お客様のお悩みと不安

お客様は、室内天井に雨じみが広がり始めたことで、雨が降るたびに不安を感じていらっしゃいました。

当初は「板金屋根と瓦屋根の両方を取り替えることになり、非常に大掛かりな工事になるのではないか」と費用や工期について大きな懸念を持たれていました。

専門調査で判明した二つの雨漏り原因

この物件では、板金屋根と瓦屋根の2種類の屋根材が使用されていました。

詳細な屋根調査の結果、雨水侵入の原因は二つの屋根材それぞれに存在することが判明しました。

雨漏り原因① 板金屋根の深刻な錆

板金屋根の全体にわたって広範囲の錆（サビ）が確認されました。
金属屋根にとって錆は最大の敵です。

屋根の錆が問題となる理由

塗膜が剥がれ、錆が進行すると、屋根材が薄くなり、最終的に小さな穴が開き始めます。
調査の結果、この板金屋根は穴あき寸前の状態であり、錆が進行していた箇所から雨水が侵入している可能性が高いと特定されました。

雨漏り原因② 瓦屋根の二次防水の破綻

瓦屋根は一見、瓦のズレもなく問題がないように見えました。
しかし、室内の雨じみの位置から想定し、瓦を何枚か外して下地を調査したところ、深刻な状況が明らかになりました。

防水シートの劣化

瓦の下に敷かれている防水シート（ルーフィング）が、経年劣化により硬化・破断している箇所を確認しました。
これは、水の侵入を防ぐ最後の砦である「二次防水」の機能が失われており、瓦の隙間から入った雨水がそのまま下地へ流れ込んでいる状態でした。

提案工事：屋根カバー工法と部分葺き直し工事

二つの異なる問題に対し、私たちはすべてを葺き替える大掛かりな工事ではなく、コストと効果のバランスを考慮した最適な部分工事の組み合わせをご提案しました。

①錆が深刻な板金屋根に対して・・・
再塗装ではすぐに錆が再発するため、耐久性の高いオークリッジスーパーによる屋根カバー工法を実施。

②防水シートが劣化した瓦屋根に対して・・・
瓦は再利用し、雨漏り箇所とその周辺に限定した部分葺き直し工事を実施。

福岡市西区｜雨漏り工事を行いました。

板金屋根へのカバー工法：オークリッジスーパー採用

板金屋根の上に野地板を施工しました。

上から防水シートを貼ります。

新規屋根、オークリッジスーパーを施工し、屋根カバー工法が完了しました。

瓦屋根の部分葺き直し工事

雨漏り箇所の瓦を撤去します。
撤去した瓦は再度利用するため、慎重に作業を行います。

新しい防水シートと交換します。

その上から桟木を取り付けます。
この桟木は、瓦を引っ掛けて固定する役割と、瓦の下に雨水が流れ込むための空気層を確保する重要な役割を果たします。

撤去していた瓦を復旧して部分葺き直し工事の完了です。

福岡市西区｜雨漏り工事が完了しました。

この福岡市西区の事例は、異なる屋根材を持つ複合屋根の雨漏りに対し、「すべてを取り替える」以外の最適な選択肢があることを示しています。

板金屋根の錆と瓦屋根の防水シートの破れという二つの問題を、それぞれ最も効果的な部分工事で解決することができました。
工事を終え、お客様からは「当初は全体を直すことになり、費用も高額になると覚悟していましたが、的確な診断と部分的な工事で雨漏りが解決できてよかった」というお喜びの声をいただきました。

街の屋根やさん福岡西店は、複雑な複合屋根の診断と、お客様の費用負担を抑える最適な解決策をご提案します。