続いて錆止め材を下塗りし、1回目の上塗りを行います。

木部塗装と同様に、1回目の塗装が塗料の効果を最大限に発揮するうえで非常に重要です。

2回目の上塗りも木部塗装と同様に、仕上がりを重視して塗ります。

既存の色はねずみ色でしたが、今回は白（ナチュラルホワイト）に変更しました。

白は無彩色で光の反射率が高く、眩しささえ感じられるほどです。

「色を変えただけで洗濯が気持ちいい」とのお客様の言葉をいただき、大変嬉しく思いました。

塗装作業が無事に終わったので、仕上がりを確認していきます。

特に「塗残し、塗ムラ」などが、無いように細分まで点検していきます。

これですべての塗装作業が終了となります。

完工

このたびはご利用いただき、ありがとうございました。

外観が明るくなり、温かみのある雰囲気に仕上がりました。

最後のご挨拶の際にいただいた「また、お願いします」というお言葉に、大変感謝しております。

次回の定期点検でお会いできるのを楽しみにしております。

当社では、「点検・見積もり」を無料で実施しているので、お悩みの際はいつでもご相談いただければと思います。