1階のクローゼットの天井です。雨漏れして石膏ボードが濡れ、クロスがめくれてきました。雨が降る度雫が落ちてきていました。原因を調べる為、石膏ボードをめくって天井裏を確認します。

天井裏をのぞくと梁の部分に濡れた跡があります。梁や垂木など木材が黒くなっている部分を雨が伝っています。広がり方として右の方から来てる様に思います。

音鳴りの様に2階の窓から洗濯物が干せるバルコニーがありました。写真はバルコニー撤去後です。瓦棒葺きに金属屋根が貼られていました。屋根は塗膜が取れくすんだ色になっていました。

雨シミの上辺りになる分部分です。側面の笠木部分も塗膜が取れブリキの笠木が錆びて穴が開いていました。留めている釘も抜けかかっていて、笠木が浮いている部分もありました。

屋根修理は全てのブリキの屋根・笠木を撤去。下地の野地板も腐食していた為、板を張り替えさせていただきました。実際屋根をめくって見ないと分からない下地の部分ですが、雨が浸透していた部分は木材が腐食していました。昔は水を通し難い防水紙を使っていたので、雨漏れすると少々は持ち応えるのですが、大量に浸透すると素材が紙の為水を吸い込んでしまいます。

現在の施工はゴムアスルーフィングと言って、ゴム系のシートを下から重ねる様に施工します。その為万が一屋根材が破損して雨が侵入しても、木材まで雨が浸透しない様にカバーしてくれます。立ち上がりの部分も立ち上げて施工するので安心です。

金属屋根施工。トタンを使用した立平葺の施工です。金属屋屋根も種類が増え、断熱や耐候性に適したガルバリウム鋼板の屋根もあります。しかし今回トタンの屋根にしたのは、屋根の上にバルコニーを乗せるからです。鋼板にウレタンなどの断熱材を貼り付けた素材にすると、重みが掛かって凹んだりする可能性があります。ただ単に雨漏れや遮熱を考えるとまた別の方法もありますので、今回に限ってのご提案です。

笠木部分や壁際は雨が侵入しない様に折り返し立ち上げています。さらに水切りを被せています。シリコンや防水テープなどを貼り付け、雨が隙間から入っても壁の中に落ちない様に施工しています。

鋼製の板には直接モルタルがくっつかない為、モルタルの張り付く防水テープを使用しています。粘着の強い防水テープがしっかり下地の木材と張り付き、尚且つ防水性が高いです。軽量のモルタルで補修しました。

モルタル補修後十分乾燥させてから、壁の色に合わせて補修部分を塗装しました。全体を塗ればよりきれいになるのですが、その分費用がかさみます。その為左官で補修した周囲のみ色を合わせて塗装させて頂きました。

バルコニーはＹＫＫａｐのＢＣ－Ｘ型たて格子。床は樹脂製で耐久性を高めた摩耗や色あせに強いデッキ材です。１間ｘ奥行1,500の大きさで畳１,５枚分ほどの大きさです。ブラウンカラーで落ち着いた感じに仕上がりました。

屋根が無いので物干し掛けは壁に取り付けました。壁から庇が出ている為、ハンガーを掛けても庇に当たらない様に出幅８５ｃｍの物を付けさせていただきました。川口技研のホスクリーンＨＫＬ－８５－ＤＢ定価９，９００円の商品です。