ホーム > 新居浜市、2か所の雨漏りによる修繕の事例。S型スレートの葺き…
新居浜市、2か所の雨漏りによる修繕の事例。S型スレートの葺き直しと日本瓦の隅棟
新居浜市 平屋
【工事のきっかけ】
「雨漏りして天井板が落ちてしまったので雨漏りを止めてほしい。」と依頼を受け現地調査を行います。
隣り合う部屋での雨漏りでしたが、谷板金を挟んでS型スレートと日本瓦の2種類の瓦が施工されています。
日本瓦は入母屋屋根の隅棟部分。トンネルが潰れているのと棟下の外壁から雨跡が。S型スレートは谷加工部分の
ズレが所々。2か所それぞれ雨漏りリスクの高い状態なので、状況を説明し修繕の提案。
S型スレートは防水シートがボロボロなので、屋根全体シートで貼り直す葺き直しを希望されたのでお見積りを提出。
実施しました。
基本情報
- 施工内容:平屋
- 施工期間:4.5日
- 築年数:80年以上
- 使用材料:不足瓦(S型スレート)、シルガード、レボゼロルーフィング、谷板金(カラーステン)6枚、谷シーラー、コーキング、バラ板
みなさんこんにちは。
街の屋根やさん新居浜中央店の合田です。
今回は新居浜市で雨漏り無料点検です。
雨漏りによって天井板が落ちてしまい修理の依頼を受けました。
早速現地調査に伺います。
点検は無料です。
落ちている天井板は台所部分でした。
雨漏りが広がり、天井クロスが外れています。
落ちている天井板から屋根板、垂木を確認、
場所は谷付近でした。
雨漏りは雨風の強い時のみだそうです。
隣の部屋も台所と隣接する壁に広く雨漏り跡があります。
天井板は落ちていません。
同じ所から落ちているのでしょうか。
屋根上にあがりました。
屋根はS型スレートと日本瓦を葺いています。
雨漏り箇所の場所と照らし合わせると、
台所はS型スレート部分
隣の部屋は日本瓦の隅棟部分です。
日本瓦の隅棟部分は、トンネルが泥やゴミで塞がり
尻部分も土部分が露出しています。
トンネル下からも少し空洞は見えますが
ゴミが溜まっているのが分かります。
流れる雨水がトンネル部分で溜まったり、水の流れが変わり
雨漏りリスクを高めています。
ちょうどトンネル部分の真下の壁に
白い筋が見えます。
これは雨が壁に流れている跡です。
隅棟部分から雨水が瓦の下に入り流れ落ちています。
土の中で流れ落ちる雨水は室内か壁際に流れます。
隅棟から雨漏りが発生しているのは確定です。
隅棟の板金は袖部分と隅棟部分の取り合いに隙間があったから
だと思います。
板金は瓦の上に置いてあるようになっているので流れる雨は板金の下に
流れているので防水力としてはほどんどありません。
谷は1度重ねて新しいのを取り付けていたので裂傷とかはありませんでした。
気になるのは谷の1番低い部分(谷芯)がかなり日本瓦側に潜り込んでいました。
谷に流れる雨水は谷芯に集まります。
吹きぶると日本瓦側からのオーバーフローは可能性は0ではないですね。
谷部分の瓦は加工して、板金上に釘が打てないので
年数が経つとどうしてもズレやすくなります。
明らかに他の部分よりズレが大きいところがあります。
瓦を取り除けると防水シートはボロボロです。
ボロボロのシートを取り除けて、落ちた天井板から覗くと
ほぼ同じ所です。
谷板金で日本瓦と屋根面が変わるので、2つの部屋の雨漏りは
それぞれ、S型スレート部分と日本瓦隅棟部分の雨漏りを直さないといけない
ということになります。
屋根の全体点検を行いました。
古い日本瓦はクラックが多数。
1度ラバーロック工法をしていますが、経年による瓦との剥離
ズレたままのラバーロックなど見られました。
瓦は何枚か予備があるので修繕時合わせて交換します。
棟下などはコーキング対応します。
以上で点検完了です。
お客様からはこの屋根で雨漏りが無いようにということで
S型スレート屋根防水シートが全体にボロボロなので2面葺き直し
谷と日本側の取り直しを実施。
合わせて先程の破損瓦差し替えと応急処置を実施します。
御見積は
S型スレート 地伏せ30~40㎡ 棟6~7m ルーフィング2倍
日本瓦隅棟 2~2.5m 5段 (コーキング固めあり)
谷 2か所 3~4m
2人 5~6日
材料費、工賃、諸経費、廃材処分で約¥400,000(税抜)
程になります。
上記御見積と実施内容の説明で依頼を受けましたので修繕をしていきます。
瓦の葺戻しは棟瓦を取り除けて面単位で実施します。
