排水口にはネットやフィルターなどの防護がなく、落ち葉やゴミがそのまま流れ込んでしまう状態でした。
排水口周辺が黒ずんでいることから、適切に排水がされずに水溜りができていたことが伺えます。
排水状態が著しく悪くなっているようです。
この状態が長引くとベランダの防水が劣化し、階下へ雨漏りとなる可能性もあります。
▶ベランダ・バルコニーで起こる雨漏りの原因と補修方法を解説

次に排水経路である、排水口から繋がるベランダ外部の雨樋の状態を点検していきます。

お客様は清掃をご希望でしたが、現状では清掃のみで詰まりを解消することは難しいと判断しました。
根本的な解決には一部の雨樋部材を交換する必要があることをご説明させていただきました。
上合（じょうご）・エルボ・呼び樋を既存と同じ製品で準備し、2箇所とも交換する内容でご提案し、工事のご依頼をいただきました。

詰まっているベランダ両側の排水系統をそれぞれ上合、エルボ、呼び樋を新しいものに交換します。
上合、エルボ、呼び樋を取り外します。

まず、呼び樋を既存のものと同じサイズに合わせてカットしておきます。

排水口のパイプに新しい上合を取り付けます。

サイズを合わせてカットした呼び樋を上合・竪樋（たてどい）と接続し、雨樋の一部交換が完了です。
接続には雨樋専用の接着剤を使用し、しっかりと密着させて仕上げました。
継ぎ目から水漏れが起こる心配もなくなります。

最後に、排水口から水を流してしっかり排水されているか確認しました。
以前のように水が逆流することがなく、しっかり流れる状態に改善されました。

ベランダの排水口にはネットやフィルタを取り付けておくのがおすすめです。
落ち葉や砂、ホコリなどが直接排水口に入ることを防ぎ、詰まりを未然に防ぐことができます。
ネット、フィルタ、目皿はホームセンターや100円ショップでも手軽に購入でき、設置も簡単です。
定期的な掃除と組み合わせれば、清潔で快適なベランダ環境を維持することができます。
小さな工夫で大きなトラブルを防ぎましょう！