S様より台風被害のご相談をいただき現地調査を行うと、棟板金が剥がれ落ちている箇所が多数ありました。
棟板金とは、屋根の頂上部分を保護する金属製の板です。
幸い、人的被害はありませんでしたが、もし通行人に当たっていれば大変な事故になっていた可能性もあります。

棟板金と貫板の全面交換工事

貫板は棟板金を固定する下地となる部分で、その取り付け位置が棟板金の安定性に大きく影響します。
新しい棟板金を仮置きし、適切に固定できる位置に調整しながら、貫板を固定しました。

棟板金の固定方法も、従来の釘からビスへと変更し、抜けや浮きが起きにくいようにしました。
また、ビスを打つ方向も重要で、必ず横方向に打ち込みます。上からビスを打つのは「脳天打ち」と呼ばれる施工不良で、そこから雨水が侵入するリスクが高くなってしまうためです。
細かな違いに思えるかもしれませんが、実際に「脳天打ち」が原因で雨漏りが起きていたケースもあります。
【参考記事】棟板金の脳天打ちで雨漏りが起きていた現場

棟板金交換が完了しました

棟板金の交換工事が無事完了しました。
下地の貫板も新しいものに交換し、新しい棟板金をしっかり固定できるようになりました。
今回の工事により、雨漏りや下地腐食、棟板金飛散のリスクが大きく軽減され、台風シーズンも安心してお過ごしいただけるようになりました。

S様にも施工完了のご報告を行い、「剥がれ落ちてきたときはとても不安な気持ちで、雨漏りも心配していましたが、綺麗に直していただけてほっとしました」とご安心いただけました。
▶実際にS様からいただいた完工アンケート