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四国中央市で、土葺きの釉薬瓦から防災瓦への葺き替え工事。災害に強く美しい屋根に変わりました。
四国中央市 屋根材(瓦)
【工事のきっかけ】
こんにちは
街の屋根やさん新居浜・四国中央店です。
今回は、古くなった土葺きの釉薬瓦屋根を、地震や台風にも強い防災瓦へと葺き替えた事例をご紹介します。
築年数が経過した屋根は、様々な原因で劣化や雨漏りが発生することもあります。
今回は四国中央市にお住まいのK様邸で、屋根の葺き替え工事を行いましたが、長年使用していた釉薬瓦の表面が、冬の冷え込みによる凍害で剥がれてしまっていました。
そのままにしておくと雨漏りなどの心配があるため、防災瓦へと交換することになりました
お客様からも「これから先も安心して暮らせる屋根にしたい」とのご相談をいただき、下地からしっかりとリフォームさせていただきました。
街の屋根やさん新居浜・四国中央店は、
・地元で60年以上!地元の皆様のおかげです。
・業界歴40年以上の職人も在籍。
・大手ハウスメーカーの施工も行っています。
・瓦の知識、経験が豊富なので、屋根の診断、点検はお任せください!
こちらの事例の現場ブログはこちらから
- 四国中央市で土葺きの釉薬瓦から防災瓦へ葺き替え。古い瓦と大量に載っていた土を撤去しました。
- 四国中央市で土葺き釉薬瓦から防災瓦への葺き替え|谷部分まで丁寧に施工
- 四国中央市で土葺き釉薬瓦から防災瓦への葺き替え工事。尾の部分まで地伏仕上げ、棟瓦を伏せる準備完了
- 四国中央市で釉薬瓦から防災瓦への葺き替え工事。地伏を終え、棟瓦を葺く準備完了
四国中央市 土葺き釉薬瓦から防災瓦への葺き替え|尾や棟の仕上げ工事で完成までの様子
基本情報
- 施工内容:屋根材(瓦)
- 施工期間:既存瓦撤去から瓦葺き完成まで2人×7日
- 築年数:約30年
- 施工費用:¥2,000,000(税込)既存瓦撤去、処分費含む
点検に伺いました。釉薬瓦の釉(うわぐすり)の剥離などが見られました
築30年ほど経過しており、屋根全体に傷みが見られます。
一見すると大きな破損は見えませんが、近くで見ると劣化が進んでいます
屋根の軒先部分は、雨風や霜の影響を受けやすく、釉薬が剥がれています。
釉薬とは、瓦の表面を覆うガラス質のコーティングのようなものです。
この剥がれが凍害の証拠で、放置すると瓦が割れやすくなります。
釉薬瓦は土でできていて、経年劣化により吸水しやすくなります。冬場に瓦が吸水した水分が凍結膨張することによって、瓦の表面が剥離したり割れることがあるのです。
これまでも部分的な補修をされていましたが、今回全体を葺き替えさせていただくことになりました。
既存の瓦を一枚ずつ丁寧に取り外していきます。
昔ながらの屋根には、瓦の下に「屋根土(やねつち。昔の屋根で瓦の下に敷かれていた土のこと)」と呼ばれる土が敷かれていました。
この土が重く、屋根への負担も大きくなってしまうのです。
今回土は全て取り除き、軽量な防災瓦に交換することで耐震性も向上します。
以前は屋根瓦を固定するためにこのように土がたくさん使われていました。
屋根土は、瓦を固定してズレを防ぐだけでなく、断熱効果があり太陽光や外気の遮熱を行ってくれていました。
しかし現在は、土は載せず、瓦は全数釘留めする工法を行っています。
土を載せないことによって屋根全体の重量が軽くなり、さらに釘留めすることによって地震や強風などの災害に強い屋根になります。
今回の工事対象外の部分には、ブルーシートでしっかり養生をします。
こうすることで、隣接する屋根や外壁を土やホコリから守ることができます。
作業時のトラブルを防ぐために、こうした細かな配慮が必要です。
取り除けた土は土のう袋に入れて運び、丁寧に土やホコリを取り除きます。

