皆さん、こんにちは！
街の屋根やさん加古川店です

本日は加西市で行った「瓦屋根の雨漏り修理」のご紹介となります。

問い合わせをいただき、調査させて頂いた結果、雨漏りの原因は棟部であることが判明しました。
特に、棟内部の葺き土劣化による瓦の勾配不良および棟部に打設された不要なコーキングが原因であることが考えられました。

お客様からは「今後、雨漏りには悩まされない様にキチンと直したいが、なるべくコストを抑えたい」という強いご要望を受け、今回は劣化した棟瓦をすべて解体し、棟部にのし瓦は積まず、丸瓦一発で仕上げる棟の積み替え工事をご提案しました。
 
屋根の状況が気になる方や、不安を抱えられている方に、ぜひ参考にしていただければ幸いです！！

施工前の現地調査の様子

お客様から「２階の部屋でポタポタと水の音がしだし、天井に雨染みが出来はじめた」とご相談いただき、すぐに現地調査へ向かいました。

まずは、ご自宅の全体像を拝見し、屋根全体の状態を診断します。

屋根の詳細

屋根は釉薬和瓦葺き。

各方向から屋根面が寄り添う寄棟形状でした。

棟瓦の劣化状況

棟を横から確認したところ、内部の葺き土が劣化しているためか、３段積み上げている瓦に勾配不良が見受けられました。

また、瓦と瓦の取り合いに隙間も生じている状態。

棟部分のコーキング打設状況

棟部は全体的にコーキングを使用し瓦止めをされていました。

特に仕上げとなる紐丸瓦には、コーキングが瓦全体的に打設されています。

不要なコーキング止めは雨漏り原因に！！

本棟部分の紐丸瓦にも、全体的なコーキングが打設されていました。

コーキングを行い瓦を固定するという概念では完全に固定されますが、瓦の隙間をなくしてしまう全体的な打設は、万が一入り込んだ雨水を排出する逃げ道を防ぐ事となり、非常に危険です！

また、コーキングを打設された瓦は、メンテナンス等で一時的な解体に手間がかかるため、この様な状況であれば新しい瓦を入れなければなりません。

施主様のご希望通り【コストを抑えつつ、雨漏り修理】を行うため、今回既存棟部の瓦及び内部の葺き土を撤去し、紐丸瓦のみでの棟積み替え工事を提案させて頂き、施工依頼を頂きました。

棟瓦積み替え工事の工程

既存棟部解体・瓦撤去・葺き土撤去

棟部の工事は、まず棟解体から始まります。

棟内部には葺き土が詰められています。
棟の段数に応じて葺き土の量も増減しますが、非常に多い量が棟内部には入っています。

棟瓦の解体と撤去

既存瓦・葺き土・漆喰等を全て撤去し、清掃も必ず行います。

解体中、廃棄する瓦や葺き土が屋根から転がり落ちることを気を付けながら作業を進めていきます。

棟下瓦の入れ替えも重要な工程🔨

棟部を解体し、清掃後、棟下の瓦に割り方の不具合が無いか必ず確認します！

棟下の瓦に割り方の不具合があれば、雨漏りのリスクが高くなるためです。

また、棟下の瓦を交換するのは棟部を解体したタイミングがベストなため、必ず実施し、不具合があれば入れ替えを行います！！

丸一発仕上げの要は強力棟金具🔧

紐丸瓦での棟仕上げの際、瓦を支持する【強力棟金具】を取り付けます。

ステンレス製の同金具は、屋根の下地にビスにて緊結固定。

この金具に角材を緊結し、仕上げとなる紐丸瓦を角材に固定していきます。

ステンレス製の金具が直線状に取り付けられているかが、棟の美しいラインに繋がります！

強力棟金具へ取り付ける角材は高さの微調整が命！

強力棟金具へ取り付ける角材は高さの微調整が重要となります。

屋根下地を含む家の躯体（骨組み）は、年数を重ねるにつれ、歪み（不陸）が発生します。

この歪みを理解していなければ、今回の棟積み替えに際して、最後に棟部へ被せる瓦に高さの歪みが発生してしまいます。

その為、角材を取り付ける工程の際に水糸を端から端へ張り、高さの微調整を行うことで、この歪みを軽減できます！

この一手間が、仕上がりを美しくするポイントとなります！！

モルロックにて土台成型！

角材の取り付けが終わると、棟部の面戸部分に取り掛かります。

元々の棟部は、内部に葺き土を仕込み、表面を漆喰で仕上げる従来の施工方法でした。

今回の棟部には【モルロック】と呼ばれる漆喰材を使用。

防水性・耐久性に優れた新建材で、メンテナンスフリーの材料となっています！

モルロックを使用することで、ランニングコスト削減にもつながります。

施工後の様子

美しく生まれ変わった棟瓦

施工期間３日間でここまで綺麗に棟の積み替えが完了します！

これで今後の自然災害等にも耐えれる棟の完成です。

隅棟も綺麗に

屋根の角にある隅棟も同様に積み替え工事を行いました。

棟の交差部分も美しく、雨水の侵入を防ぐ確実な施工ができています。

屋根の工事は屋根診断士在籍の街の屋根やさん加古川店まで！！

今回は、築35年の瓦屋根の棟の劣化による雨漏り修理を、棟の積み替え工事で解決した事例をご紹介しました。

瓦屋根は耐久性が高いと思われがちですが、台風や地震などの自然災害、そして経年劣化によって、棟や漆喰が傷んでしまうことがあります。

特に、雨漏りが起きてからでは、屋根下地の腐食など、修理費用が大きくなってしまう可能性があるため注意が必要です。

街の屋根やさん加古川店では、お客様のご自宅の状況を正確に診断し、最適なご提案をさせていただきます。

屋根の専門家である屋根診断士や自然災害鑑定士が在籍しておりますので、ご不安な点があれば何でもご相談ください。

「うちの屋根は大丈夫かな？」と少しでもご心配な方は、無料の屋根診断をご利用ください。

屋根のお悩みがございましたら、街の屋根やさん加古川店までお気軽にお問い合わせください！

➡本日の現場ブログはこちらから

➡雨漏りにお困りの方はこちら！