水漏れを防ぐ為に配管の継ぎ目には、補修テープが巻かれ応急処置が行われていました。
大雨が降れば大量の雨水が配管に流れ、水圧に耐えられず継ぎ目が外れる恐れがあります。

切断した配管は全て撤去します。
内部には土や埃が泥になって蓄積していました。
切断した不要の配管は、当社で持ち帰り適切に処分させて頂きました。

配管へ接着剤を塗布する前に、配管に付着している埃や水分などの汚れを拭き取り、キレイに清掃を行います。
水分や汚れがあると、接着不足の原因になってしまいます。

面取り作業を行った配管上部に、専用のキャプ刷毛で接着剤を塗布します。

今回は、東栄管機㈱の接着剤を使用しました。
こちらは、塩ビ管(VU・VP)用の接着剤です。高粘度遅乾性で、通常の接着剤よりも高粘度でゆっくり乾きます。工場などの大口径配管接続に適しています。

接着剤を塗布し、接続部に90度エルボとT字ソケットの取付を行いました。
隙間があったテープ補修部分もしっかり固定され、これで水漏れのお悩みも解消されますね。

こちらは接着剤がはみ出さない様に、印の手前に接着剤を塗布する為のものです。
接着剤を塗り過ぎると、接着剤などに含まれている溶剤が塩ビ管に作用して、ひび割れを引き起す【ソルベントクラック】が発生する場合があります。

奥側の印は、ソケットを塩ビ管に差し込む位置を示しています。
器材を使いさらに奥へ差し込む事で、接着力を高めます。

工場の大口配管は人力だけでは取付ける事ができません。
そこで、締付バンドを大口配管に取付けて、数人の職人で押さえ込み接着剤の硬化を待ちます。

接着剤が硬化し、塩ビ管とT字ソケットはしっかり取付られ排水管の経路が確保されました。

最後に、配管へ支持金具を取付ます。
配管支持用の穴あきアングルにU字の支持金具を取付て、ボルトで固定します。
配管を屋内の所定の位置にしっかり固定する事で、配管路を確保する事が可能です。他にも振動の抑制や耐震にも効果があります。

また、隙間が見られた別の配管も、新しい塩ビ管やエルボに取替えました。