施工前の状態

屋根材の表面が剥がれ落ち、庭に破片が落ちてくる状況。

調査では、表面がミルフィーユのようにめくれ上がる、パミール屋根特有の「層間剝離」が確認できました。
また、軒先部分では劣化が進行し、層が崩れてボロボロと落ちている状態でした。

通常のスレート屋根であれば、塗装メンテナンスで屋根材の寿命を伸ばすことができますが、パミール屋根の場合、塗り替えを行っても屋根材自体が剥離しているため、メンテナンスにはなりません。

今回は、耐久性の高いガルバリウム鋼板でのカバー工法をご提案させていただきましたm(__)m

調査ブログはこちらから
➡広島市安佐南区、築20年パミール屋根に剥がれが！正しいメンテナンス方法をご紹介

下地の確認

カバー工法に進む前に、既存の雪止め金具や棟板金をすべて撤去していきます。
カバー工法をするにあたり、唯一の廃材がこの金属類になります。

この上から新しいルーフィングを施工していくので、密着するよう掃除をして下地を整えておきます。

ルーフィング施工

次にルーフィングの施工に入ります。

ルーフィングは、防水シートとも呼ばれ、屋根材の下に敷き込む二次防水の要です。
仮に屋根材の重なり部分やビス穴から雨水が入り込んでも、このシートがしっかりブロックし、下地や室内に浸入するのを防いでくれます！

今回の現場では「モラサン 改質アスファルトルーフィング」を採用しました。

軒先から棟へ向かって、重ねて敷いていきます。
雨水が流れる方向に施工でき、重なり部分からの浸水を防ぎます。

専用ビスで固定していきますが、ビス穴から水が入らないようプレートを挟む工夫も行っています😊

唐草板金・ケラバ水切りの取付

🔶唐草板金の取り付け
屋根の軒先に取り付ける金属部材で、雨水の侵入を防ぎ、雨樋へ水をスムーズに流す役割を持っています。

軒先部分を唐草板金で覆って、専用のビスで下地にしっかりと固定します。
この上から屋根材を被せることで、雨水が唐草板金をつたって、雨樋に流れ込む構造です。

🔶ケラバ水切りの取り付け
屋根の側面（妻側、端部）に取り付ける金属部材で、横から吹き込む雨水を防ぎ、外壁への浸水を防止する役割があります。

唐草板金と同じように、屋根の端に沿ってケラバ水切りを設置し、専用のビスで固定していきます。

屋根材（横暖ルーフαS）の施工

屋根材を施工していきます。

屋根材は必ず軒先から棟へと順に重ねて施工していきます。
これは雨水の流れる方向に沿うことで、重なり部分からの浸水を防ぐためです。

専用の固定金具を使用して下地にビス留めします。
屋根材本体には直接ビス穴を開けないため、防水性と耐久性が高まります。

必要な箇所には雪止め金具を取り付け、積雪による落雪被害を防止します。

横断ルーフαSについて紹介

⭐特徴

・非常に軽量
・遮音性
・遮熱、断熱性能に優れる
➡特殊な遮熱塗料が表面に塗られ、断熱材一体型のため、夏の暑さを軽減し、冬の冷え込みも抑える効果があります。

遮音性、断熱性も遮熱性も申し分なし、軽くて強い横暖ルーフ

棟板金の施工

下地に貫板を設置し、その上に棟板金を取り付けます。

継ぎ目にはシーリングを充填し、雨水が侵入しないよう仕上げました！

カバー工法完成

劣化が進行していた屋根が、新しく高耐久の金属屋根に生まれ変わりました！

横暖ルーフαSはメーカー保証も充実しており、長期的に安心して暮らせる住まいになりました(*’▽’)🌟