残る反面に屋根足場を設置して、瓦を置くためです。
また、一気に取りのけると急な天候悪化にも対応できなくなるので
容量を考えながら実施します。
大量の瓦移動は葺き替えより大変です。
S型スレートは基本的には土はありません。
棟の巴部分に少し入っています。
棟部分のルーフィングは無くなっています。
逆に屋根裏から見ると外の光が見えます。
地瓦を取り除けていきます。
ルーフィングはボロボロです。
吹きぶって入る雨がルーフィングに当たっています。
袖部分はルーフィングすらないですね。
壁より外側なので屋根の下部分から風を受けたり
袖の垂部分で雨水が巻き込んだり、屋根裏内と比べて
影響が大きいです。
瓦を除けようとしたら板も退いてしまうことが多いです。
ボロボロのルーフィングを取り除けて
屋根板上のチリやゴミを取り除いたら新しいルーフィングを貼ります。
ルーフィングは通常の2倍貼ります。
理由は雨漏り防止のメインがルーフィングになります。
瓦は古く、再び釘打ちをするので負荷がかかってしまいます。
また今後破損する恐れも葺き替えに比べれば高くなります。
なので防水力を上げるためルーフィングを2重に貼っていきます。
屋根板は白い筋が1直線に伸びています。
全体的に釘穴漏れが起こっています。
ルーフィングが敷き終わりました。
谷に被る部分は日本瓦を取り除けるときに実施します。
先に取りのけて雨が降られると、谷部分を先に取りのけて
おくと雨漏りリスクが増えお客様にも迷惑がかかります。
瓦の掃除を行います。
取りのけたS型スレートは写真のように
チリや土、ゴミがへばりついています。
雨水で固まって体積しています。
釘もこのように錆びています。
ブラシでゴミを取っていきます。
ブラシはステンや真鍮(しんちゅう)が削り落としやすいです。
水返し部分がスッキリ綺麗になります。
この時にヒビが大きいものとかは取り除けていきます。
ルーフィングに瓦割の隅を打っていきます。
葺戻しは取り除け前に葺いている場所に印をつけて
それに合わせて葺いていくことで時短になります。
ステンレスの釘に打ち換えます。
釘穴にコーキングを打ちます。
水返しは掃除しても時間が経てばまたゴミなど溜まってきて
同じ現象が起こります。
釘穴から水が漏れないようにコーキングで防水強化します。
どうしても釘は屋根裏に貫通するので。
瓦の清掃がある程度進むと、掃除と瓦葺に分担して
地伏せ復旧をしていきます。
棟際まで葺いて一旦地伏せを止めます。
棟を跨いで葺き直しする場合は規定通りルーフィングを施工します。
ルーフィングは軒から棟に向かって敷いていくので、棟を少しでも越さないと
効力を発揮しません。
もう半面を取り除けて、棟越にルーフィングを跨がせます。
反対面の瓦を取り除けます。
棟瓦は丸々反対側へ移動します。
同じように取りのけて、先に葺き直した側へ
瓦を置きます。
ルーフィングを取り除けて、
屋根板上のゴミやチリを取り除けました。
屋根板を一部交換します。
判断は板が腐って釘を打っても板に利かない部分を
交換します。
多くは端っこの方になります。
葺き直しの多くは葺き替え予算が厳しいので屋根板補修はこのような
感じになります。
葺き替えでも合板やコンパネで全体増し貼りしない場合はこのような補修を
行います。
他に板や棟から浮いた釘などを除けたりします。
このあたりは取り除けてみないと量が分かりません。
同じようにルーフィング2重張りしていきます。
棟際まで地伏せをしていきます。
棟は谷交換や、日本瓦の隅棟部分の修理で、取合い部分で
後回しにしている、S型スレート部分を葺き直してから
戻していきます。
隅棟を取り除けていきます。
土が湿っていますね。
トンネル部分に土などが体積していたので
雨水が溜まっていたと思われます。
土を除けていくと
トンネル部分の袖瓦に白い筋があります。
雨水が通った後ですね。
溜まった水は、土の中を通り、真下にも真横にも流れていってます。
隅棟の瓦と袖瓦の間の隙間は板金で覆ってた場所ですね。
おそらくこの中にも流れていった可能性はあります。
隅棟1本でたくさんの土の撤去が出てきます。
隅棟から谷周りの地瓦を取り除けていきます。
ここも土が大量です。
谷を交換するので葺止め部分も1部取りのけを行います。
袖瓦のトンネル部分の地瓦が欠けています。
加工かもしれませんが、トンネルが詰まっていることで
