貫板・棟板金補修

『貫板（ぬきいた）』が腐食しており、棟板金も一部剥がれ落ちていました。
貫板は棟板金を固定する下地材である為、腐食すると棟板金の固定力が落ちてしまい、このように剥がれてしまったようです。
このままでは剥がれた箇所が雨漏りの原因になったり、他の棟板金も飛散してしまう可能性がある為、貫板を交換の上、棟板金の補修を行います。

既存貫板を撤去

まずは既存の貫板を撤去します。
棟板金を仮撤去すると、水分を吸収してボロボロになった貫板が現れました。これでは釘を打ち直してもすぐに抜けてしまう為、新しい貫板に交換します。

新しい貫板の取り付け

既存の棟板金を取り付け直しました

剥がれ落ちた先端部のみ新しい棟板金に交換し、他の箇所は既存の棟板金を再利用して取り付け直しました。
既存の棟板金に曲がりや割れ錆びがない場合、再利用する事で材料費や撤去処分費を節約できます。
元々は釘で固定されていましたが、今回は釘よりも抜けにくいステンレス製のビスで固定しました。万が一ビスが抜けても水が入りにくいよう、横方向にビスを打っておきました。

取り合い部にコーキング

コロニアルの差し替え

屋根のコロニアルには割れや欠けが多数見られました。
コロニアルやカラーベストなどのスレート屋根材が割れる原因は『塗膜の劣化』が関係しています。
表面の塗膜が劣化して防水性が下がると、水が染み込みやすくなって強度が低くなってしまう為、定期的な塗装メンテナンスが必要です。

今回は割れたコロニアルのみ差し替えを行います。

割れたコロニアルの撤去

新しいコロニアルに差し替えます

剥がした箇所に新しいコロニアルを差し込みました。
既存のコロニアルは釘で固定されていましたが、差し替えでは釘を上から打つ事が出来ない為、接着剤とコーキングでコロニアルを固定します。
差し込む前のコロニアルは大きく見えますが、屋根に取り付けると見える箇所は半分くらいになります。

コロニアルの差し替えが完了しました

割れや欠けがたくさんあったコロニアルの差し替えが完了しました。
全体的に塗膜の劣化が見られる為、近々メンテナンスが必要である事もご説明させていただきました。

太陽熱温水器も撤去しました

屋根に載っている使用していない太陽熱温水器も撤去しておきました。
太陽熱温水器やソーラーパネルは重量が大きい為、使用していない物を屋根に載せたままにしていると、屋根に負担もかかり、耐震性の低下にも繋がります。他にも台風で落下したり、鳥の巣を作られるなどのリスクもある為、工事と一緒に撤去を行っておきました。