西条市小松町にお住いのお客様より雨漏りがするからみてほしいとお問い合わせいただき屋根調査に行きました。

築３８年の平屋のセメント瓦屋根で瓦表面はまだ綺麗そうにみえますが日当たりの悪い北面は苔がたくさんついています。苔はセメント瓦の基材を劣化させるので放置はできません。

平部のセメント瓦を一枚剥ぐと瓦の重なり部分にホコリやゴミが溜まっていいました。このホコリやゴミが雨水に触れると毛細管現象により雨水を吸い上げ雨漏りの原因となります。

瓦の下の防水紙もボロボロで防水性能はほとんどありません。釘穴から入った雨水により白く染みになっています。雨漏りの被害は大きく、地震・台風に強いルーガ鉄平への屋根葺き替え工事を提案させていただきました。

セメント瓦を解体撤去していきます。周り近所に迷惑にならないように一枚一枚丁寧に素早く剥がしていきます。

軒先も雨漏りがひどく防水紙には大量の雨水が流れた痕が残っています。

既存の防水紙を剥がして掃除します。野地板の様子です。雨漏りのひどかった箇所は野地板も傷んでいて木材の油気もなくなっています。

既存の野地板の上に湿気に強い針葉樹構造用合板を増し張り補強していきます。屋根全体にしきつめることで耐震性も上がり丈夫な屋根下地は屋根材の釘固定に不可欠です。

屋根下地工事のあとは防水紙をはります。ゴムアスルーフィングの上位種である田島プラチナスタイルを使用します。防水性能は抜群で万が一瓦のしたに水が入ってもプラチナスタイルが防水します。

軒に軒先水切りをつけます。軒先のルーガの先端から水が回り込んでも木部を濡らさない役割があります。この上に樹脂製の瓦枕を取り付け下準備します。

ルーガの割り付け寸法を墨付けして墨に合わせて瓦桟木を施工します。防虫防腐材を含侵させているので耐候性も高く溝がついているので瓦の下に入った水も軒先までスムーズに排水します。

ケラバ板金をとりつけます。ルーガを横に伝った雨水がケラバの木部を濡らさないように軒先まで排水させる仕組みです。

ルーガ鉄平を屋根全面に配ります。ルーガは陶器瓦に比べ半分の重さしかなく、ルーガ一枚で陶器瓦二枚分なので数量も少なく省施工です。

軒先の一段目は釘３本で二段目以降は釘２本で留めていきます。釘は専用のステンレス釘で耐久性が高く強風でも飛ばないようになっています。

換気棟を取り付ける箇所に天井裏の空気を排気する通気口を開けます。防水紙と屋根下地を切り取って穴をあけます。

棟板金を施工し、換気棟の部分は専用の棟板金を取り付け、棟部材を施工します。

これでセメント瓦屋根をルーガ鉄平への屋根葺き替え工事が完成しました。今回の屋根葺き替え工事で約７トンのセメント瓦が3.2トンまで軽量化され耐震力も向上しました。

今回使用した色はストーンシルバー、周囲の環境に溶け込む自然な色で青空によく映える綺麗な屋根になりました。