施工前の状態「屋根金属の剥がれ」と「全体的な劣化」

「割れている屋根の金属」というのは、ドーマー（屋根から突き出た窓）に取り付けられている板金でした。
このままでは角の隙間から雨水が侵入してしまう状態だったため、ドーマーの板金を復活させる必要があります。

また、コロニアルは全体的に色褪せており、所々ひび割れも発生していました。
これは屋根塗装が劣化し、屋根の防水性が下がった状態です。
このまま放っておくと、ひび割れや欠け、室内の雨漏りにも繋がるため、屋根塗装を行って防水性を復活させる必要があります。

屋根の頂上を守っている棟板金（むねばんきん）にも色褪せや釘の浮き、軒樋にも錆びが発生していました。
これらの板金部にも錆止めと塗装を行い、浮いた釘はビスに打ち直すことで安心してお過ごしいただけるようになります。

屋根メンテナンスのご提案内容

今回の調査では、当初ご相談いただいたドーマーの問題だけでなく、築20年の住宅ならではの複合的な劣化症状が見られました。
お客様に写真と共に詳しくご報告したところ、「屋根を全体的に綺麗に復活させたい」とのご希望をいただきました。

仮設足場設置

まずは安全に作業を行うために、仮設足場を設置します。
「足場って本当に必要なの？」と疑問を持たれるお客様もいらっしゃいますが、屋根工事では作業員の安全確保と、作業品質を保つために不可欠な工程です。

また、足場には飛散防止ネットも設置します。
ネットがあることで、塗装の際の塗料の飛散防止ができ、万が一工具や部材が落下した場合でも、周囲の安全が保たれます。
足場の設置には大きな音が発生するため、足場設置前に近隣の方へご挨拶を行い、工事内容や期間をお伝えしています。
【関連記事】足場設置には騒音が発生します！近所迷惑にならないための当店の取り組みをご紹介！

ドーマー板金の修繕

ドーマーに新しく取り付ける板金は、既製品ではなく板金職人が現場で一枚一枚、金属板を加工して取り付けました。
既存の屋根形状や寸法にぴったり合った仕上がりになります。
取り付けた板金は、錆に強いステンレスビスでしっかりと固定し、ビス頭や板金同士の接続部にコーキングを打設しました。

板金が剥がれたドーマーの修繕工事が完了しました！
腐食していた木下地も畳間し、新しい板金を加工取り付けしたことで、見た目も耐久性も復活しました！
【ドーマー板金修繕の詳しい様子】剥がれたドーマー板金の修繕工事｜足場を設置して安全確実な屋根修理

コロニアルの差し替え

割れたコロニアルは新しいものに交換し、軽微なひび割れはコーキングで補修しました。
交換した箇所やコーキングが目立つ状態ですが、この後に塗装を行うと、補修跡は全く分からなくなります。
【コロニアル補修の詳しい様子】割れたコロニアル屋根の部分補修！屋根塗装前に行うべきコロニアルの差し替え工事

高圧洗浄

棟板金のビス打ち替え・錆止め

棟板金には塗装の劣化によって、一部に錆びが発生し始めていました。
金属部分の錆びは放置すると進行が速く、最終的には穴が開いてしまうこともあります。今回は塗装の前に、しっかりと錆止め塗料を塗布しました。
赤褐色の錆止め塗料を塗ったため、仕上がりにびっくりされるかもしれませんが、上から塗料を塗り重ねると見えなくなりますのでご安心ください。

錆びが進行していた軒樋の鋼板には、サンドペーパーで錆びを落としてから錆止めを塗りました。
住宅の中でも、鋼板など金属パーツは錆びを防ぐ対策が重要です。
【高圧洗浄と棟板金補修の詳しい様子】コロニアル屋根の高圧洗浄と棟板金のビス打ち替え・錆止め

コロニアル屋根に塗装工事

中塗り・上塗りには、ブラウン色の水系ナノシリコンを使用しました。
同じ塗料を中塗り・上塗りと2度に分けて施工します。2度に分けて塗り重ねることで、

塗膜の厚み確保：塗膜に十分な厚みを持たせられ、耐久性が向上します。

色ムラの防止：2度塗りにより、均一で美しい仕上がりになります。

防水性の向上：重ね塗りにより、より確実な防水効果を得られます。

中塗り・上塗りで塗装の厚みをしっかり確保し、全体的にムラが無く美しい屋根に生まれ変わりました。
K様は「臭いが心配」と仰っていましたが、「意外と臭いもきつくなくて、手際よく進めてもらえたのでよかったです」とご安心いただけました。 
【屋根塗装の詳しい様子】水系ナノシリコンのブラウンで美観と防水性を再生

すべての施工が完了しました！

足場を解体し、築20年のコロニアル屋根の塗装工事が完了しました。
塗膜が劣化して割れも発生していたコロニアルが、塗装を行うことでツヤも出て防水性が復活しました！

割れたコロニアルは部分的に交換を行って色がまばらでしたが、塗装後は色の違いも全く分からなくなりました。