ここの欠けている部分が雨水を隅棟側に落ちやすくしている
かもしれません。
加工している瓦の部分の下の土だけ色が黒いですね。
杉皮も露出してきたので取りのけていきます。
袖部分に付いている立ち上げ木材(ウラゴ)も腐って外れています。
このウラゴが腐ったりすると袖瓦のバランスが取れなくなります。
S型スレート部分も取り除け、谷板金が取れる状態になりました。
板金通し継手部分が短いですね。
今は規定では被せ200㎜以上が必要です。
谷は過去に重ね貼りしていますが
少しでも吹きぶると雨水が裏側に行きそうです。
谷部分にルーフィングを貼ります。
当社は瓦の場合は合成樹脂素材のレボゼロを貼りますが、
谷部分に関してはゴムアスルーフィングを貼ります。
S型スレート部分は前回取りのけて貼ったレボゼロルーフィングを
貼ります。継手200~300㎜の重ねて貼ります。
レボゼロは谷芯ギリギリでカットします。
普通は谷芯を越して3重張りしますが、レボゼロは手前切りが無難です。
レボゼロの特徴は無数の突起でルーフィング上に流れた雨水を瓦桟木に
邪魔されることなくスムーズに排出できるメリットがあります。
ただし縦貼りすると一定間隔で連なる突起によって雨水が横走りします。
谷芯は1番下になるルーフィングなので横走りすると雨漏りに直結します。
なので谷はゴムアスを貼ります。
谷板金を取り付けました。
今回は200㎜以上の被せを入れていきます。
谷部分の防水処理が完了です。
日本瓦は谷シーラーで防水強化します。
S型スレートは等屋根の接着面が多い屋根材の谷には
板金やシーラー等高さが出せません。
ハゼ返しと薄めの防水シーラーを使用します。
元々谷芯がズレていたので
谷芯に合わせて瓦をカットしていきます。
雨水はもちろん、飛散した土や枯葉なども谷芯に集まります。
瓦の下に芯が行くと瓦に引っかかって詰まりやすくなります。
袖部分は補助桟をいれで袖瓦のバランスを取ります。
欠けていた瓦も差替えてトンネル下の瓦を復旧していきます。
地伏せは全て復旧完了です。
次は棟を復旧していきます。
S型スレート側の棟復旧です。
本来シルガード(漆喰)はありませんが
瓦のズレ防止にもなるので等間隔に入れます。
面戸付きののし瓦を取りつけます。
先程のシルガードとコーキングでズレないように接着します。
のし瓦を積みます。
昔は漆喰やコーキングじゃなくてモルタルでくっついて
いるのですが、のし瓦に残ったモルタルは付いたままだと段差で
ガタガタになるのである程度取り除けなければいけません。
薄いのと古いのでその時の破損するリスクもあります。
最後に棟雁振を取り付けます。
銅線を瓦の穴に通して巻き付けます。
今回は非強力棟で実施してます。
日本瓦の隅棟復旧に入ります。
こちらはシルガードがたくさん要ります。
鬼瓦を取り付けて
棟部分で加工している瓦の隙間に漆喰を埋めます。
1番下の瓦の幅に合わせるように糸を引っ張り
漆喰を乗せていきます。
1段目は垂の長い箱のしを付けていきます。
大面とも言います。
瓦の外側は糸に接するように合わせます。
2段目以降ののし瓦を施工していきます。
3段目です。
隅棟は軒先に向かって反っているので
削ぎのしと言う瓦を軒先だけ1段余分に入れ込み
湾曲を生み出します。
こちらも平雁振も屋根板から延ばしている銅線を
瓦の穴に通して施工していきます。
棟の復旧が終わりました。
施工手順はシンプルですが、反り具合や正面から見た時の
真っすぐ通ってる姿。
雨水が内側に流れないようにする勾配の微調整など作業は綿密です。
これで今回のメインの雨漏り部分の修繕は完了です。
後は日本瓦の応急的なメンテナンスをしていきます。
軒先部分の瓦の山部分にビス留めをしました。
昔、ラバーロックを実施しているみたいですが軒先が大分ガタガタのままです。
要因としては2つ
・土ごとズレて瓦がまとまって引っ張られた。
・ズレは直さずにコーキング処理をしたか。
ラバーロックをする前は瓦をある程度突き上げしておく必要があります。
*土が瓦の形に合わさっているので綺麗には付きあがりません。
ズレたままだとその分重なりが少なく、雨が吹き込みやすくなります。
そしてコーキング接着後は瓦を突き上げ出来ません。
上の瓦とくっ付いているのでそのまま上の瓦も上がるからです。
関連ページ
地震と強風に強くなる!?瓦屋根のラバーロック工法のメリットとデメリット
とりあえず、この列は軒瓦がこれ以上落ちないようにビスを
