下伊那郡阿智村で行った屋根カバー工法工事のご紹介です。

　担当者が屋根の状態が気になってお声をかけたところ、施主様も気にされているということで、詳しくお話を伺いました。
　点検のようすからお伝えしていきます。

無料点検のようす

　数年前に他社で塗装によるメンテナンスを行ったという事でした。

　しかし、全面的に塗膜は剥がれ、コロニアルの屋根材には割れが散見されました。

　2006年にはアスベストを含んだ屋根材の生産が全面的に禁止されました。
　それから数年の間に建てられたカラーベスト・コロニアルなどのスレート屋根は、アスベストは含有されていませんが、その分、耐久性が落ちてしまっているものが普及した時期があります。

　屋根の欠けや割れ、色褪せが気になる方は一度ご相談ください。

　このお宅も築16年くらいという事で、ちょうどアスベストが禁止され始めた頃に建てられたお宅でした。

　塗装によるメンテナンスよりも、カバー工法をご提案いたしました。

棟役物撤去

　まず、棟や雪止めを撤去して屋根をフラットな状態にします。

　棟板金を撤去し、貫板を確認すると腐食していました。
　このまま放置していたら雨漏りにつながってしまったかもしれません。

　貫板は木材なので、どうしても経年劣化は避けられません。

　棟板金の隙間から入り込む雨水が劣化を早めてしまう場合もありますので、定期的に点検することをお勧めします。

ルーフィング

　屋根がフラットになったらルーフィングを施工します。

　ルーフィングは、2次防水の役割を果たします。
　屋根材の下に入り込んでしまった雨水を軒先まで排出し、家の内部に雨水が浸入するのを防ぐのです。

　家には雨水を家の中に入れない仕組みがたくさんあります。

新規屋根材設置

　防水シートが施工されたら、屋根の外周に「唐草」や「水切り」といった板金部材を施工します。

　軒先から上（棟）に向かって新しい屋根材を葺いていきます。
　今回使用したのは、耐摩カラーSGLのブラックパールです。耐熱塗装が施されています。

　腐食していた貫板は撤去して、新たな貫板を設置しました。

　棟板金と雪止めを施工して完成です。

　換気棟は以前のものをそのまま使用できました。
　これで全て完成です。

　施主様が気にされていた屋根の問題を解消するお手伝いができたのではないかと思っています。

　今回のようなスレート屋根材の場合、立地条件や製造年代によっては塗装が不向きな場合もあります。

　前述した通り、屋根材の劣化状態が気になる場合はカバー工法や葺替えも視野に入れて、専門の業者に一度相談されることをお勧めします！