屋根面を掃除したあと、ルーフィングを張っていきます。
既存のルーフィングは傷んではいなかったので取り除けはせず、その上に新しいルーフィングを重ねて増し張りをします。
ルーフィングに墨打ちしていきます。瓦を留めるための桟木を打つ位置に墨で目印を付けます。
墨で付けたラインに沿って、桟木を取り付けていきます。
この桟木は木製で、防腐処理がされているため緑色になっています。
腐食を防ぐことで、屋根の寿命を長く保つことができます。
隅棟(すみむね)と呼ばれる屋根の角の部分は雨水の流れが集中しやすいので、しっかりと施工する必要があります。
桟木がきれいに整列されています。
いよいよ瓦を葺く作業の開始です。
まずは軒先部分から瓦を並べていきます。
軒先瓦は風で飛ばされないよう、釘を3本しっかりと打ちます。
地瓦を桟木に引っかけて、1枚ずつ丁寧に全数釘打ちで固定します。
こうして台風や地震にも強い屋根になります。
谷にはまず谷板金を取り付けます。
その上に、谷メンド(2段シーラー)と呼ばれる防水部材を取り付けます。
二重構造にすることで、雨水の浸入リスクを大幅に減らすことができます。
谷の形に合わせて瓦を一枚一枚丁寧にカットし、施工していきます。
この作業は手間がかかりますが、しっかりフィットさせるためには欠かせません。
仕上がりの美しさにも大きく関係します。

一部、釘で直接打てない場所は、銅線で固定する工法を使います。
桟木にあらかじめ打った釘に銅線を巻き付けて、瓦をしっかりと固定します。
こうした細やかな工夫で、長く安心して住める屋根になります。

屋根の谷部分(雨水が集まり流れる場所)を最上段まで仕上げた様子です。
谷に沿って瓦を1枚ずつ並べ、釘でしっかり固定しています。
釘が使えない場所では、銅線で瓦を縛ってズレないように工夫しており、風や雨に強い安心の施工です。

尾の付近まで地伏をしたら、尾の山の部分に棟金具を取り付けます。
棟金具は、棟瓦をしっかり固定するための重要な金具です。
これを取り付けることで、地震や強風にも耐えられる丈夫な屋根に仕上がります。

桟木がないところに孫瓦(部分的に調整のために使う小さめの瓦)をそのまま葺くと、不安定になってしまします。
そこで、尾の山部分にシルガードを敷き、瓦を安定させます。
これにより、防水性と耐久性を確保し、雨漏りのリスクを防ぎます。

棟瓦を取り付けた尾の部分に、地瓦を施工していきます。
尾の形に合わせて地瓦を斜めにカットし、隙間なく仕上げます。
カットされて釘穴がなくなった瓦は、銅線でしっかり固定することで強度を確保しています。
棟金具の上に棟木を取り付けます。
棟木は棟瓦を載せるため土台となり、屋根の安定性を支える重要な役割を果たします。
この工程を経て、次に棟瓦を施工していく準備が整いました。

棟の近くまで地瓦を葺き終えると、屋根の頂点を支えるための「棟金具」を取り付けます。
棟金具は金属製の部材で、このあと取り付ける棟木や棟瓦をしっかり固定する土台となります。ここを丁寧に施工することで、台風や地震にも耐えられる頑丈な屋根に仕上がります。

棟金具には「棟木」を取り付けますが、そのためには高さをきれいにそろえることが大切です。
職人は棟の端から端まで糸を張り、その糸を基準にして棟金具の高さを微調整していきます。
高さが均一になることで、棟木がまっすぐ設置でき、見た目も美しく強度も高い仕上がりになります。

高さをそろえた棟金具の上に、屋根の芯となる「棟木」を取り付けます。
棟木は屋根の頂点を支える重要な役割を持ち、この上に棟瓦が積まれていきます。
尾部分の棟木の周りにシルガードを置いていきます。
シルガードは防水や防湿の役割を持つ漆喰で、棟部分から雨が入らないように守ります。
この作業を丁寧に行うことで、長く安心できる屋根に仕上がります。

次に冠瓦を1枚ずつビスでしっかり固定していきます。
端の瓦(カッポン)は特に風の影響を受けやすいため、2本のビスで強固に留めます。
冠瓦は屋根の仕上げとなる重要な部分で、見た目を整えるだけでなく、台風などの強風から屋根を守る役割もあります。
ビス留めすることで、強風や地震にも負けない耐久性が生まれます。
この段階では、あえてビスを最後まで締め付けずに、すべて途中までの状態で仮留めしています。
というのも、冠瓦は1枚ずつ重ねながら取り付けていくため、最初からきつく締め付けてしまうと位置の微調整ができなくなってしまうからです。
全体の瓦の通り(ライン)を確認しながら、きれいにまっずぐ並ぶように調整した後、最後に本締めして仕上げます。
棟部分にも冠瓦を順番に伏せていきます。
ここでも全ての瓦をビスで固定し、端に使う巴瓦(ともえかわら)は2本のビスで留めます。
しっかり固定することで、瓦がずれたり飛んだりする心配を防げます。
工事がすべて終わり、屋根の全景が完成しました。
防災瓦によって見た目もきれいに仕上がり、災害に強い安心できる屋根となりました。
お施主様にもご満足いただける仕上がりになりました。
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