打ち込みました。
下の板まで聞いているので板自体が生きている間は大丈夫です。
隅棟や棟の真下の瓦は、棟積みの瓦が乗っかているため
交換するには棟を壊す必要があります。
応急処置としては、ひび割れ部分にコーキングを打って防水処理を
行います。
ただし、バキバキに破損してたら交換必須になります。
入母屋屋根の隅棟の取り合い部分です。
下の地瓦も屋根面違いで加工している可能性もあり、
雨漏りリスクは高いです。袖瓦と隅棟ののし瓦部分に大きな隙間があります。
土には苔が生えているので雨が入っている証拠です。
シルガード(漆喰)で防水しました。
トンネルも掃除しているので真っすぐに水が流れていきます。
破損瓦交換です。
雨漏り箇所ではなくとも、割れている瓦を見つけることは多いです。
数か所は板金で覆っていました。
取り除けて差し替えです。
昔の日本瓦は現存のいぶし瓦より大きいサイズなので代用してもどうしても
うまく合わない事もあります。
今回は予備瓦があったので良かったです。
確認出来る箇所、交換の必要性が高い場所は全て交換です。
*言っても10か所くらいです。
棟際のラバーロックが切れています。コーキングの劣化が進んでいるのかもしれません。
下の瓦のコーキングは、まだくっ付いています。土からずれていった可能性もあります。
コーキングは防水性は高いですが、日光、雨、風、紫外線に常に晒されていいます。
10~15年くらいで劣化はしていきます。
コーキングが土手みたいに壁を作っているのでここに水が溜まるリスクがあります。
再度、コーキングで瓦との接着を行います。
鉤部分の隙間や土手を無くします。
ラバーロック工法はよく「簡易的に」「応急的に」「費用抑えたい」
時に提案をします。
ただし、コーキングを打つこと自体はシンプルな故、訪問業者が施工する
内容でも多くあります。
また屋根の見えにくい部分を実施せず高額な金額を請求してきます。
お見積りが高いと感じた場合早々と決めずに、地元工務店さんや屋根やさんに相談して
みてください。
関連ページ
訪問販売トラブル事例
屋根の点検商法に注意!事例とトラブル回避方法
屋根で困ったこと、相談したいことがあれば
街の屋根やさん新居浜中央店にお気軽にご相談ください。
・新居浜市(新居浜、別子山)
・西条市(西条市、小松町、東予市、丹原町)
・四国中央市(土居町、三島、川之江、新宮村)で主に活動中
その他愛媛県内の地域のみなさまも是非!
0120-32-6886
ご相談、点検、御見積は無料です。
お客様の声一覧はこちらからです。
屋根のお悩み、当社の対応など当社で施工、修理していただいた方に
アンケート、写真としてご協力いただいております。
快い対応、本当に感謝しております。
この記事を書いた加盟店
電話 0120-989-742
E-Mail machiyane-niihama@higaki-roofest.com
桧垣スレート株式会社
〒792-0811
愛媛県新居浜市庄内町3丁目1−46
愛媛県の加盟店一覧
電話 0120-989-742
E-Mail machiyane-ehime@tankawara.co.jp
有限会社丹瓦建材店
〒793-0073
愛媛県西条市氷見丙466
電話 0120-989-742
E-Mail machiyane-ehime@tankawara.co.jp
有限会社丹瓦建材店
〒791-1102
愛媛県松山市来住町798−7
ベルメゾン南久米102号室
共通の施工事例はこちら
記事がありません
表示する記事はありませんでした。
各種屋根工事メニュー
私たち『街の屋根やさん』は神奈川県を含む関東全域を施工エリアとする、お住まいの屋根の専門店です!
街の屋根やさんでは下記の工事を取り扱っております。工事内容の詳細は各工事ページでご確認下さい。
街の屋根やさんが施工している様々な屋根工事と屋根リフォームの一覧をご紹介します。
お客様の不安を解消できるように、お問い合わせから工事の完成までの流れをご紹介しています。
街の屋根やさんが施工している様々な屋根工事と屋根リフォームの一覧をご紹介します。
お客様から寄せられた屋根に関する疑問を、当店スタッフが親身に回答しています。
弊社で行った施工事例をご紹介しています。詳細な説明と写真でわかりやすくお伝えします。
弊社の会社概要になります。街の屋根やさんとはこんな会社です。