雨漏りの屋根調査

今治市で瓦屋根の雨漏りでお困りのお客様より屋根調査のお問い合わせをいただきました。

屋根調査の結果、瓦がズレて上下の重なりが小さくなることで雨漏りしていました。
これは昔の「土葺き工法（つちぶきこうほう）」が原因で、土の上に瓦が乗っているだけなので経年によりズレ落ちます。

お客さまには古い瓦を撤去して新しく軽量屋根材の石粒付き鋼板セネターで屋根葺き替え工事をご提案させていただきました。

関連ページ
「屋根葺き替え工事とはどんな工事」

古瓦の撤去処分

それでは屋根葺き替え工事の工程をご紹介します。
まずは古い瓦を撤去処分します。

こちらは敷地が広かったのでクレーンで吊ったバケットに古瓦をいれて降ろします。
クレーンが使えると作業が早く安全に進められます。

瓦の下には大量の土があります。
この土が重く屋根に負担をかけています。

現在の屋根工事は土を使わない釘やビスで屋根材を固定する工法なので屋根を軽くでき重心が低くなって耐震性も高くなります。

土は屋根の重量の約3分の1の重さありました。

昔の下葺材は「杉の木の皮」でした

土を取り終えると下葺材の杉皮を撤去します。
昔は下葺材に杉の木の皮を利用してたんです。

屋根の最も重要な部分「屋根下地」

杉皮の下は野地板があります。
長年の雨漏りで一部の野地板が腐っていたので新しい板で部分補修しました。

垂木の位置に20㎜×45㎜の通気胴縁を取り付けます。
この通気胴縁が古い野地板と新しい合板との間に通気層をつくり湿気対策になります。

通気胴縁の上に新しい屋根下地の合板を張ります。
合板にはいくつか種類があり用途により適したものを選びます。

屋根には湿気や水気に強い「針葉樹（杉やヒノキ）」の構造用合板を使用します。
暑さ12㎜の針葉樹構造用合板を敷き詰め通気胴縁に釘留めします。

これで丈夫で耐久性の高い屋根下地が作れました。
屋根下地は屋根材を固定させる釘やビスがしっかり効くように丈夫でないといけません。
屋根下地工事は重要な工程です。

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「屋根の最も重要な部分　屋根下地のメンテナンス」

新しくなった屋根下地の上に防水紙をはります。
昔は下葺材に杉皮を使用していましたが現在は防水性の高いルーフィングを使用します。

なかでも上位種の「ゴムアスルーフィング」を使用することで、より防水性に優れ耐久性も高い防水紙です。
これで雨が降っても雨漏りする心配はありません。

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「防水紙の重要性」

屋根リフォームに人気の屋根材「セネター」

新しい屋根材を施工します。
今回使用するのはデクラ社の石粒付き鋼板の「セネター」。

金属製屋根材の為、重量が軽くて表面に石粒がついていることで金属屋根の欠点である暑さ対策や音対策、塗り替え等のメンテナンス不要などのメリットがあり、屋根リフォーム工事で人気の屋根材です。

黒色・茶色・グレー色の3色あり、こちらの屋根はグレー色で施工します。

セネターは専用のビスを基材の上部と重なりの木口にビス留めします。

耐風試験では風速70ｍの強風でも耐えられる為、近年多くなった巨大台風でも安心の屋根材です。

棟に施工する「棟板金」も平部同様、同質の石粒付き部材で耐久性に優れ、デザインにも一体感があります。

施工前16.6トンの屋根重量が屋根リフォーム後10分の1の1.5トンまで軽量

セネターの施工は完了です。
今回の屋根葺き替え工事による屋根の重量比較を見てみましょう。

建坪46坪で屋根面積は68坪あるこちらの納屋の屋根
施工前は16.6トンありましたが屋根リフォーム後は1.5トンと驚きの10分の1の軽量化に成功しました。

地震や台風に強い屋根に生まれ変わり、雨漏りも解消してお客様にも喜んでいただけました。